自治体における行政評価は導入から20年以上が経過し、多くの自治体に導入された一方、導入自治体の70%以上で予算編成への活用について課題認識を持っている。行政評価制度を所管する部門では、それらに対応するべく行政評価の実施時期を予算編成の時期に合わせるなど様々な工夫をしているが、十分に成果を得られず苦労しているのが現状である。
そこで、本稿ではまず自治体における行政評価の現状について既存調査を参考に整理した。その上で、行政評価と予算の関係について両者の特性を明らかにし、行政評価と予算の連携の現状について考察した。
さらに、行政評価を総合計画と連携させている自治体が70%を超えている現状等を踏まえ、自治体における行政評価のさらなる活用の方向性を模索し、行政評価が活用されないことに起因する「評価疲れ」「評価廃止」から脱却する方策について論考した。
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