1.気になる国内の動向
東南アジアや中国の大学院生,物理教師1)と交流するとき,彼らの活気にはいつも感心させられる.そして,彼らを相手にホットな研究の話をしたあと,日本の理科教育は大丈夫だろうかと不安
日本物理学会の物理教育委員会では,例年3月に物理教育シンポジウムを主催している.本年は「新テストと物理教育―期待と課題―」をテーマとして,3月3日に東京大学本郷キャンパスの小柴ホールにて開催され,116名が参加した.共催
1.はじめに
大学入試は,各大学がそれぞれの教育理念に基づき実施するものであり,大学入学時点で求める力についても,各大学のアドミッション・ポリシーを反映したものとなる.
2021年1月より導入される大学入試共通テスト(以下,新テスト)は,2016年12月の中央教育審議会答申が,中等教育と高等教育の質の改善や大学入試の改革を求めたことが起点となってい
総合討論では,講演者の大杉住子氏(大学入試センター審議役(併)試験・研究統括補佐官),川口一郎氏(愛知県立一宮高校教諭)に加え,滝川洋二氏(NPO法人理科カリキュラムを考える会
第9回物理教育シンポジウム「新テストと物理教育―期待と課題―」ではパネリストとしての参加のため,自分の意見はあまり話せませんでした.シンポの内容は安田淳一郎氏がまとめてくれ
2018年4月,早稲田大学着任と同時に講義を任された.早稲田大学の理工系学部は理工学術院に集約されており,そこからさらに,主に数学や情報工学を専門に学ぶ基幹理工学部,建築や総合
平成のある年のことである.本学の論理学の教授が私のところに来て,仙台に東北大学文学部教授の私の父の家を訪ねた思い出話を切り出しに,文理融合科目の総合Bの授業を私に依頼した.
毎年3月に開催される物理教育シンポジウムの最近のテーマを見ると,「アクティブラーニングをどう活かすか」(2016年),「アクティブラーニングで深い学びが得られるか」(2017年),「深い
本学は,1901年に女子高等教育の開拓者である成瀬仁蔵(1858-1919)によって創設された.創設当初より成瀬は,化学実験や生動物学実験といった理科教育や自然科学教育の環境を重要視し
定年退職後に,国内外の研究活動で知り合った先輩から誘われて,国際物理オリンピック(IPhO)派遣のための実験研修のようすを見学に行ってみた.IPhO派遣候補生たちが実験課題に
最近本誌に「単位の扱い」に関する論文1,2)と著書紹介3)が掲載されました.私はこれらの提言にほぼ全面的に賛成です.かつて予備校でこの表記と量演算“quantity calculus”を学んだことで
本書は,YouTubeで数多くの大学生向けの教育ビデオを公開しているYouTuber,ヨビノリたくみ氏が著した大学数学の教科書である.氏のYouTube配信は僕もよく目にしていて,なかな
最近,PERに基づく評価である概念調査テストの授業前―授業後の得点の向上度による授業の評価がさかんである.このような物理教育研究の草分けとされているマクダモットさんが1991年に来日したときの講演で「米国大学の入門物理の
都物懇の思い出を述べます.すでに60余年昔のことで大変懐かしく思います.それは私の4年間の大学生活を鮮やかに彩る存在でした.1955年,東京教育大学理学部物理学科に入学した私には,同級生23名の集団が世界でした.物理学科の控
鈴木亨先生が2019年2月2日に永眠されました.59歳になる直前でした.鈴木先生は,筑波大学附属高等学校の理科教員として長らく奉職されるとともに,日本物理教育学会,物理教育研究会,および日本物理学会を中心に日本の物理教育
開催情報/寄贈書リスト
編集後記
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