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後藤 隼, 門屋 祥太郎, 道畑 正岐, 高橋 哲
p.
765-766
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
近年,DNAオリガミをはじめとして,生体材料や生命現象を直接的に利用した生産技術が探求されている.我々は,新たな機能表面創製法として,基板表面においてバクテリアを増殖させ,コロニーの自己組織化に基づいて機能構造を得る方法を提案する.この方法は,無生物の自己組織化に比べて本質的に複雑な機構に基づくため,特有の構造の創製が期待されるほか,生物資源の利用,省エネルギーにより持続可能な生産に貢献する.
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土肥 俊郎
p.
767-770
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
これからの半導体デバイスは、More Moore軸とMore than Moore軸を兼ね備えた高付加価値システムへと向かっていく。一方、高周波・パワーデバイス系ではSiCやGaN、ダイヤモンド結晶が注目を浴びている.近い将来、人工頭脳を超越するかもしれない次世代型3次元構造デバイスを想定し、様々な構成材料を超精密加工仕上げ、そして貼り合せ・積層化して超精密薄片化することがキーとなる。ここでは、これから必須となるキー加工技術について考察する。
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高耐久性電解質パッドの作製
稲田 直希, 王 国棟, 村田 順二
p.
771
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
炭化ケイ素(SiC)は高いバンドギャップや絶縁破壊強度からシリコンに代わる半導体として注目されている.一方で,SiCの機械的強度の高さや化学的安定性から平滑化に膨大な時間が必要である.従来の研究では酸化力の高い薬液を使用し表面の酸化を行うが,本研究では電流を印加した際に高い酸化力のヒドロキシラジカルを発生させる高分子電解質を利用し,不織布に強固に固定することで耐久性の高い電解質パッドを作製し平滑化を行った.
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笠村 啓司, 豊田 洋輝, 久保田 章亀, 白柳 裕介, 長永 隆志, 友久 伸吾
p.
772
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
ダイヤモンドは、その優れた物性値から、切削工具やパワー半導体材料などへの応用が期待されており、高効率かつ高精度な加工方法の開発が求められている。本報告では、15 mm角のCVDダイヤモンド基板に対し、①大気環境での研磨による平坦化,②溶液環境での研磨による平滑化 の二段階プロセスを実施し、およそ1μmの平面度、Ra:0.2nm以下の平滑表面を得た結果について報告する。
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若林 諒, 森永 均, 杉山 博保, 芹川 雅之
p.
773-774
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
半導体デバイスの更なる高集積化に向け、実装パッケージ工程においても基板の平坦平滑化が求められ、その解決手段としてCMP導入が検討されている。パッケージ基板においては、絶縁層の硬質フィラー含有樹脂を高効率に除去し、導電層のCuに欠陥を生じないCMP技術が必須となる。本発表では①硬質フィラー含有樹脂に対する加工力向上②Cu表面の砥粒残渣低減について研究し、高生産性と低欠陥性を両立するCMP技術について報告する。
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電解液の液性における4H-SiC(0001)の酸化特性の評価
木下 亮祐, 曹 健傑, 孫 栄硯, 有馬 健太, 山村 和也, 青木 一史
p.
775
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
単結晶SiCは、高出力・高周波デバイス用次世代半導体材料として有望視されており、SiCの高能率研磨技術としてスラリーレス電気化学機械研磨(ECMP)が提案されている。本報ではECMPで用いる4H-SiC(0001)に対して、NaClとKOHの2種類の異なる液性の電解液について、定電流モードで同時間酸化実験を行って、電解液の違いによる表面酸化特性を評価した。
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パルス幅変調電圧の印加により4H-SiC(0001)の研磨レートの向上
曹 健傑, 木下 亮祐, 孫 栄硯, 有馬 健太, 山村 和也
p.
776
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
SiCは優れた電気特性を有するため,パワーデバイス半導体材料として注目されている.我々はSiCに対する高能率研磨法としてスラリーレス電気化学機械研磨法(ECMP)を開発している.本報では、パルス幅変調電圧を用いたECMPにおける4H-SiC(0001)の研磨特性を調査した.パルス波電圧の周波数の最適化により,従来の一定電圧を連続的に印加した場合と比較して,材料除去速度が1.35倍向上した.
