美術教育学:美術科教育学会誌
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43 巻
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  • 2022 年 43 巻 p. Cover1-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. App1-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. i-iii
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • -政治的・社会的,及び教科論的観点からの議論を中心に-
    新井 哲夫
    2022 年 43 巻 p. 1-16
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,1940年代後半から60年代末に至る戦後日本における創造主義美術教育の理論と運動をめぐる議論(創美論争)について考察し,その全体像を明らかにすることである。前稿では,久保貞次郎の美術教育論の特色を理論化の過程を遡ることによって明らかにした上で,「教育的」及び「心理学的」観点からの議論を分析したが,本稿では,「政治的・社会的」及び「教科論的」観点からの議論と「当事者・協力者」による議論を分析し,前稿の成果と合わせて,論争の全体像を明らかにするとともに,「創美論争」の再定義を試みた。その結果,創美論争は1956年末頃を境にその性格が大きく変化していること,全論争を通じ,久保貞次郎の美術教育論に元々内在していた問題が一貫して批判の対象となっていることが明らかになった。
  • -奈良教育大学-
    有田 洋子
    2022 年 43 巻 p. 17-33
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    奈良教育大学の美術教育学の制度的成立過程の三段階を解明した。第一段階:奈良師範学校から奈良学芸大学へ美術教官は全員移行した。全員移行は全国的に稀である。芸術重視の方針の下,奈良学芸大学は開学した。美術科教育関係授業は坂元一男と溝口勝也が主に担当した。他の多くの大学と同様,美術科教育専門教官はいなかった。第二段階:昭和39年2 月学科目省令発足時の同大学美術関係学科目は絵画,彫塑,美術理論・美術史の三つであった。美術科教育の学科目は昭和44年5 月に増設され,翌45年9 月に樋口敏生の着任によって人員配置がなされた。第三段階:昭和58年4 月に大学院教育学研究科と美術教育専攻が設置され,これにより奈良教育大学の美術教育学の制度的基盤は成立した。
  • 池田 吏志, 川尻 博満, 小川 ひろみ, 川口 隆司, 保田 香織, 鰐川 華衣, 児玉 真樹子, 竹林地 毅
    2022 年 43 巻 p. 35-49
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究は,広島県に在住の障害のある人・サポートする人を対象に,これまで十分に明らかにされてこなかった入所施設や通所施設等での表現活動および美術展覧会の鑑賞に関する実態を明らかにすること,そして文化施策への接続を想定した障害のある人たちのニーズを焦点化することを目的とした。調査では,広島県,広島大学,広島県アートサポートセンターが連携し,14項目で構成した質問紙調査を実施した。広島県内の20市町,370名の回答を集計・分析した結果,特別支援学校卒業後に表現及び鑑賞の機会が減少していること,美術展覧会の鑑賞では広汎性発達障害の人たちが特に行きづらさを感じていること,現在表現活動や鑑賞活動をしていない人の約8 割が表現や鑑賞をしたい,もしくはしてほしいと考えていることが明らかになった。
  • -教師の発話分析を通した授業研究プログラムの構想-
    大泉 義一
    2022 年 43 巻 p. 51-67
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究は,図画工作・美術科の授業における教師の発話に関する継続研究である。現在,学校教育現場において行われている授業研究会においては,教師相互の授業力向上には寄与するものの,各教師の「観」にまで踏み込んだ本質的な授業論に基づいた協議が十分に行われているとは言い難い。そこで本研究では,教師の第3 教育言語の分析を通した教師の「観」をふまえた授業研究の可能性について検討している。はじめに,これまでの発話研究で明らかになった知見から,教師の第3 教育言語を析出する手がかりを整理し,さらにそれらが発せられる際に顕在化している教師の「観」を導出することで,発話分析指標を仮定している。次に, 学校教育現場の教師らと発話分析に取り組み,その分析結果と考察を協議する発話分析研究会を試行的に実践している。その際には,筆者が先述した発話分析指標を援用しながら協議のファシリテーションを行うことで,教師の発話とそこに根付く「観」を対象にした授業研究の可能性を検討している。そして,その試行実践を通して発話分析研究会の運営の改善を図ると同時に,授業研究プログラムを構想している。
  • -〈観察・想像・解釈〉と〈理解〉の 2 パートで構成する学習計画-
    岡田 匡史
    2022 年 43 巻 p. 69-83
