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渡部 潤一
セッションID: 1011
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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藤原 顕
セッションID: 1012
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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藤原 顕, はやぶさ チーム
セッションID: 1101
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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2003年に打ち上げられた「はやぶさ」は近地球型小惑星イトカワからのサンプルリターンを通して,本格的惑星探査に必要な諸技術を実証する.本年9月半ばには小惑星近傍に接近し本観測を行う.その後,表面に降下,一瞬小惑星表面に接触し,試料採取を行う.12月初めに帰路につき,2007年6月にカプセルがオーストラリアで回収される.科学観測運用,回収試料分析の準備が進んでいる.
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本田 親寿, 中村 良介, 齋藤 潤
セッションID: 1102
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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2003年5月に鹿児島県内之浦から打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」は、現在(2005年9月段階)目標天体に到着し、各観測機器が地球近傍小惑星Itokawaを観測中である。我々は「はやぶさ」がItokawaに到着する前に、Itokawaのクレーターサイズ分布を幾つかの仮定の元で見積もり、それぞれの結果から展開される科学について議論した。
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関口 朋彦, ミュラー トーマス, カーサライネン ミッコ, 安部 正真, 長谷川 直
セッションID: 1103
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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Itokawaの中間赤外線Nバンド3波長、Qバンド1波長の観測を2004年7月に行った。多波長観測と熱物理モデル(TPM)による解析から、直径: 0.32+/-0.03km、幾何学アルベド: 0.19+0.11/-0.03、表面物質の熱慣性: 750 J/m2/√s/K 、形状モデルと組み合わせて、520(±50) x270(±30) x230(±20) mが求められた。これはレーダー観測の結果とは有意な15%の差である。熱慣性値は表層はレゴリスやダストの少ない岩盤に近いことを示し、密度を仮定すると質量は4.5x10^10 kgである。
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廣井 孝弘, 安部 正真, 北里 宏平, 上田 裕司, 二村 徳宏, 佐々木 晶
セッションID: 1104
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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はやぶさ探査衛星によるS型小惑星イトカワの可視・近赤外分光マッピングによる表面鉱物組成・隕石型の同定のために、イトカワの候補物質であるLおよびLLコンドライトの可視・近赤外反射スペクトルデータの取得およびそのモデル化の研究を開始した。宇宙風化効果を含めた修正ガウス関数モデルによる吸収バンドパラメーターの導出は強力な手法であるが、限られたデータによるその解の安定性に問題がある。混合モデルによるカーブフィットは、実験室データの質と量によっては、安定した信頼のおける結果を期待できる。
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本田 隆行, 中村 昭子, 向井 正
セッションID: 1105
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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小惑星などの比較的小さな天体の表面にはレゴリスと呼ばれる粒子が存在するが、極めて小さな天体においては重力が微小であるため、存在するとしても微量である。本研究では岩石片と、その表面粗さほぼ同じになるような岩石粉末を用意し、同程度の表面粗さで空隙率が違った場合に、低位相角での光散乱に特徴的な“Opposition surge”という現象に違いが現れるのかどうかについて調べる室内実験を行った。本研究によって得られた結果について報告する。
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二村 徳宏, 安部 正真, 高木 靖彦, 松永 恒雄, 長谷川 直, 藤原 顯
セッションID: 1106
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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次期小天体探査におけるランダ/ローバ搭載用の可視・近赤外の分光器を開発している。光導入部は、ファイバーを用いており、このファイバーを、試料へ光を照射するためのファイバーと共に束にして、その先端をプローブにしている。このプローブ付き小型分光器を用いて、粉にした鉱物表面からの反射スペクトル測定、およびプローブを鉱物の粉末内部に挿入した時のスペクトル測定を行った。どちらの場合においても鉱物特有のスペクトルが見られることから、小惑星の表面だけではなく、地下の物質情報探査を行うことができると考えられる。
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春日 敏測, 渡部 潤一, 山本 哲生, 海老塚 昇, 河北 秀世, 矢野 創
セッションID: 1201
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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本研究では、2002年に2世代のダストトレイルから観測されたしし座流星群の金属元素アバンダンスについて議論する。しし座流星群からは、Mg, Fe, Ca, Naなどの金属元素が観測されている。これらのアバンダンスをダストトレイルの形成年代別に比較することにより、ダストにおける宇宙風化作用についての議論が可能となる。本学会ではこれらについて報告する。
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大竹 真紀子, 児玉 信介, 諸田 智克, 春山 純一, 松永 恒雄