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電子線加速電圧依存CLイメージング法の提案
武田 秀俊, 神田 幹貴, 大宮 奈津子, 會田 英雄, 土肥 俊郎
p.
777-778
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
GaN基板の加工変質層を観察する上で、カソードルミネッセンス(CL)は非常に有効な手法であり、電子線走査により解像度の高い画像が得られる。本研究では電子線の加速電圧を変えることで、基板への侵入深さを変えたCL像を撮影し、加工変質層の深さ情報の取得を試みた。これらの結果と電子線の侵入深さの理論計算値や他の加工変質層評価結果を比較し、非破壊で加工変質層の強弱を判定する手法を見出した。
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CMP時間依存CLイメージング法の提案
大宮 奈津子, 會田 英雄, 神田 幹貴, 武田 秀俊, 土肥 俊郎
p.
779-780
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
GaNの基板加工工程の生産性向上のためには、機械加工により導入された加工変質層の構造を理解することが重要である。本研究では、化学機械研磨(CMP)時間依存カソードルミネッセンス(CL)イメージング法とそのロジスティック関数定量解析技術を用い、機械加工によりGaN基板に導入された加工変質層の構造推定を試みた。その結果、最表層ダメージ強さと深さ方向ダメージ伝搬に要素分解した構造解析の可能性を見出した。
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伊藤 琢朗, 藤田 隆, 米本 魁人, 檜山 浩國, 和田 雄高, 安田 穂積, 半田 直廉
p.
781-782
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
研磨パッドの表面状態は、研磨レートの安定性を図るためにキーとなる要素である。本研究では、研磨パッド表面状態を定量化する試みにおいて、幾何学的な点ではパッド表面のコンタクトエリアに着目し、独自の観察方法によりコンタクトエリアを観察し、定量化を試みる。また、コンタクトエリアにおける化学的な変化も、様々な分析方法により定量化を試みる。これらを通して、パッド表面を幾何学的かつ化学的に定量化を図る。
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橋本 洋平, 佐々木 友也, 柴崎 竜輝, 古本 達明, 小谷野 智広, 山口 貢
p.
783
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
加工物の上下両面を同時に研磨する両面研磨において,研磨特性に直結すると考えられる加工物上面への研磨液の供給経路を検討した.供給経路として想定される,上定盤に形成された研磨液供給孔から直接滴下と,キャリア上の研磨液の浸入の各供給経路を限定した研磨実験を行い,各経路の効果を加工物上面の研磨レートに基づき評価した.その結果,両経路とも加工物上面の研磨に関与することを明らかにした.
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畑谷 瑞貴, 畝田 道雄, 石田 博之, 堀田 和利, 森永 均
p.
784-785
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
CMPは各種基板製造の最終工程を担うが,スラリー中の砥粒が基板へ行う直接的な研磨作用はパッド,砥粒,基板の種類により複雑な関係があり,解明されていない部分が多い.本研究では,樹脂のCMPにおいて4種類のアルミナ系スラリーを使用した際のスラリー流れを高速度カメラで観察し,当該流れの可視化を目的とする.本報告では研磨性能,並びにスラリー流れの関係を考察した結果について述べる.
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第6報 : せん断流れ場における浮遊粒子挙動
有馬 佑, 藤島 響, 寺山 裕, Khajornrungruang Panart, 濵田 聡美, 和田 雄高, 檜山 浩國
p.
786-787
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
ウェハ洗浄のリンス工程において基板表面への超微粒子の再付着防止は必要不可欠である。そこで本稿では、基板表面近傍で発生するせん断流れを再現し、段階的に流速を上昇させ、粒径の異なる粒子の運びやすさをエバネッセント光で観測した。その結果、流れの影響を受けにくい、慣性の小さい、サブ100nm粒子は運ばれにくく、惰性流れの低流速時には表面上でとどまりやすい傾向にあった。
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轟木 裕太, 森井 将希, 判谷 太輔, 鈴木 恵友, 西澤 秀明, Khajornrungruang Panart, 井浦 寛陽
p.
788-789
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
SiC研磨における新規研磨微粒子の開発を行った。ナノシリカ微粒子上に水酸化フラーレンを吸着させた水酸化フラーレンハイブリッド型高速研磨技術について提案する。ここでは紫外線イオンによるポリマー化の影響についても検討している。
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橋本 洋平, 佐藤 拓実, 鈴木 教和, 安田 穂積, 山木 暁, 望月 宣宏
p.
