インドネシアでは無限伸育型大豆品種が多く栽培され, 収量は日本の品種に比べ低いのが現状である.本研究では, インドネシアで栽培されている主な品種を用い, 土壌水分および播種期を異にした栽培を行って, その生育特性を日本および台湾の品種と比較して検討した.その結果, インドネシアの品種は, 開花迄日数が最短となる, いわゆる最適日長が短く, 栄養生長期間が長い性質をもち, そのため栄養生長量の確保がより容易で, 主茎節数, 分枝数, 総節数および開花数が多く, 小粒多数生産によって子実生産効率も高いと考えられた.また, 土壌水分の低下に対してもある程度の耐性を持つことが明確になり, 緯度が低く, 水不足に遭遇しやすい地域での栽培には, より適しているものと推察された.
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