セッションID: 1201
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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MIは2007年打ち上げ予定の月周回衛星SELENEに搭載されるLISM(月面撮像/分光機器)観測機器の1つである。MIは高度100km±30kmの軌道から、415 nm~1550 nmまでの可視・近赤外波長域において合計9バンドの月表層分光画像を取得し、太陽光入射に対する月面の反射特性を観測し、鉱物分布を知るための観測機器である。今回の発表ではMIの観測および解析計画について紹介する。
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樋口 有理可, 小久保 英一郎, 向井 正
セッションID: 1202
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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オールト雲とは太陽系を数万AUの彼方から球殻状に取り囲む長周期彗星の巣である。本研究では、銀河系がオールト雲の形成と構造の進化に与える影響、すなわち微惑星の軌道傾斜角と近日点距離の変化を数値計算と解析解を用いて調べている。発表では、銀河環境の時間進化も考慮し、観測から予測されるオールト雲を再現する。
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斉藤 貴美子, 佐伯 和人, 平田 成, 児玉 信介, 中村 良介
セッションID: 1202
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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実験室で得られる鉱物の反射スペクトルと月面測光で得られる反射スペクトルとを直接比較するためには、高精度で月面を測光して絶対輝度や反射率を求める必要がある。我々は650nmを中心波長とした単波長測光望遠鏡を用いて大阪で月面測光を行った後、ダークフィールド補正、フラットフィールド補正、放射輝度較正、大気効果補正、測光補正を経て絶対輝度を算出した。さらに太陽輝度で除算することで月面反射率を得た。我々の反射率はクレメンタインによるUVVIS反射率画像と比べて0.56倍であった。今回の発表では月表半球の絶対輝度画像と反射率画像を公表する。
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高橋 啓介, 渡邊 誠一郎
セッションID: 1203
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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原始海王星の移動機構については、現在までに様々な研究がなされている。それらの提唱する移動モデルでは、海王星移動に重い微惑星円盤を必要とし、特殊な場合を除いて移動に使われた微惑星が惑星移動後も系内に残ってしまう。本研究では低質量の微惑星円盤における木星の微惑星散乱の影響を詳しく調べ、軽い微惑星円盤でも惑星移動が可能であること、惑星移動に使われた微惑星を木星の散乱によって系外に捨てることが可能であることを示す。
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小川 和律, 岡田 達明, 白井 慶, 加藤 學
セッションID: 1203
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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我々は将来の月着陸探査機 SELENE-2 に蛍光 / 回折X線分析装置 (XRF/XRD) の搭載を計画している。この装置の一次X線源には小型のX線管球を採用する予定であり、現在その搭載可能性の検証を行なっている。従来のX線管球はサイズと重量の点から搭載が難しく、積極的な小型化が必要である。本発表では、管球内部の電子源にカーボンナノチューブを用いた新しいタイプの小型X線管球について、これまでに行なってきた基礎実験の結果、また小型X線管球の機上での応用方法などについて報告する。
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藤原 大輔, 渡邊 誠一郎
セッションID: 1301
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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ダスト落下問題の解決は微惑星形成にとって非常に重要である。本研究では中心星輻射圧、円盤表面層へのダスト供給として膨らんだ円盤内縁の構造を考慮してダスト循環シミュレーションをいった。その結果、我々の数値シミュレーションによって円盤の影領域においてダスト循環が実現されることがわかった。さらに、円盤表面層のダスト質量フラックスは非常に短いタイムスケールで準定常状態になることもわかった。我々はその結果から定常状態におけるダストの面密度を推定し、円盤の影領域内側でダスト循環によりダスト落下問題が解決される可能性があるということを明らかにした。
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村田 敬介, 茅原 弘毅, 小池 千代枝, 谷 篤史, 土’山 明, 本田 充彦
セッションID: 1302
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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赤外線天文観測により、若い星の星周領域や彗星での結晶質固体物質の存在が明らかになってきた。星周塵や彗星塵の物質進化という観点から、結晶質前駆物質としてのアモルファスダストの重要性が示唆される。 本研究ではCIコンドライト組成のアモルファスシリケイトを実験室で合成して出発物質とし、様々な条件で加熱して結晶化度の異なる試料を作製した。各々の試料について、赤外吸収スペクトルをFT-IR分光計を用いて測定し、またX線回折実験やSEM/EDXによる観察・分析を行った。
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長岡 明宏, 渡部 直樹, 日高 宏, 香内 晃
セッションID: 1303
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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分子雲に存在するメタノールに重水素の濃集が認められたが,詳しいメカニズムは明らかになっていない.そこで我々は,塵表面反応が重水素濃集過程として重要な役割を担っていると考え,超高真空槽内に作成したCO固体(10 K)へHおよびD原子を同時照射する実験を行った.実験の結果,106年間に相当するHおよびD原子を照射したとき,観測値を良く再現した.さらに,CH3OH-dの生成過程は,CH3OH生成後のH-D置換反応が支配的であることが初めてわかった.
