竹繊維を用いた吸音材料の開発およびその音響特性について述べる。まず, 作成した材料の吸音特性を把握するために, 材料厚さ, 背後空気層厚さ, 密度, 竹繊維粗さによる吸音特性への影響を調べ, グラスウールと比較した。次に, それらの結果から密度, 繊維粗さについて吸音効果の向上を検討し, その有効性を確認した。また, 材料固有の音響特性を把握するために特性インピーダンスおよび伝搬定数の測定を行い, その値を用いて, 各密度の最適な材料厚さ, 空気層厚さについて考察し, 材料の軽量化を試みた。最後に, 竹繊維吸音材料の実用性について, 表面材に有孔合板を使用した場合, ふるい分けを行っていない竹繊維を用いた場合を検証した。
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