集合住宅等の排水設備から発生する騒音は,空気伝搬音と固体伝搬音に大別され,その特性や対策については様々な企業等で検討されている。本研究では,高さ23.1mの実験タワーを用いて,排水立て管と継手から発生する騒音と振動の同期計測を行い,それらの測定指標や様々な流量条件下での放射特性などについて検討した。その結果,排水騒音を検討する際には,排水時間の長さに応じて時間平均音圧レベルLeqと時間率音圧レベルL5を使い分けて行うことが実用上有効であること,またパイプシャフト内のA特性音圧レベルと床スラブ上での振動加速度レベルは,周波数2kHz以上の帯域が支配的であり,流量の対数に比例して増加することなどが確認された。
本報告では,2.5次元解析を活用して物理数学的に,INCE/J RTV-MODEL 2003の距離減衰式の見直しと,これを踏まえた盛土・切土道路への拡張を,検討した。本報告は舗装,地盤,大型車,道路構造のモデル化が限られた条件下での検討結果であるが,RTV-MODEL 2003の距離減衰式の盛土・切土道路への適用には,地表面に沿う距離を取ることの整合性に問題ないことが分かった。