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矢本 史治, 関谷 実
セッションID: 1304
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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微惑星形成モデルのひとつとしてダスト層の重力不安定モデルが提唱されている。このモデルに関するこれまでの研究では、ダスト層が重力不安定の臨界密度に達するかどうかに重点が置かれ、臨界密度に達してから微惑星形成までの現象については注目されていなかった。それに対して本研究では、ダスト層が重力不安定の臨界密度に達した後どのように微惑星形成が始まるのかについて数値シミュレーションを行った。ダストとガスに相対速度がないと仮定した1流体近似を用いた場合の結果とダストとガスを別々に考えた2流体の場合の結果について示し、それぞれを比較考察する。
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北里 宏平, 安部 正真, 石黒 正晃, 長谷川 直, 三戸 洋之, 藤原 顯
セッションID: 1305
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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われわれは, 2003年秋に近地球型小惑星 65803 Didymos (1996 GT) の測光観測を行ない, 連星系小惑星であることを明らかにした. また, 反射スペクトルおよび位相曲線からM 型小惑星であることも導きだした. さらに, 2005年6月に追観測を行ない, 衛星の3次元的軌道を推定した. この結果, Didymosのバルク密度が 1.4 ± 0.3 g/cm
3 と見積もられ, 岩石質な物質から構成されている可能性を示した.
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三浦 均, 中本 泰史
セッションID: 1306
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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近年,MHD数値計算により,中心星近傍の円盤ガスが磁気遠心力によって加速され,円盤上部に高速のガス流を生み出すことが分かってきた.この高速ガス流は,円盤上層部に衝撃波を引き起こす.我々は,衝撃波が円盤内部に伝播することによって生じる解離原子の輝線放射に注目し,どのように衝撃波が伝播し,どの程度解離原子が生成され,期待される輝線強度がどの程度なのかを数値計算によって評価した.
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岡田 達明, 白井 慶, 荒井 武彦, 小川 和律, 細野 梢, 井上 達年, 井上 朋香, 丸山 陽子, 山本 幸生, 加藤 學
セッションID: 1401
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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「はやぶさ」は2005年9月から12月にかけて近地球型小惑星イトカワにランデブーする。XRSはリモート探査用蛍光エックス線分光観測装置である。XRSの主な観測項目について紹介する。XRSはイトカワの表面の主要元素組成を決定する。また、イトカワの自転を利用した経度方向の元素分布の調査を行う。常時観測できるのはMg, Al, Si、及びSだが、太陽フレア時にはCa, Feも可能になる。また、太陽位相角依存性を用いた表面微小凹凸の測定や、着陸降下時の温度プロファイルから小惑星の熱放射特性も調べる。
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小林 慎悟, 土本 智一, 出村 裕英, 浅田 智朗, 根本 絵津子, 松本 直也, 雪下 晃, 藤田 浩気, 新田 淳, 濱田 善夫, 原 ...
セッションID: 1402
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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イトカワに向かっているはやぶさに搭載された光学航法カメラ(AMICA: Asteroid Multi-band Imaging CAmera)による複数枚の画像を用いて、小惑星形状認識する手法、手順を確立した。その概要を紹介する。
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根本 絵津子, 浅田 智朗, 出村 裕英, 小林 慎悟, 中村 良介, 平田 成, 藤井 良明, 濱田 善夫, 久保田 孝, 橋本 樹明, ...
