家庭において使用されている有害性をもつ塗料,殺虫剤などは,家庭系有害廃棄物と呼ばれている。本研究は,住民,自治体,処理業者に対してアンケート調査を実施し,家庭系有害廃棄物の購入・保管,収集区分,処理処分の状況を把握することを目的とした。対象品目は,米国EPAの分類を参考に14品目群とした。
自治体については分別区分が一定しておらず,有害性の認識のばらつきを表している。特に電池や蛍光管,塗料,接着剤などは通常のごみと一緒に収集される例が見られる。家庭では,自治体が定める収集区分が十分に周知されておらず,一部がごみとして排出されている。排出禁止物としている場合,問い合わせ先の明記がなされていない自治体が多く,記載があったとしても実際には受け入れ不可の業者も多く,自治体と処理業者の連携が不足している。
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