790-791
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
CMPにおける研磨レート推定の一因子であるプレストン係数は,多くの場合ウェハ面内で均一分布と仮定されている.本報では,研磨レート分布の推定精度向上を目指し,ウェハ非回転条件における研磨レート分布の実測値と,相対速度分布と研磨圧力分布の推定値により,プレストン係数のウェハ面内分布を可視化した.その結果,可視化されたプレストン係数は均一分布でなく,スラリ流動の影響を受けた分布となることを確認した.
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和田 竜之, 畝田 道雄, 宮下 忠一, 山本 悠子, 石川 憲一
p.
792-793
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
研磨を行うには研磨圧力に相当する荷重を与える必要があるが,デッドウェイト等に頼るとき,研磨装置の大型化は避けられない.一方,小型基板の研磨仕上げが求められ,それに対応できる小型研磨装置のニーズも生まれている.本研究では小型基板を対象に,研磨装置の小型化も達成するために研磨荷重を強磁石による磁力によって与える手法を提案し,プロトタイプ装置を試作した.本報告では試作装置による研磨特性について述べる.
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山本 颯真, 西澤 秀明, カチョーンルンルアン パナート, 鈴木 恵友
p.
794-795
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本研究では、加振器による音波を用いてダイヤフラムとダイヤフラム上の研磨砥粒を振動させることにより、被加工物表面にダイヤフラム上の微細パターンを転写する新規音波加工技術を提案する。現在までに転写性を確認するため、絹パッドを貼付したダイヤフラムを加振させることで、Cuウェーハに絹パッドのパターンが転写することを確認した.
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2 inch多結晶ダイヤモンド基板に対する研磨圧力が表面粗さにおよぼす影響について
Dong Jiayuan, 杉本 健太郎, 杉原 聡太, 孫 栄硯, 有馬 健太, 山村 和也, 須賀 唯知, Wang Junsha
p.
796
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
近年,パワーデバイスの放熱基板として多結晶ダイヤモンド (PCD) が注目されているが,PCDは様々な結晶面方位が混在するため,PCD基板を原子レベルで平滑化することが重要である.そこで,直径2 inchのPCD基板に対してダメージフリーで加工するためにプラズマ援用研磨 (PAP) を適用した.本報ではPCD基板のPAPにおいて研磨圧力が表面粗さにおよばす影響について調査し,研磨圧力2.6 kPaで評価領域84 µm角における表面粗さ Sa 4.8 nmが得られたことを報告する.
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齋藤 光太郎, 畝田 道雄, 天髙 恭祐, 堀田 和利, 森永 均
p.
797-798
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
現在,自動車ボディ等の3D形状を有する工業製品の表面仕上げは熟練工による手研磨で行われることが多く,ロボットによる自動化が期待されている.一方,3D形状の研磨に適した研磨工具の諸元や研磨メカニズムについては未解明な部分が多い.本研究ではトラバース研磨時の研磨工具の研磨界面における挙動を可視化評価し,研磨剤の特性が研磨特性に及ぼす影響を明らかにすることを通じて,その研磨メカニズムを考察する.
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澤山 悠斗, 宮川 千宏, 大塚 美雄, 武田 秀俊, 會田 英雄, 土肥 俊郎
p.
799-800
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
難加工材料である次世代半導体SiC・GaN基板に対して化学機械研磨(CMP)の高効率化のためのプラズマCMP加工を検討した。プラズマ照射とCMPの短時間加工交互基礎型装置を開発し、GaNおよびSiC基板に対しHeプラズマCMPを行った。通常CMP加工効率と比較して約5倍の加工効率を得られた。HeからArに変更した場合でも同程度の加工効率向上を確認した。
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石田 博之, 森永 均, 杉山 博保
p.
801-802
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
光学部材から電子デバイスに至る、様々な樹脂研磨において、研磨の高性能化が求められている。樹脂の研磨挙動を解析した結果、研磨の高性能化のためには、樹脂界面における濡れ性を制御することが重要であり、高撥水を示すフッ素樹脂においても濡れ性を高めることで研磨速度が向上することを見出した。解析結果を基に、樹脂全般に応用できる研磨の高性能化の考え方を提案する。
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押鐘 寧, 塚田 晋也, 平石 亘
p.
