日本物理学会では中学校,高等学校,高等専門学校 (3年生まで) の生徒さんを対象にJr. セッションを開催している.日頃の研究成果の発表と物理学会会員の皆さんとの議論を通じて,生徒さんたちの研究の一層の発展を図っている.2021
日本物理学会の物理教育委員会は,例年3月に物理教育シンポジウムを開催しており,今年が12回目となる.新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の感染拡大の中,一昨年は中止 (本誌2020年第2号にて「誌上開催」),昨年はオン
1.はじめに
慶應義塾普通部 (以下,普通部) では,生徒1人ひとりがiPadを所有し,日常の学習,行事,部活動などで活用している.Googleアカウントを全生徒教職員に発行し,Google Classroomを
筆者は,神奈川県立高等学校教諭 (1976~1990年) と慶應義塾高等学校教諭 (1991~2016年) として,40年間ほとんど高等学校での物理教育に携わっていた.本稿では距離センサ,力センサの
COVID-19の感染拡大により,対面での理科実験が実施できなくなり,担当者間で議論した結果,ポストコロナも見据えたオンラインと対面とを組み合わせたハイブリッド型理科実験へと変革
中学校は2021年度から全面的に,高等学校は2022年度の入学生から年次進行で実施される新しい学習指導要領では,総則に「コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用する
2020年から新型コロナウイルス感染症が世界的に猛威を振るう中,私たちは大学や高等学校の教育現場でもがき苦しみ,そういう中でもどう物理を教えるか,どう生徒および学生の学びを止め
教えるとは 希望を語ること
学ぶとは 誠実を胸にきざむこと
という言葉は,フランスの詩人ルイ・アラゴン「ストラスブール大学の歌」1)の一節である.私は
電磁気学において,接地された導体球の外部に点電荷が存在する場合の解析として,鏡像電荷を用いた方法がよく知られている.本稿では,まず,接地された導体球上の誘導電荷密度の導出過
2020年1月に国内で最初の感染者が報告された新型コロナウィルス感染症は瞬く間に広がり,4月には緊急事態宣言が発出されるに至り,生活様式に大きな変革をもたらした.大学の授業も例
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故以来,放射線に関する正しい理解が一般に求められるようになった.学校教育においても放射線教育の重要性が見直されており,学習指導要
工学院大学学習支援センター物理科 (以後当センター) は,個別指導および任意参加型の基礎講座を軸として学生支援に携わっている.これまで当センターの利用状況について分析を行ってき
コロナ禍のためオンライン授業の取り組みが一気に加速した.オンライン授業を体験したことのない教員や学生はほぼ居らず,物理教育シンポジウムなどを通して利点と欠点が議論されるように
教育実験機器の開発改良を誰が担ってきたのであろうか.それを見出すには,科学機器製造業者の実験機器販売カタログが役に立つ.日本の明治以降の科学機器メーカーの中で,島津製作所のカ
2020年春,多くの大学ではコロナ禍で遠隔やオンデマンドによる開講を余儀なくされた.数物系科目における遠隔講義の教育効果に疑問を持っていた小職は,できるだけ教育負担が少ない状態で,対面講義の教育効果の利点を残したオンデマ
長年,物理教育に貢献され,日本物理学会の物理教育委員会でも委員長などを歴任された波田野彰先生が2022年2月21日に逝去された.享年83歳であった.波田野先生は,本誌編集委員をおよそ16年にわたって務められた.また,先生
波田野彰さんと知り合ったのは,彼が駒場 (東京大学教養学部) の大学院に入学した直後である.私は,まだ本郷の植村研の院生だったが,駒場にはよく顔を出していた.金沢秀夫先生を中心に,多体問題の研究が盛んにおこなわれており,
波田野先生,ご無沙汰のままになってしまいました.いま,何処にいらっしゃいますか? 遙か彼方の地球を眺めながら美酒を片手に至福の時を過ごしていらっしゃるかも知れませんね.
先生に初めてお会いしたのは『大学の物理教
私が故西川恭治先生の推薦で物理チャレンジ理論問題部会に加えていただいた2008年秋,波田野先生が部会長をされており暖かく迎えていただきました.以来14年間にわたりご指導をうけ,まだまだご助言をいただきたく思っていた矢先で
2005年,中国・浙江大学で開催された日中米物理教育シンポジウムで波田野先生と再会しました.日本物理学会,応用物理学会,日本物理教育学会の会員が多数参加し,波田野先生は奥様とご一緒でした.
波田野先生に初めてお会いしたのは,基礎科学科の量子力学演習の授業でした.当時,先生は阿部龍蔵教授の助手として高分子統計力学の研究をされるかたわら基礎科学科の演習教育を担当されていました.量子力学の講義を担当していた岩本
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編集後記
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