こんにち対人サービスの領域では、既存サービスでは対応ができない多様な社会課題が拡大し解決方策が模索されている。これに対して課題解決のために新たな発想で生み出された社会的イノベーションの「効果モデル」を適切に形成・発展させて、エビデンスに基づく実践プログラム(EBP)へと成長させる形成的評価法が求められている。
これに対して著者らは、実践現場を基盤に協働型評価、ボトムアップ評価を用いて、実践家と当事者が評価活動に積極的・主体的に参画し、協働して「EBP効果モデル」を形成・発展させる形成的評価法「CD-TEP法を用いた実践家・当事者参画型エンパワメント評価」を開発した。
本稿では、この評価法の開発理念と開発プロセスを示し、その結果開発された評価法の概要と基本枠組みを提示した。その上で他の評価法との比較からその意義と特色、有用性、適用範囲と課題を明らかにし、今後の発展可能性を考察した。
抄録全体を表示