九州病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-0035
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67 巻
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原著論文
病害
  • タマネギべと病の卵胞子形成罹病茎葉混和土壌を接種源とした一次感染発病株作出試験法
    草場 基章, 有田 悠花, 江下 瑞姫, 古田 明子, 田代 暢哉, 井手 洋一
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 67 巻 p. 1-8
    発行日: 2021/11/28
    公開日: 2023/02/22
    DOIhttps://doi.org/10.4241/kyubyochu.67.1
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    タマネギべと病罹病茎葉を市販培養土に混和して大型プランター内で卵胞子を含む保菌土壌を作製した。その保菌土壌を圃場の畝に重層しタマネギ苗を移植する方法（2019年度実施），および小型プランター内のタマネギ種子を播種した土壌に重層する方法（2020年度実施）で卵胞子の一次感染による発病状況を調べた。保菌土壌は５℃での保管期間の異なる罹病茎葉を用いて６月から10月までの各月に作製し，罹病茎葉の低温保管の発病への影響も調査した。圃場試験では９月作製，小型プランターの試験では８月作製の保菌土壌で，それぞれ19.7%，および8.4% の発病株率が得られた。一方，どちらの試験も他の月に作製した保菌土壌では最高でも3.7% で発病株率は低かった。罹病茎葉の保管期間と発病株率に明確な関連は認められず，一次感染時の発病株率の違いは保菌土壌作製時期の違いによる気温の差異がもたらした可能性が示唆された。
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  • 乾熱種子由来の地下茎の導入によるホオズキモザイク病の抑制
    早日 早貴, 黒木 修一, 竹下 稔
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 67 巻 p. 9-14
    発行日: 2021/11/28
    公開日: 2023/02/22
    DOIhttps://doi.org/10.4241/kyubyochu.67.9
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    トマトモザイクウイルス（ToMV）の感染がホオズキの生育に及ぼす影響と，乾熱処理を施した種子由来の実生苗から得られた地下茎を使用する栽培が，ToMV 感染による経済的被害を軽減する効果について検討した。ToMV がまん延している７ほ場を対象に，ToMV 感染と各株の出荷規格を調査した結果，ToMV の感染は規格外品の発生に影響した。また，出荷規格別に見ると，ToMV 感染株率は 3L 規格品（切り花長100cm 以上）が11.4% と最も低く，切り花長が短い規格ほどToMV 感染株率が高い傾向が確認された。規格外品（切り花長59cm 以下）のToMV 感染株率は78.7% と他の規格よりも高かった。ホオズキ種子の乾熱処理は73℃，４日間でToMV の種子伝染を防ぐことが可能であり，乾熱処理した種子由来の実生苗の地下茎を使用して栽培した結果，症状が軽減し，出荷本数が増加する効果が得られた。
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虫害
  • 熊本県内のツルマメを主体とする植物群落とダイズ圃場におけるダイズ加害性カメムシ類の発生消長とその差異
    水谷 信夫
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 67 巻 p. 15-31
    発行日: 2021/11/28
    公開日: 2023/02/22
    DOIhttps://doi.org/10.4241/kyubyochu.67.15
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    Abundance and seasonal prevalence of soybean bugs on vegetation including wild soybean, Glycine soja Sieb. et Zucc, and soybean, Glycine max （L.） Merr., fields were investigated in Kumamoto from 2013 to 2015. Nezara viridula, N. antennata, Piezodorus hybneri and Riptortus pedestris were found in abundance on the surveyed vegetation and fields. The age structure of each bug species on vegetation including wild soybean was similar to that of soybean fields which is suitable as a host of soybean bugs. The nymphal development of each bug species was observed on vegetation including wild soybean as with the soybean fields. These results indicate that the vegetation including wild soybean is available as host plants of soybean bugs as with the soybean fields. The invasion of soybean bugs to surveyed vegetation including wild soybean was later than the soybean fields. The delayed invasion of bugs to vegetation including wild soybean compared to soybean fields, indicates differences in host plant availability and suitability between wild soybean and soybean may affect the host selection of the bugs.
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講演要旨
病害虫の発生と防除の概況
64巻修正記事
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