本研究では,ヘルムホルツ共鳴法による体積測定と電子天秤による質量測定によって殻の中にあるマガキ(Crassostrea gigas)の軟体部体積を推定する方法を提案する。軟体部密度,殻密度,殻と軟体部の総質量,殻と軟体部の総体積から軟体部の体積を計算することができる。軟体部密度は,マガキ73個体の軟体部密度の平均値を既知の値として利用した。殻と軟体部の総質量および総体積は,電子天秤およびヘルムホルツ共鳴法を用いて計測した。また,殻密度は,殻と軟体部を合わせたみかけの密度との関係から検量線を作成して,個体毎に推定した。56個体のマガキ軟体部の体積の推定誤差は,2.5±2.6 mLであった。
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