803-804
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
口腔衛生には効率的な歯垢除去が必要である。本研究では歯ブラシに太陽電池と酸化チタンを内蔵し微弱電流による酸化チタン電極表面の触媒反応から発生するヒドロキシラジカル(hydroxy radical)の振る舞いに興味を持っている.具体的には,絶対生成量,生成量の時間変化,電流や電極処理方法に対する依存性などである。研究着手にあたり手始めに実施した化学プローブ法による蛍光観察したヒドロキシラジカルの間接測定について述べる.
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亀井 琢未, 田中 智久, 若崎 知己
p.
805-806
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
再生医療や創薬において細胞や生体組織といった軟質複合材料の切断工程が存在するが,非常に柔らかくかつ複合的な材料特性を有するため切断が困難である.一方で軟質複合材料の切断に超音波ナイフが有効とされる報告がある.本研究では実験により,刃の振動挙動に着目した軟質材料の超音波援用切断のメカニズム解明に取り組んだ.その結果,刃に平行な一定以上の振幅かつ楕円振動挙動が高品位な切断を実現した.
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宮島 輝, 夏原 大悟, 齋藤 亮吾, 岡本 俊哉, 永井 萌土, 柴田 隆行
p.
807-808
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本研究では、標的遺伝子を1回の作業工程で迅速かつ確実に検査するための多段階希釈遺伝子検査デバイスの開発を目的としている。本報では、任意の希釈率を生成することを可能とするマイクロ流路デザインの設計手法を検討した。さらに、対数希釈率を実現する流体デバイスを作製し、基本性能を評価した。特に、2液の合流のタイミングを制御するための流路形状および高効率かつ低圧力損失を有するマイクロミキサを検討した。
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オンチップ細胞生死判定機能の評価
本田 陸, 柴田 健生, 岡本 俊哉, 永井 萌土, 柴田 隆行
p.
809-810
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本研究では,細胞機能制御に必要となる,遺伝子導入,培養,評価といった一連のプロセスを多数のマイクロウェルで同時に実行可能なデジタル液滴電気穿孔システムの開発を行っている.これまでに,各ウェルで細胞含有液滴の形成および液滴内の細胞への電圧印加が可能であることを確認している.本報では,細胞の染色評価時に必要となるウェル内の溶液置換方法の検討と,死細胞染色液を用いた細胞の生死判定機能の評価を行った.
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洞出 光洋, 元山 幾久治, 村上 修一, 才木 常正
p.
811-812
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
細胞等が有する粘弾性パラメータは疾病との相関性が強い.また細胞個々で特性が異なるため,複数個の細胞を同時に評価したい.本研究ではマイクロスケールの狭窄部を有する流路を用いて,細胞への負荷試験装置の開発を進めている.流路形状や材質を最適化し,ポリスチレン製粒子や菌への負荷試験を実施してきた.今後は菌と同等サイズの赤血球や白血球への負荷試験を実施し,診断への応用を目指していく.
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微小液滴の生成に向けた微量試薬操作手法の基礎検討
中村 勝太, 永井 萌土, 柴田 隆行, 岡本 俊哉
p.
813-814
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
血中のバイオマーカー測定などに用いられるELISAは,微小な液滴内で実行し,反応の有無をデジタル的にカウント(デジタルELISA)することで高感度化し,疾病の早期発見に貢献することができる.本研究では,簡便にデジタルELISAを実行できるデバイスのPOCT適用を指向し,自律制御型遠心マイクロ流体デバイスの開発を行っている.本発表では,微量試薬によるデジタルELISAを実現するための微量試薬操作手法について検討を行った.
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逐次分注理論の構築
夏原 大悟, 齋藤 亮吾, 飯田 玲史, 岡本 俊哉, 永井 萌土, 柴田 隆行
p.
815-816
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本研究では,複数種類の標的遺伝子(ウイルスや食物アレルゲンなど)を迅速かつ簡便に検査するための遠心送液型マルチプレックス遺伝子診断デバイスの開発を行っている.本報では,遠心場において複数の反応容器へ逐次的に分注するための理論モデルを構築した.その結果,流体制御バルブに要求される決壊圧力の低減と分注時間の大幅な短縮が図れた.さらに,本デバイスを用いた多検体・多項目の遺伝子検査の可能性を実証した.