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,ヴェロネーゼのカナ婚宴図を学習材とし,中学校第2学年を対象に,読解的鑑賞の一環として,解釈に焦点を当てた鑑賞授業を実践し,生徒の解釈傾向を録音・録画やワークシートを使って分析・検討し明らかにすることである。本実践の雛型は,先立つ稿で提示した7段階学習モデルだが,これを根本的に組み直し,自由解釈を扱う第1部,講義主体だが対話型を採用した作品読解を基調とする第2部の,1時間完結型の二部構成の鑑賞授業を組み上げる。油絵具自体の物質特性に則る色や形,熟練した技能が齎す造形美,華麗な装飾処理,秀逸な意匠感覚,画中人物群を駆使した物語的演出,聖書記事を基盤とした豊饒な意味構築等が,鑑賞者に様々な解釈の切り口を与え,さらには解釈行為が主題理解を構成することにも繫がる側面を精査・検証する。
  • -言語記号論的・時間論的考察-
    金子 一夫
    2022 年 43 巻 p. 85-96
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    贈与交換システム論的美術教育学に二つの交換,個人内面での垂直方向の交換,そして教師・学習者間での水平方向の交換がある。前者と丸山圭三郎の言語生成論,後者と浜田寿美男の言語発生論を比較して美術教育学での贈与交換システムを明らかにした。美術教育学の贈与交換に言語記号学のテクスト論の言うような必然的なズレがあり,そのズレが人間の個性と自由の場であることを指摘した。次にガニェの5 学習成果論,小泉の学習指導要領の時間論的3 柱論,筆者の心的3 要素の対応を検討し,各要素に過去・現在・未来の時間的属性の差があり,現在に属する思考力・構造が美術教育の主教育目標・内容であるとした。5 階層から成る教材と表現(鑑賞)の像を近似的な二つの三角形で示し,教育実践がその中で表現と鑑賞を交換していく過程を明らかにした。
  • -保育座談会における保育実践・保母への影響及び芸術教育との連関-
    神谷 睦代
    2022 年 43 巻 p. 97-112
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿では,雑誌『幼兒の教育』に掲載された「保育座談会-粘土-」「兒童彫塑展覽會を看て」を主な手掛かりとして,倉橋惣三の粘土造形教育観(「粘土製作」概念)の保育実践や保母に対する影響及び芸術教育との連関について分析・検討を行った。結果,倉橋の粘土造形教育観は,粘土造形から心理学的視点に亘って教育的意味を持ちつつ,取り組み方や指導・作品の評価方法,保母たちの心情(意欲)等に影響を及ぼしたことが確認された。一方,倉橋の芸術教育観「児童芸術」には,児童中心主義や芸術教育に対する時代的共鳴が見受けられた。また,本理念は「粘土製作」概念の核心に据えられていることが明らかになった。倉橋は教育界に「児童芸術」に基づく真の「児童彫塑」を訴えその普及に努めたが,このような芸術教育と粘土造形教育の同一展開は,倉橋の芸術的感性及び芸術家気質によるものと考えられる。
  • -Chickenshed(英国)の舞台芸術活動に関するインタビューを基に-
    髙石 萌生
    2022 年 43 巻 p. 113-124
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,昨今の重要課題の一つである社会包摂に向けた日本の美術教育のあり方を検討していくための新しい視座を示すことである。本稿では,社会包摂に取り組む英国ロンドンのシアターカンパニーChickenshed のスタッフを対象としたインタビューに基づき,障害者の社会包摂を目指す舞台芸術活動について,「差異」と「障害」に対して活動実践者が抱く認識に着目した考察を行う。インタビューでは,障害は人々の間に存在する差異の一つに過ぎず, 社会包摂は障害だけでなく,あらゆる差異に対して追求されるべきとする観点が強調されていた。社会包摂の実現に寄与する舞台芸術活動を行うには,障害を既成の「障害」の枠組みに当てはめず,障害を含む多様性の美しさを引き出し表現することで,「差異」を学びや発見の機会とすることが重要である。
  • 髙橋 慧
    2022 年 43 巻 p. 125-139
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本論は,保育における造形と音楽を結び付けた表現活動の実践に関して,保育者が認識する実践上の条件について考察した。保育者に対する質問紙調査を行い,岡山県内の公立及び私立幼稚園171園から回答を集計し,KHCoderによる分析を加え,実践上の条件に関する保育者の意識や保育者が考える保育実践の在り方を検討した。その結果,保育者に求められる保育実践上の条件として,「要素①興味関心」「要素②発達」「要素③楽しさ」「要素④活動に向けた基礎的な経験」「要素⑤時間」「要素⑥環境」「要素⑦教材研究」「要素⑧保育者の知識・技術・経験」の8 つの要素が明らかになった。
  • -中学2 年生の場合-
    立原 慶一
    2022 年 43 巻 p. 141-154
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究にあっては,現代分析美学の裏付けのある概念を援用すると共に,108名に及ぶ一定量の調査対象を確保している点に,学術的な拠り所が求められる。 第一印象8類型を形づくる要因の特性が美的か,非美的かの違いは,美的能力の評価を確定する。かくて実践では,第一印象で「二つのリアル(野菜・果物らしさと人物らしさ)」「作品の全体的情趣」など美的なものを感受させること,授業全体において知覚のレベルを超えた,感性の次元で美的なものの把握に向かわせることが,肝要となる。 能力差は非美的な「(1)主役をめぐる概念的・知見的主題」,非美的な「(2)主役をめぐる情感連想的主題」,対して美的な「(3)主役をめぐる形容詞(美的賓辞)的主題」,の把握を決定づける。その状況は特徴的な各主題を捉える際の難易度を反映してもいる。