セッションID: 1403
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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小惑星探査機はやぶさは、小惑星周囲の機動と姿勢について日照条件等による強い制約を受ける。運用計画を立てる際、数字の情報だけで探査機の動きや視野をイメージすることは難しい。会津大で開発中の運用計画立案ツールHARMONICS (HAyabusa Remote MONItoring and Commanding System) には、探査機の運動やカメラ視野の可視化機能があり、直感的で錯覚防止に有効である。ポスターにて概要を紹介する。
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古谷 元宏, 浅田 智朗, 出村 裕英, 大橋 徹, 藤井 良明
セッションID: 1404
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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探査機"はやぶさ"が小惑星"イトカワ"へ安全にタッチダウンできる地点を選ぶには、組成や起伏など多くの情報の総合判断が必要である。その一要素として、小惑星の画像から分解能以下の起伏を読み取る手法を提案する。本手法の原理は同一地点の異なる分解能の画像からエイリアシング成分を抽出するもので、周期性の強い起伏成分しか求められないが、いくつかテストした結果を報告する。
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石橋 之宏, 水谷 仁, 安部 正真, 藤原 顯
セッションID: 1405
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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小惑星全体の明るさの時間変化(光度曲線)には,その要因となる小惑星の位置,形状,自転ベクトル,そして表面の光学反射特性等の物理的特徴が反映される.本研究では光度曲線という単純な2次元の情報からこれら複数の物理要素をどこまで引き出せるかをその情報の確度と合わせて理解するために,数値計算モデルを用いて光度曲線の特性と小惑星の物理パラメータとの相関を調べた.その結果光度曲線の概形と物理量との相関が明らかになった.
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吉田 二美, デルマワン ブディ, 中村 士, 柳沢 俊史, 黒崎 裕久, 中島 厚, 伊藤 孝士
セッションID: 1406
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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8.2mのすばる望遠鏡と0.25平方度の広視野を持つ主焦点カメラSuprime-Camを組み合わせて、見かけの等級が約20-24等という微小メインベルト小惑星を100個同時に検出し、それらのライトカーブを得た。それらの自転周期分布を調べた結果、「全体の約25%が自転周期2時間以下のいわゆる高速自転小惑星である」という驚くべき結果を得た。高速自転小惑星はこれまで近地球小惑星のグループだけに発見されていたが、我々の結果はこれまで調べられていなかったメインベルトの微小サイズの小惑星には大きい割合で高速自転小惑星が存在することを示唆している。
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伊藤 孝士, ストロム ロバート, マルホトラ レニュ, クリング デヴィッド, 吉田 二美
セッションID: 1407
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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昨今の観測技術の進展に伴い、小惑星のサイズ頻度分布曲線はどんどん小さい方向に伸びている。最新の知見によると、メインベルト小惑星のサイズ頻度分布は月面上の最も古いクレーターのそれとほぼ同一である。一方、近地球小惑星のサイズ頻度分布は火星や月の若いクレーター衝突体のそれと類似している。このような二つの異なる集団を形成した力学的機構や時期について、従来の研究結果を含めて予備的に俯瞰してみたい。
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平岡 賢介, 瀬籐 真人, 平田 成, 三軒 一義, 中村 昭子
セッションID: 1408
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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強度支配域ではクレーターサイズが小さくなるにつれて、スポール破壊が卓越する事が知られている。よって、強度支配域において、スポール破壊が卓越するかどうかがターゲットのどのような物性に依存しているかを解明することは重要な課題である。今回、我々はスポールの卓越度としてクレーターの深さ直径比に、ターゲットの物性としてターゲット強度に着目し、強度の異なるターゲットへのクレーター形成実験を火薬銃を用いることにより行う。ターゲットとして養生環境によって異なる強度を持つモルタルを用いる。
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道上 達広
セッションID: 1409
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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観測されたS型小惑星と彗星の力学的強度を、レゴリス層の厚さ、地形データ、探査機ディープインパクトによる衝突データなどを比較検討することで見積もった。その結果、S型小惑星の力学的強度は10MPa程度であることが分かった。彗星の力学的強度はそれより1桁から2桁程度弱いことが予想される。
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川口 和剛
