E-journal GEO
Online ISSN : 1880-8107
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2 巻 , 2 号
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「2005年パキスタン地震特集号」に寄せて
調査報告
  • 熊原 康博, 中田 高
    2 巻 (2007) 2 号 p. 72-85
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    本研究では,2005年10月に発生したパキスタン地震(Mw=7.6)の起震断層を明らかにするため,CORONA偵察衛星写真を用いて断層変位地形の判読をおこなった.その結果,長さ66km,北西―南東走向,右横ずれ変位成分をもつ北東側隆起の逆断層タイプの活断層が認められた.活断層の特徴が地震のメカニズム解と整合すること,断層トレースに沿って地表地震断層が生じていることから,この活断層は本地震の起震断層であると認定される.この活断層をバラコット―ガリ(Balakot-Garhi)断層と呼称する.断層破壊方向と断層トレースの分岐パターンの関係によると,震源付近から両端に向かって断層破壊が伝播したことが推定され,実際の震源過程と調和している.地震前後の衛星画像から地震に伴う斜面崩壊を抽出すると,震源周辺及び断層トレースから上盤側5km以内に斜面崩壊が多いことが明らかになった.
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  • 宇根 寛, 熊木 洋太
    2 巻 (2007) 2 号 p. 86-94
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    高解像度衛星画像は,数10cmの解像度で地表の詳細な画像を提供するが,高価であることから,地形学的研究には十分利用されてこなかった.パキスタン北部地震発生直後の2005年10月12日,ムザファラバード周辺のイコノス衛星画像がインターネットで無償公開された.さらにその直後,衛星画像の無償閲覧サイトとして注目されているグーグルアースが,被災地域のクイックバード衛星画像の提供を開始した.著者らはこれらの画像を用いて地形変化の判読を行い,撓曲崖,河床の離水,地表地震断層などの断層変位に伴う地形を見いだすことができた.これらの画像は簡易なオルソ化が行われており,実体視ができないことは変位地形の判読に不利であったが,地震前後の画像の比較や,SPOT5などのやや解像度の低い衛星画像の実体視判読などにより,判読を補うことができた.また,日本地理学会災害対応グループのメーリングリストによるオープンな意見交換も変位地形の認定に有益であった.
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  • 藤原 智, 飛田 幹男, 佐藤 浩, 小沢 慎三郎, 宇根 寛
    2 巻 (2007) 2 号 p. 95-103
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    地震に伴う地殻変動の面的分布を求めることで地震時の地下の断層の位置とその動きを推定することができる.2005年パキスタン北部地震について,人工衛星ENVISATの干渉SARおよびSAR画像のマッチング技術を用いて,地殻変動を面的かつ詳細に求めるとともに,断層モデルを作成した.1m以上の地殻変動は全長約90kmの帯状に北西-南東方向に広がり,最大の地殻変動量は6mを超えている.地震断層推定位置は,既存の活断層に沿ってつながっており,活断層地形で示される変動の向きなどとも一致している.これらのことから,今回の地震は過去に繰り返して発生した地震と同じ場所で発生していることがわかった.地殻変動のパターンから,大まかに見て2つの断層グループが存在する.大きな地震被害が発生したムザファラバード付近は,この2 つの断層グループの境に位置するとともに,最大の地殻変動量が観測された.
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  • 佐藤 浩
    2 巻 (2007) 2 号 p. 104-120
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    パキスタンが実効支配しているカシミール地方で2005年10月8日,パキスタン北部地震(Mw7.6)が発生した.震源近くで撮影された1 m解像度のIKONOSカラー単画像を用いて斜面崩壊を判読したところ,11 km×11 kmの広さで約100箇所の斜面崩壊を認定した.単画像のため,崩壊が斜面横方向に連なる場合,個々の斜面崩壊を認定することは難しかった.さらに,2.5 m解像度の白黒SPOT5ステレオ画像を用いて55 km×51 kmを対象に斜面崩壊を判読したところ,2,424箇所の斜面崩壊を認定した.現地調査によると,ほとんどが岩石の浅層崩壊である.しかし,SPOT5の解像度と白っぽい画質のため,地すべりのタイプの分類や地形学的特徴を詳しく判読できなかった.IKONOS,SPOT5いずれの画像判読の場合も,斜面崩壊は起震断層であるバラコット-ガリ断層の上盤側で多発していた.2,424箇所の斜面崩壊は,断層から1 kmの範囲内にその1/3超が集中していた.1/100万地質図と重ね合わせたところ,最多(1,147個),最高密度(3.2個/km2),最大崩壊面積比(2.3 ha/km2)の斜面崩壊がそれぞれ,中新統の砂岩及びシルト岩,先カンブリア系の片岩と珪岩,暁新統と始新統の石灰岩と頁岩に見出された.2,424箇所のうち,約79 %の1,926箇所は小規模な崩壊(崩壊面積0.5 ha未満),大規模な崩壊(崩壊面積1 ha以上)は約9 %の207箇所だった.大規模斜面崩壊の分布を米航空宇宙局のスペースシャトル搭載レーダー観測(SRTM: Shuttle Radar Topography Mission)による90 m 解像度の数値地形モデル(DEM: Digital Terrain Model)と傾斜データ(SRTM-DEMから計算)に重ね合わせたところ,斜面崩壊は断面的に凸な斜面のほうが凹な斜面よりも,また,35°以上のほうがそれ未満よりも,わずかに多い傾向が見られた.
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