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流路詰まりの抑制(7)
安積 拓矢, 市川 哲平, 久保 允人, 鈴木 利宙, 中面 哲也, 早瀬 仁則
p.
817-818
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
循環腫瘍細胞が他の血球細胞よりも大きくて硬い傾向を利用して、マイクロ流体デバイスによる捕捉を試みている。しかし、血液を流路に流した際に、寸法選別のためのマイクロポスト部で詰まりが生じ選別精度が低下していた。血小板凝集に加え、血中を浮遊するDNAが詰まりを誘引すると仮定し、試料への添加剤や流路デザイン等、いくつかの対策を提案してきた。本研究では、実際のがん患者血液を用いた実験結果について報告する。
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長山 和亮
p.
819
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
近年,著者らは,我々の体を構築する個々の細胞に,自己の構造を効率良く修復させ,さらに発生する力も再現させる能力が備わる可能性を得てきている.本講演では,著者らがこれまでに独自開発した短パルスレーザシステムを使った細胞へのマイクロ損傷実験系と,細胞の損傷回復メカニズムなどを紹介し,我々の体の健全性を維持する上で,細胞内構造がどのような役割を果たしているのか議論したい.
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長山 和亮, 綿谷 直樹
p.
820-821
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本研究では,数µmの溝幅のPDMSマイクロ溝基板を用いて,基板表面のコート手法を工夫することで細胞をマイクロ溝基板の凹部に細胞を落とし込み,動脈壁内の弾性板に挟まれた細胞を想定した配列化細胞組織を構築した.その結果,5〜10μmの溝幅のマイクロ溝基板を適用することで,実際の血管組織内の細胞と同程度の細長い細胞形態へと変化し,筋細胞としての収縮機能を効率良く促進できることが分かった.
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田野 直輝, 初澤 毅
p.
822-823
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
本論文では、小型肺結節の腫瘍領域を決定する新たな手法を報告する。提案する腫瘍検出スコープは、腫瘍と健常組織の組織硬度差を基に、医師の指先感覚のように、反応する圧力差を捉えて病巣を特定する。四つの空室をセンサ圧子に持ち、空室の内部圧力から表面の圧力分布を測定した。本研究では空室の形状や材質の違いから生じる検出特性を検討し、更にファントム組織を用いてスコープの性能を評価した。
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呉田 和優, 菅野 佑介, 西迫 貴志
p.
824-825
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
マイクロ流路を用いた薬剤内包PLGA粒子の生成において,乾燥条件が生成粒子に与える影響を調べた.ホモジナイザにより生成したW/Oエマルションを分散相,PVA水溶液を連続相として用い,幅深さがともに100 μmのガラス製十字型マイクロ流路にてW/O/W液滴を生成し,液中乾燥法により薬剤内包PLGA 粒子の分散液を得た.その後,フィルターろ過法または凍結乾燥法により外水相を除去し,電子顕微鏡観察による乾燥粒子の形状の比較を行った.
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佐藤 颯気, 金子 新, 高嶋 健, 小林 隼人, 長谷川 真之, 島 義和
p.
826-827
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
タンパク質被膜した球状プローブを表面力測定装置に応用し,バイオマテリアルなどの各種材料に対するタンパク質吸着性の定量的評価手法の開発を進めている.プローブ基材表面に中間層となるAPTES単分子膜は簡易気相成膜法または浸漬法によって作製するが,その作製手法の違いによって表面力の測定値が異なることがわかった.TiとPDMSでは表面力の大きさだけではなく,タンパク質の吸着形態が異なることが示唆された.
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稲葉 光紀, 鈴木 昌人, 高橋 智一, 青柳 誠司, 細見 亮太, 福永 健治, 高澤 知規, 松本 一
p.
828-829
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
我々は射出成形法を用いて蚊を模した樹脂製マイクロニードルを作製してきた。本研究では、アルカリ溶液を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製のワイヤを先鋭化することでマイクロニードルを作製する手法を新たに開発した。本手法を用いることで、射出成形法と比較して長いマイクロニードルを成形することが出来る。得られたマイクロニードルを利用して、蚊の針の皮下で屈曲するような穿刺動作を再現することも試みた。
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酒井 勇輔, 鈴木 昌人, 高橋 智一, 福永 健治, 高澤 知規, 青柳 誠司
p.