  • -先行事例から検討する実践化への視点-
    畑山 未央
    2022 年 43 巻 p. 155-172
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿では,子供たちにとって造形や美術における生活や社会とのつながりを一層実感できることを目指す美術科教育と他教科等をつなぐ視点について,実社会・実生活の中から見出される探究課題を抽出し,各教科の教科書題材と紐付けることで検討を行なった。その結果,「共通の主題に対して教科の内容を関連づける視点」や「児童・生徒の問題や関心から出発して,教 科を統合しながら課題を探究する学びの視点」の原理について示唆的見解を得ることができた。 一方で,美術科教育と他教科がつながることで育成できる資質・能力観や学校現場を想定したカリキュラム・マネジメントの観点からの具体的な提案には至っていない。そのため,今後は図画工作・美術科の授業時数の問題も含め,総合的な学習の時間や他教科,学年や学校全体,教員間,地域社会等との協働の仕組みづくりに関する実践的な継続研究を進める。
  • -アルファベット文字の形と音から主題を生み出す絵に表す表現-
    藤井 康子, 岩坂 泰子, 樋口 和美, 水城 久美子
    2022 年 43 巻 p. 173-188
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本稿は,教科等間の関連付けや横断的学習が求められる昨今,図画工作と外国語活動の融合型授業をCLILの理論を援用して開発し,実践を通してその学習効果について考察したものである。図画工作の授業の中で,児童たちはアルファベット文字の形や音から生み出すイメージを絵に描いていった。外国語活動・外国語の学習指導要領の学習目標には「感性を育てる」という文言はないが,図画工作との融合によって,ともすれば無味乾燥な記号としての文字学習が児童の想像力や感性に訴え,全人的な教育的効果が期待できるものになった。児童は音, 形,色の三要素から生まれるイメージを「遊び」ながら一つにしていくプロセスにおいて,オリジナルの文字の意味を創り出した。2 つの教科が融合し合うことによる学びの相乗効果が生まれた。
  • -概念モデルを用いた歴史的変遷の分析-
    布山 タルト
    2022 年 43 巻 p. 189-205
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,図工・美術教育におけるアニメーション題材に含まれる複合的なねらいを整理し,実践者の構造的な理解を助ける概念モデルを構築することである。先行研究では2019年時の小中高の図工・美術教科書に掲載されたアニメーション題材の内容分析を行い,アニメーションを学ぶことを目的としたねらいの層と,アニメーションを通じて何かを学ぶことを目的としたねらいの層からなる2 層構造の概念モデルを構築した。本稿では同モデルを用いて1950年代から2010年代までの教科書に掲載された120件のアニメーション題材を対象とした歴史的変遷の分析を試みた。各年代ごとの題材ではどのようなねらいに力点がおかれてきたのか,その変遷を明らかにするとともに,題材分析ツールとしての2 層モデルの有効性と妥当性を示した。
  • 牧野 由理
    2022 年 43 巻 p. 207-218
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    掛図とは,教室の黒板や壁に掲げられた大判の絵図である。本稿では,玉川大学教育博物館で所蔵している明治・大正期に出版された歴史掛図3点を対象とし,画家や教科書との関係,原典などについて考察する。その結果,《日本歴史之掛図》は小林檉湖,《日本歴史掛図》は小堀鞆音という歴史画家が携わり,鞆音は歴史教科書の挿絵や鑑賞教育の掛図も手掛けていたことが判明した。東京帝国大学文科大学史料編纂掛が発行した高度な印刷技術を駆使した《歴史科教授用参考掛図》は,原図に基づいた図版を作成し「正統的な基準画像」を定めようとしていた。大判で印刷技術の高い歴史掛図は美術鑑賞教材としての役割も果たしていたと結論づけた。
  • 結城 孝雄, 畑山 未央, 村上 尚徳, 石賀 直之
    2022 年 43 巻 p. 219-231
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本論は,3 形態の鑑賞体験と鑑賞無しを設定し,その前後で同一作品を観ることで,鑑賞体験の影響を視線・瞳孔計測によるデータから分析した。前例がない為,最小限のユニットでの試行を提案し,サンプル数 4 ,サンプルサイズ( 4 - 5 )計17の計測データから分析を行った。その結果,①絵画作品を観た際に中庸の瞳孔反応を示す被験者を選別できること,②視線アンケートによる被験者の属性情報の取得が可能であること,③鑑賞体験によって被験者の同一の絵画作品に対して興味関心が減退しないこと,④鑑賞体験の形態の違いよって被験者が同様の変化を示す可能性が確認できることであった。複数のデータをクロス集計することで鑑賞体験の影響を示す可能性が確認でき,サンプル数をより増やすことで詳細に分析できる可能性が示されたと結論づけた。
  • -京田辺シュタイナー学校の事例に着目して-