セッションID: 1410
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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小惑星帯やカイパーベルトでは、小天体の衝突破壊再集積が起こっていると考えられている。再集積天体すなわちラブルパイル構造を持った天体は衝突破壊によって出来た破片が集まっただけの天体であるから、その強度は非常に弱いものと考えられる。ところが、その内部では、焼結過程によって破片同士が物理的に結合して、強度を獲得している可能性がある。低温下では、ネックは主に表面拡散過程と蒸発凝縮過程により成長する。本研究では小天体内部での温度分布を求め、その温度に依存して起こると考えられるネックの成長の時間発展を追う。
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武田 隆顕, 大槻 圭史
セッションID: 1411
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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小惑星天体の多く(100m$<$R$<$100km)はラブルパイルであると考えられている。こうした天体同士の衝突によってどれだけの軌道角運動量が自転の角運動量にまわるのかはあまりよく分かっていない。N体計算によるラブルパイル天体同士の衝突のシミュレーションを行い、軌道角運動量が、ターゲット(もしくは重力で再集積した最大の破片)の自転へ、どれだけ受け渡されるのか、系統的に調べその結果を報告する。
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斎藤 靖之, 吉田 信介, 矢野 創, 田中 智, 宝来 喜一
セッションID: 1412
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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これまで小惑星探査機はやぶさの探査対象となっている(25143)Itokawaの熱慣性値が、地上観測によって求められている。最近の観測では750-1000J/m
2/s
0.5/K程度の高い熱慣性が報告されていることから、(25143)Itokawの表面はレゴリスが存在せず、剥き出しの岩盤である可能性が指摘されている。本研究は岩盤の上に薄いレゴリス層が存在する2層モデルを仮定し、高い熱慣性値を持つ場合でも最大で厚さが1mm程度のレゴリスが存在している可能性を示した。
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春山 純一, 大竹 真紀子, 松永 恒雄, 諸田 智克, 児玉 信介, 吉澤 明, LISM グループ
セッションID: 1413
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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2007年に打ち上げられる月探査衛星SELENEには、衛星高度100kmから空間解像度10mの解像度を持つ二本の光学系により、高分解能観測、立体視観測を行い、月全球の詳細な地形データの取得を目指す地形カメラが搭載される。現在、地形カメラの地上処理システムの開発が進められている。本稿では、地形カメラの処理システムである、レベル2A処理システム、輝度校正・幾何補正処理システム、3次元地形モデル作成処理システムの3システムについて開発現況を紹介する。
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雪下 晃, 新田 淳, 藤田 武士, 出村 裕英, 浅田 智朗
セッションID: 1414
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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日本は月周回衛星セレーネによって20テラバ イトを超える月面マッピングデータを得る予定である。それを見据えて、これら大容量成果のデータマイニング、ならびにそのGUI 検索技術要素の開発を手がけている。本学会では、現在会津大で稼働中のデータベースのデモンストレーションを行う。
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松本 直也, 浅田 智朗, 出村 裕英, 雪下 晃, 原田 直人, 藤田 浩気
セッションID: 1415
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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大型月探査衛星「SELENE」により、20TBクラスのデータが地球に送られてくる予定である。その量それ自体が壁となって、クレーターのカウンティングが課題になっている。検出の自動化・高速化が欠かせない。本研究は、DTM(Digital Terrain Model)上でクレーターを自動検出するアルゴリズムを検討・実装したものである。火星データを入力とした検証結果を踏まえ、残る課題と併せて概要を説明する。
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奥野 英晶, 斉藤 貴美子, 佐伯 和人
セッションID: 1416
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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天体観測用CCDカメラのフラットフィールド補正を行う際に便利な積分球を、発砲スチロールを土台として製作した。この積分球には3つの特徴がある。白色発光ダイオードと三端子レギュレーターを組み込むことにより安定した輝度を得ることができるようにした。また、硫酸バリウム(堺化学工業)を内壁に塗ることにより拡散反射面を作り、定位置に照度計を取り付けておくことにより輝度の変化を常にモニターできるようにした。これによって、安価にもかかわらず野外に持ち出せ、フラットフィールド補正だけでなくリニアリティーのテストにも使える積分球の製作が可能になった。
