E-journal GEO
Online ISSN : 1880-8107
ISSN-L : 1880-8107
14 巻 , 2 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
解説記事
  • 山内 啓之, 小口 高, 早川 裕弌, 瀬戸 寿一
    2019 年 14 巻 2 号 p. 288-295
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    筆者らは,大学の学部や大学院のGISの実習授業を充実させるための教材を開発し,オープンな活用ができるコンテンツとして広く公開するためのプロジェクトを実施している.教材は,既存プロジェクトの成果である書籍『地理情報科学GISスタンダード』と対応するように構成した.GISを用いたデータの処理には,フリーかつオープンソースのソフトウェアを利用した.これらの教材は,GIS実習の課題や使用するソフトウェアの特性を考慮し,二次利用しやすいようにオープンライセンスのパッケージとして整備し,GitHubを用いて試験公開を行っている.本稿では,開発中の教材の設計と初期の構築の経緯をまとめ,既存のGIS教材との比較を行い,本教材の有用性について評価した結果を解説する.

地理紀行
2019年春季学術大会シンポジウム
2019年春季学術大会巡検報告
調査報告
  • 根田 克彦
    2019 年 14 巻 2 号 p. 345-363
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/05
    ジャーナル フリー

    本研究は,中心市街地活性化基本計画を策定した奈良市を事例として,大型店開発のための都市計画決定と大規模小売店舗立地法に基づく審議を,県と市のマスタープランに即して検討した.県と市のマスタープランは中心市街地の発展を示す一方で,商業施設の不足を克服するために,幹線道路沿道の商業開発を認めている.そのため,県と市の都市計画審議会は,大型店が中心市街地に及ぼす影響を考慮せず,大型店開発のために市街化区域の拡大を認めた.しかし,住居系用途地域で大型店が集積し,用途地域の種類と実際の土地利用が乖離している.

  • 何 晨
    2019 年 14 巻 2 号 p. 364-377
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/27
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,北京市の什刹海歴史文化保護区を事例に,北京オリンピック開催後における観光空間の変容を,観光主体(観光客),観光客体(観光資源,観光施設),観光政策(観光に関連した政策),および外部環境(社会・経済環境)の視点から明らかにすることにある.什刹海は北京市の重要な水辺空間であり,かつ湖岸に伝統的な四合院や胡同が連なる風光明媚な地域である.当該地域は,2002年に「北京旧城25片歴史文化保護区」の一つに指定された.また, 国際オリンピック委員会が2008年夏季オリンピックの北京市での開催を決定した2001年以降,什刹海地区では地方出身の若年層によるバーなど店舗の開業が相次ぎ,北京を代表する観光空間の一つへと成長した.

    しかし,オリンピックが閉幕した2008年以降,地価の高騰や観光開発に対する規制の強化,競合地域の増加といった外部環境の影響により,什刹海の観光空間は大きく変容している.本研究では,2008年以降における什刹海の変化とその要因を実証的に明らかにした.

  • 松宮 邑子
    2019 年 14 巻 2 号 p. 378-403
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/27
    ジャーナル フリー

    ウランバートルでは,体制移行後の人口増加を背景にゲル地区が拡大した.本稿では,ゲル地区の居住環境を改善すべく立案された再開発事業を焦点に,それが遅々として進まない実態と,計画に翻弄される人々の姿を描き出した.ゲル地区はインフラ設備の欠如によって開発の必要性が叫ばれ,アパート化による居住環境の改善が図られている.しかし再開発事業は,実現への具体的な道筋が不明確であるがゆえに期待通りに進展していない.そればかりかゲル地区で従来から実践されてきた居住者自身の手による居住環境の改善を阻害している.一部のアパートは竣工し,入居者は生活の利便性が向上したと評価する半面,ゲル地区ならではの住まい方が継続できない困難も指摘する.ゲル地区のアパート地区への置換や短期間でのインフラ整備が現実的でない中,居住者が元来発揮してきた内発的な居住環境改善の実践を正当に評価し,下支えすることで活用できるような方策の模索が望まれる.

地理教育総説記事
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