830-831
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
我々は針穿刺時の痛みを低減可能な穿刺方法の開発を行ってきた.この成果として,往復回転の印加により針穿刺時の抵抗を低減させることに成功した.しかし,針の穿刺抵抗力と痛みの関係は十分に解明されていない.そこで,マイクロマシン技術を用いて痛覚神経の形状をパターニングした人工皮膚を新たに開発した.また、この人工皮膚を用いて針穿刺実験を行い,針が神経を刺激する様子を観察することで,針穿刺時の痛みを推定した.
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PFPガスによるUVナノインプリントの転写精度向上
濱田 浩輝, 鈴木 昌人, 高橋 智一, 青柳 誠司
p.
832-833
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
フリー
3次元光造形法により作製した少数の原型からステップ・アンド・リピート法を援用したUVナノインプリントによりマイクロニードルアレイ作製する手法を開発した。ナノインプリントに原型を反転させたシリコンゴム(PDMS)製の型を利用することで、側面に鋸歯状突起を有する針をアレイ化することに成功した。また、PFPガスを充填したチャンバ内でナノインプリントを行うことで針の離型性および転写精度が向上することが確認された。
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蚊を模倣した鋸歯状突起を先端に有するポリ乳酸製マイクロニードルの作製
山口 大輔, 楊 淏予, 鈴木 昌人, 高橋 智一, 青柳 誠司, 鈴木 康一朗, 芳賀 善九
p.
834-835
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
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我々は蚊に刺されても痛みがないことに着目し、蚊の口針を模倣したマイクロニードルの開発を行ってきた。蚊は本来複数の口針で成り立っており、そのうち2本は鋸歯状の突起が複数並んだ構造になっている。従来研究で突起の効果により穿刺抵抗力が低減可能であることを確かめた。本研究では、この鋸歯状突起を先端に有するマイクロニードルを、フレキシブルな微細PDMSの型を利用した射出成形により作製することを試みた。
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張 靖宗, 荘林 幸太郎, 秦 博語, 朴 鍾淏, 金 範埈
p.
836-837
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
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Photodynamic therapy (PDT) has been an effective treatment for non-melanoma skin cancer - basal cell carcinoma (BCC) and squamous cell carcinoma (SCC). However, conventional PDT requires high power light irradiation because of light absorption from skin, which could cause damage and hurt. Microneedles have been applied as the light transmission platform for various light therapy to improve the light transmission, but current research on Optical Microneedle Lens Array (OMLA) fabrication with uncertain shape and thickness reduce the productivity and performance of OMLA. In this study, an OMLA for the treatment of the non -melanoma skin cancer was fabricated. The ideal dimension of the device was designed through the ray trajectory simulation. Optimized fabrication method and process were adopted to fabricate OMLA of specific dimension. It is expected that the fabricated OMLA could increase light transmission in PDT process. In this way, PDT performed by OMLA with low hurt could be realized to cure more patients with BCC and SCC.
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浅見 泰雅, 定野 和憲, 高谷 亮太, 本田 賢太郎, 西村 好晴, 田中 篤, 加藤 暢宏
p.
838
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
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先行研究では外科手術に用いられるフィブリン糊の削減を目指して局所創面被覆剤として用いることができるマイクロニードルメッシュシートが提案されている。しかし、作製されたマイクロニードルは創面を密着させる力が弱く、心臓外科手術への応用が難しい。本研究では創面を密着させる力を高めるため、烏賊の吸盤に着想を得た、新規形状のマイクロニードルメッシュシートを光造形式3Dプリンタにより作製し、その評価を行った。
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今村 駿介, 浅見 泰雅, 赤木 智哉, 山路 宏平, 田中 篤, 加藤 暢宏
p.
839
発行日: 2023/03/01
公開日: 2023/09/01
会議録・要旨集
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局所創面被覆材の新たな選択肢として、マイクロニードルメッシュシート(MNMS)が検討されている。先行研究では褥瘡治療の新規デバイスとして正六角形の基部構造を持ったMNMSが提案された。本研究では、体表面の褥瘡に貼付した際、患者の体動による組織の変形に追従させる事を目標に、MNMSの基部構造の一部を省略することで、面内方向及び面外方向の柔軟性の向上を図った。また、その特性を力学的試験により評価した。
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