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児玉 信介, 大竹 真紀子, 岩崎 晃
セッションID: 1417
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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月周回衛星SELENEに搭載されるMultiband Imager (MI)は、400~1550 nmに9つの観測バンドを持ち、空間分解能20~60 mで月表面の分光画像を取得する。MIによる観測によって、これまでよりも詳細に月表面の物質分布を得ることが期待されている。本研究では、MIの光学性能試験で得られたデータを用いてMIの観測性能評価を行った。解析の結果、MIは設計どおりの観測性能を有していることが確認できた。
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尾張 厚史, 大竹 真紀子, 大谷 栄治, 鈴木 昭夫, 近藤 忠, 平尾 直久
セッションID: 1418
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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主要な惑星構成鉱物の一つである輝石を合成し、その可視/近赤外反射スペクトルを測定した。輝石はMgO, FeO, CaO, SiO2 から成る単純な組成を用い、高圧発生装置で合成した.合成試料を75–105 μmの粒径に揃え,JAXAにあるJASCO拡散反射測定装置を用いて,可視/近赤外反射スペクトルを測定した。その結果、組成と吸収波長の間に過去の結果とは異なる相関がみられた。発表では、実際の月へ応用するために必要な情報なども含めて議論する。
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荒井 武彦, 山本 幸生, 岡田 達明, 白井 慶, 小川 和律, 細野 梢, 加藤 學
セッションID: 1419
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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SELENE搭載XRSは月表層主要元素を定量的に決定する。本発表ではXRSのソフトウェア制御による自律観測系の観測について発表する。
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細野 梢, 白井 慶, 荒井 武彦, 小川 和律, 岡田 達明, 加藤 學
セッションID: 1420
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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SELENEに搭載する蛍光X線分光計(XRS)には、既知組成の標準試料が搭載されている。標準試料から得られるX線スペクトルと月面から得られるX線スペクトルとの比較により、太陽活動度や検出器の特性への依存性の小さい比較分析が可能となり、月表層の元素組成の決定精度が向上する。 本研究ではXRS用に標準試料法による比較分析方法を構築し、模擬室内実験による検証を試みた。標準試料法による比較分析方法から求めた組成比の精度を評価した結果を報告する。
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古市 勝久, 柏木 利介, 高島 健, 奥野 祥二, 吉田 健二, 伊藤 真之, 森 国城, 西村 純
セッションID: 1421
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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月周回衛星SELENEに搭載されるα線検出器(ARD)は、月からのα線を観測し、月面からのガス放出現象をとらえる。これは月表層下の情報を得る手がかりとなる。本発表では、1)ガス放出によるラドン分布の予測 2)宇宙線によるバックグラウンド量の見積もりを行うことによって月面マッピングの際の空間分解能、検出感度等の評価を行う。
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岩田 隆浩, 南野 浩之, 並木 則行, 花田 英夫, 鶴田 誠逸, 野田 寛大
セッションID: 1422
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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SELENEでは、主衛星から分離される2機の小型衛星Rstar・Vstarを用いて、月重力場の高精度グロ-バルマッピングを行う。本講演では、観測機器搭載後のRstar/Vstarのプロトフライト試験の結果と、これにより期待される科学成果について論じる。
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山田 竜平, 山田 功夫, 小林 直樹, 村上 英記, 竹内 希, 石原 靖, 白石 浩章, 田中 智, 藤村 彰夫
セッションID: 1423
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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本研究では、2002年と2005年に名古屋大学の犬山地震観測所で貫入衝撃相当の衝撃を加えたペネトレータ搭載用地震計を用いて地動観測を行い、観測性能の評価を行った。観測の結果、観測周波数帯域(6Hz以下)においては、比較用として用いた物理探査用地震計L-4、及び広帯域地震計STS-2と、常時微動に対して遜色ない応答を示す事が分かった。特に2005年の観測では観測系のノイズ対策を行う事により、水平動、上下動ともにより広い周波数帯域での比較用地震計との応答の一致度が示せた。また、実際に月・惑星で観測する場合に期待される性能についても議論を行う。