    吉田 奈穂子
    2022 年 43 巻 p. 233-245
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,自由ヴァルドルフ学校(Freien Waldorfschulen)における造形活動を「鑑賞」の観点から検討し,その諸相を解明することであった。「視覚」を用いた平面作品の鑑賞活動に焦点を絞り,この学校の教室内の掲示物や黒板絵,京田辺シュタイナー学校における実地調査,授業の参与観察,教員への聞き取り調査をもとに考察し,その諸相を論じた。創始者ルドルフ・シュタイナー(Rudolf Steiner,1861~1925)の感覚論における「視覚」に関する思想の概念を整理し,分析,考察した結果,この学校の鑑賞活動の特徴として,「純粋経験」としての鑑賞活動の重視,調和的な人間育成のための表現と鑑賞の往還の 2 点を見出すとともに,我が国における人間形成的意義をもつ美術教育やカリキュラムデザインのあり方に関して有益な示唆を得た。
  • -熟達者に対するインタビューを通して-
    廖 曦彤
    2022 年 43 巻 p. 247-261
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究は美術のワークショップ実践者の中で熟達者がもつ経験や意識といった「実践知」の内容と熟達に影響する要因を明らかにすることを目的として,研究協力者合計10名に対して半構造化インタビューを実施した。質的分析法M-GTAを用いてインタビューデータを分析した結果,美術のワークショップにおける実践知には【技術・スキルの側面】と【態度・意識の側面】が示唆された。前者では〈材料準備の工夫とリクエストの対応〉などの4項目,後者では〈逸脱の受容と自由の尊重〉などの3項目が抽出された。熟達に影響する要因について【多様なワークショップ実践を通じた現場経験の蓄積】,【他者からの影響と価値観の拡がり】,【自己やワークショップに対する省察】という三つのカテゴリーが見出された。
  • -昭和13~15年の日本手工研究会の材料教材委員会の発足から作業科手工の講習会まで-
    和田 学
    2022 年 43 巻 p. 263-278
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本研究の背景は,戦時体制下の物資統制を受けた材料入手が困難な中,初等教育課程の工作教材の義務教育化へ向けた当時の関係教員らの動向にある。特に日華事変以降の昭和13年から昭和15年の国民学校の教則案が成立していく期間を対象として,工作教材に関わる教員講習会を担当した日本手工研究会に焦点をあて,文部省への対応と教材開発について考察した。本研究の結果,同会における専門委員の発足後,節約の道徳から一歩進めた手工科特有の物の利用への観念が廃物利用の教材観にあらわれていたことが分かった。また,昭和15年 3 月の作業科手工の講習会における模型飛行機教材の必要材料の規定を基に,同省への材料配給機構の設置を求める対応策がみられた。
  • 渡邊 祐三, 髙橋 慧
    2022 年 43 巻 p. 279-294
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
    本論は,藍の叩き染めや生葉染めに見る染色上の限界を補うために,化学建てによる藍染めに焦点を当て,具体的な実践提案とそれによる子どもの学びを検討するものである。実践は,(1)マメ科のインド藍を用いた化学建てによる藍染め,(2)染色業者と共同で独自に生成した化学建ての染料,及びその染料を用いた保育実践,を取り上げた。また,上述のインド藍を用いた藍染め及び独自染料を用いた藍染めの保育実践について,どのような教育的な価値や意義があるかについて論じた。最後に,本主題に最も関連すると考えられる領域「表現」の内容や,「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の内容,藍染めの実践を行った保育者の見解,藍染めを行った子どもの学びの様子を相互に関連付けながら考察した。
  • 2022 年 43 巻 p. 296-297
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 298-300
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 301-302
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 303-305
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 306-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 307-308
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 309-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. 310-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
  • 2022 年 43 巻 p. App2-
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
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