日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
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日本文化人類学会第42回研究大会
選択された号の論文の344件中251~300を表示しています
【分科会】 アクションというフィールド
個人発表
I会場
個人発表
【分科会】 映像実践にもとづくフィールドワーク論の構築に向けて
個人発表
【分科会】 人種の表象
  • 趣旨説明
    竹沢 泰子
    セッションID: I-23
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    人種は社会的構築物であるという了解が少なくとも学問界において浸透してきた。しかし社会的構築物であるからといって、現実に社会的に人種が存在しないわけではない。概念と表裏一体である実在性。その人種の実在性について表象をとおして人種をリアルにさせている仕組みを考えたい。またマイノリティ当事者らによる抵抗運動によっても人種という概念が再生産されて実在性を持ち続けている仕組みも考える。われわれは過去数年間人種の表象と表現について共同研究を行ってきたが、本企画はその成果発表の一部である。
  • エリザベス・サンダース・ホームと人類学者たち
    坂野 徹
    セッションID: I-24
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    日本がGHQ統治下に置かれた1945年から1952年までの時期、米軍関係者と日本人女性の間に生まれた混血児の多くが孤児院で育てられた。GHQ統治終了後、こうした混血孤児の存在は社会問題として騒がれることになるが、1940年代末、東大人類学教室の人類学者たちは、エリザベスサンダースホームをはじめとする孤児院に収容された混血児を対象に大規模な調査研究を開始する。本発表では、戦後日本社会における混血児の表象と混血をめぐる人類学研究の関係について考えてみたい。
  • 琉球弧住民の事例を中心に
    與那覇 潤
    セッションID: I-25
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    人種や民族を「実体」あるものと見なさない場合、人種や民族という概念、「○○人」といった呼称や名乗り方自体が既に「表象」である。それでは、ある人々が「人種」として表象化され、別の人々は特に表象化されないという区別は、いかなる力学の下に生じるのか。帝国期の日本、特に報告者の研究地域である琉球弧の事例をもとに検討し、今日における人種の表象(化)をどう捉えるかについて、歴史的な視角から問題提起を行いたい。
  • ジョン ラッセル
    セッションID: I-26
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
     近年「人種」と「人種主義」の概念が西洋の学者によって再評価されている。多くの学者によって人種の科学的根拠が否定される一方、人種主義を「白人」対「有色人」の制度的な不平等と従属に基づく関係と定義する傾向に疑問の声があり、人種主義の概念が不正確で、西洋中心主義的であると非難されている。  本論は、日本の人種言説が西洋の人種概念と人種主義の言説からどのような影響を受けたか、日本における人種概念の具象化を検討する。
  • ポスト多文化主義の現在
    竹沢 泰子
    セッションID: I-27
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
     アメリカ合衆国の現代アートの世界において、今「ポスト・アイデンティティ」や「フリースタイル」と呼ばれる新しい芸術スタイルが注目を浴びている。本報告では、アジア系アメリカ人芸術家に対して行ったインタビューをもとに、アイデンティティや出身背景をサブテキストとして作品に埋め込もうとする戦略、人種などのアイデンティティを超越して普遍性を志向しようとする戦略など、多様なアジア系アメリカ人芸術家の模索を明らかにしたい。
  • ベネズエラのマスメディアにみる黒人排除とステレオタイプ
    石橋 純
    セッションID: I-28
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    ベネズエラは中南米有数の混血社会といわれる。この国には民族的少数派として社会的境界をもって自己/他者認識する「黒人」集団は存在せず、「白人」対「黒人」の人種間対立は、この国には無縁のことと考えられてきた。当発表では、「人種平等社会」を標榜するベネズエラにおける、「黒人」表象の排除とステレオタイプについて、マスメディアを事例にとりあげ、差別する側の民族誌資料にもとづいて報告する。
個人発表
  • 丸山 孝一
    セッションID: I-29
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
     シボ族4000名は1764年、清朝の命により遼寧省瀋陽から新疆ウイグル自治区チャプチャルへ移住(西遷)した。イスラム系住民に囲まれた彼らは今日まで240余年民族文化を維持してきたが、原郷の東シボ(仮称)では漢文化等に同化された。本報告では、東シボの民族文化復興運動の兆しと西シボにおける漢文化への同化の傾向を紹介し、文化変化の過程を分析する。
  • 陸に住む水上居民、漁業をしない漁民
    稲澤 努
    セッションID: I-31
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    文献上で「蜑」とされてきた中国南部の水上生活者は、少数民族ではなく、漢族であるとされた。本発表では国家や学術界が彼らやその後裔、および彼らが有しているとされる独特な民俗をどのように認識し、扱っているのかを整理する。また広東省汕尾市の事例から、その民俗を持つとされる側の諸活動の分析を行う。こうしたエスニックカテゴリーとそれを支える文化的差異および政策、学術成果の関係の分析によって、エスニシティに関する当事者の主体性とそうでない側面の両面を提示する。
  • 広東省梅州市の民間信仰を事例として
    河合 洋尚
    セッションID: I-32
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    近年、中華圏において客家の「文化」をめぐる研究がとみに盛んになっている。しかし、その記述の多くは「中原」の文化要素を客家<空間>に普遍化したものであり、客家地域の各<場所>における実践はこれらの表象とは乖離していた。ところが近年、客家民自らが自文化の本質を求め、表象された客家「文化」を獲得しようとしている。本発表は、こうして客家文化が一枚岩的に収斂されゆく様相を、梅州市の民間信仰を事例に論じる。
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