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板垣 義法, 水谷 仁
セッションID: 1424
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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月潮汐が深発月震の発生に関与しているという点に着目し、我々はこれまでに、その関与が主にトリガとしての働きであること、また潮汐応力6成分のうち主に2成分がその多くの発生を担っていることを明らかとしてきたが、深発月震の震源分布や発生の主要因に関しては、我々を始めいずれの研究者も明快に答えることができてはいない。そこで、月深部に、震央分布になぞらえた東西方向マントル対流を仮定することにより、震源分布を説明できるか試みた。
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山田 耕, 榎森 啓元, 中澤 清
セッションID: 1425
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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本研究では粘性圧縮流体中での発泡メカニズムの解明を目的とし、気泡サイズ分布と流体粘性の2つの効果を同時に考慮した新しい気泡形成モデルを構築した。構築した理論モデルから、流体中で析出する気泡のサイズ分布の時間進化やそれらと粘性率と拡散係数との関係を明らかにした。その結果、低粘性流体では、気泡サイズ分布は常に分散の小さい単一分布を示す。一方、粘性率が高くなると、気泡サイズ分布は発泡直後に分散の大きい分布を示すが、ある程度時間が経つと単一分布に移行する。このようなサイズ分布の時間進化の様子は、本研究で初めて明らかになった。
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杉原 孝充
セッションID: 1426
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
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リモートセンシングデータから,月のバルク組成を見積もる方法を模索する.
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花田 英夫, 國森 裕生, 細川 瑞彦, 片山 真人, 佐々木 晶, 河野 宣之, 野田 寛大, 荒木 博志
セッションID: 1427
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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月面上での望遠鏡による月回転観測と地球-月間のレーザ測距による公転観測の共同により、両者の精度を飛躍的に向上させ、月の深部構造の解明、相対論の効果の検証、新しい暦の構築を行い、宇宙空間の光通信技術の確立とともに、将来の月面上での超精密天文観測の基盤を確立する。月回転の観測では、月の内部構造を通して起源と進化を理解する上で本質的な情報である、コアの主成分は鉄か岩石か、融けているか否かを調べる。目標精度は1ミリ秒角である。これをレーザ測距と組み合わせ、暦の精度向上、相対論の検証も行う。
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梅川 慎吾, 鍵谷 将人, 石橋 之宏, 岡野 章一
セッションID: 1428
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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月希薄大気は月の周辺環境、表土進化と密接なつながりを持つ。我々は月希薄大気の生成要因の解明を目的としナトリウム大気の分光観測ならびにモンテカルロシミュレーションを行った。観測結果・シミュレーション結果の比較より、生成要因として太陽紫外線による月面からの光脱離が主要であることが明らかになった。今後は観測視野を拡大することで、光脱離以外の機構の詳細を検討する方針である。
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園部 彩, 三澤 浩昭, 森岡 昭, 岡野 章一
セッションID: 1429
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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水星は月と同様、非常に希薄な大気を有し、大気は惑星表面・磁気圏との相互作用により保持されている。観測が困難であるためにその詳細はよく知られていないが、大気を構成する一成分であるNaは明るい発光を示すため、地上観測により大気分布形状等の研究が進んでいる。本研究では、このNa大気の特に反太陽側に広域に渡って分布する成分(ナトリウムテール)に着目し、Na原子の分布について数値計算を行なっている。計算値と観測値(Potter et al.,2002)を比較することで、大気を構成するNa原子の惑星表面からの放出機構、即ち、Na原子の起源を量的に考察する。
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広瀬 佑介, 倉本 圭
セッションID: 1430
発行日: 2005年
公開日: 2006/07/24
会議録・要旨集
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原始太陽系の内縁部において、物質はより還元的な傾向にあると考えられるため、水星も還元的な物質から成るという可能性が指摘されている(Wasson 1988)。そこで、水星のマントルの組成・核の組成を、還元的物質であるエンスタタイトコンドライトのケイ酸塩成分、および金属・硫化物成分の組成とそれぞれ同一であると仮定し、パラメータ化対流論を用いて水星の熱史を数値計算した。この結果によれば、現在の水星の内核半径は、従来予想されていた大きさに比べてかなり小さい値となる。
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