本論文では福祉支援システムの実現を大きな目標とし, 支援システムと人間との間の使いやすいマンマシンインタフェースを構成する方法を示した.第2章では本論分の要素技術であるRasmussennモデル, ファジィ連想記憶システム, ファジィ認知マップについて述べた.第3章ではトップダウン的な処理とボトムアップ的な処理の融合をはかり, ABLEを使用した人間の手の動作に関する知識の獲得方法を述べた.第4章では第3章で示した, 獲得した知識を統合する手法について提案した.第5章では人間が指示しなくても人間が必要としている動作を自律的に実行する機構を提案した.本論文は, 1)人間の明示的指示や環境変化を認識し, それらに関する知識を自律的に獲得修正し, さらに従来の知識と統合する総合的な学習アルゴリズムの提案, 2)人間の非明示的指示を推測し, その人間に対して適当と思われる動作をする, 福祉支援ロボットの情動の実現, 3)前述1)と2)に関するロボットへの応用にまとめられる.
抄録全体を表示