機能水研究
Online ISSN : 2759-551X
Print ISSN : 1348-2432
2 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 芝 燿彦
    2003 年 2 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2003/08/15
    公開日: 2024/07/25
    ジャーナル フリー
    日本機能水学会が2002年9月13日(金)に設立され、第1回の学術大会が東京・品川区立総合区民会館「きゅりあん」大ホールにおいて2002年12月19日(木)、20日(金)の両日開催された。メインテーマは「生態を守る機能水の現状と新たな展開」。国内外の医・歯・薬・農・水産・環境・理・工・食品・衛生学など多岐にわたる分やで機能水に関心を持つ研究者約1,200人が一同に会し、特別講演や一般演題の発表に耳を傾け、さらに活発な意見交換が行われ、成功裏に閉会した。  栄ある第1回の学術大会の大会長を筆者が務めさせていただき、また本学会において大会長講演をさせていただいた。その講演内容の原稿の依頼が本学会編集委員会よりいただいたので、その講演内容の要旨を記述する。
  • 土屋 桂, 堀田 国元
    2003 年 2 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 2003/08/15
    公開日: 2024/07/26
    ジャーナル フリー
    酸性電解水の殺菌要因としての酸化還元電位の妥当性について検討した。そのために必要な事項として、物質の構造と化学反応、酸化と還元、酸化還元電位のお意味と測定法、ネルンストの式、pH、電位-pH図、有効塩素濃度について解説した。  酸性電解水模擬液を用いての実験結果をもとにした考察から、酸性電解水の殺菌要因に関して以下の結論を得た。(1)主にHOCl態及びCl2態の有効塩素に依存する(酸性領域では有効塩素濃度に置き換えられる)。(2)pHは、HOCl態およびCl2態の有効塩素の存在比に影響する形で関与するだけで、殺菌力には直接影響しない。(3)酸化還元電位(ORP)が直接関与することはない。
  • 本山 聖子, 新井, 小川 智久, 佐藤 悦子, 石川 博, 鴨井 久一
    2003 年 2 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2003/08/15
    公開日: 2024/07/29
    ジャーナル フリー
     微生物に対する電解水の殺菌効果は数多く報告され、歯科領域においてもさまざまな分野で応用されている。細胞培養実験において手指や口腔内の常在菌ならびに器具などに付着している最近によりしばしばコンタミネーションが起き、これが培養細胞の死につながる大きな問題となっている。本研究において、手指の常在菌の一つであるStaphylococcus aureus (S. aureus) に対する微酸性電解水(MOW)の殺菌効果について多目的溶存酸素測定装置(ダイキン(株)、DOX-10)を用いて検索した。  供試菌株(S. aureus)を用い、DOX-10にて120分間、MOWの殺菌効果を溶存酸素量の変化を指標として測定した。測定後、(S. aureus)の懸濁液中の菌数の算定のためにBHI寒天培地に(S. aureus)の懸濁液を播種し、コロニー数の測定を行った。  本研究の結果より、MOWは(S. aureus)に対し、ほぼ完全なる殺菌効果が得られることが判明した。細菌菌数と殺菌効力の相関においては、細菌数が少ないほどMOWの殺菌効果は強く、少なくとも120分間は持続的な殺菌効果が得られた。  本研究の結果より、あらかじめ手洗いや含嗽、器具洗いなどを行い、細菌数を減少させた後、MOWを用いることにより、さらなる殺菌効果が得られ、より確実な細菌培養実験につながると考えられた。
  • 西村 彰浩, 塚崎 弘明, 芝 燿彦, 加瀬 智夏, 新實 一仁, 西村 志保
    2003 年 2 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 2003/08/15
    公開日: 2024/07/31
    ジャーナル フリー
    歯科臨床において、日常頻用されるアルジネート印象体の殺菌・消毒に強電解水を応用することを目的として実験を行った。その結果、前洗浄で強アルカリ電解水300秒、後洗浄で強酸性電解水300秒を行うことによりこれまで使用されてきた薬剤と同等の殺菌・消毒効果を発現することが確認されたので、強電解水のアルジネート印象体への臨床応用の可能性が示唆された。
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