タバコ立枯病汚染ほ地(前年激発地)に透明ポリマルチ,黒色ポリマルチ,銀ビニールマルチ,無被覆の4区
を設け,立枯病の発生時期,生物検定による罹病指数,菌の消長および収量品質について調査した。
立枯病の発生は透明ポリ区が最も早く4月下旬に初発病,6月下旬には100%の発病率であった。無被覆区は最も遅く6月初旬に初発病,黒ポリ,銀ビニール区はほぼその中間であった。
生物検定による調査では透明ポリ区が移植後30日目より発病し,罹病指数も高かった。無被覆区は50日目より発病がみられ他区よりかなり低い罹病指数であった。黒ポリ,銀ビニール区は40日目より発病がみられ,銀ビニール区は黒ポリ区より罹病指数が高かった。
菌の消長は,初期は乾土1g当り10
4レベルであったが,その後増加し,移植後50日目頃より10
5レベルとなった。区間ではやや透明ポリ区が多く無被覆区が少ない傾向であった。
収量品質については立枯病の発生の少なかった無被覆区が最も良くついで銀ビニール,黒ポリ区の順となり透明ポリ区は収量も少なく,kg当りの代金も劣った。
以上の結果から立枯病の発生危険ほ地では畦面被覆の利点をかねそなえ,しかも立枯病の発生助長を抑える黒ポリ,銀ビニール等の使用が本病防除の一方法である。
抄録全体を表示