農業食料工学会誌
Online ISSN : 2189-0765
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78 巻 , 1 号
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技術論文
  • 清水 一史, 西川 純, 藤井 桃子, 手島 司, 滝元 弘樹
    2016 年 78 巻 1 号 p. 45-53
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    温度や大気圧など試験環境条件の違いによる試験結果のばらつきが小さい,より公正な機関性能試験を実施するための試験手法の研究を行った。本報では,吸入空気温度と乾燥大気圧から算出する大気条件係数や燃料温度が,自然吸気式ディーゼル機関の機関性能,排出ガスに及ぼす影響を確認した。

    その結果,大気条件係数の違いが,機関出力や燃料消費率,粒子状物質,窒素酸化物,一酸化炭素の排出量などの試験結果に影響を及ぼすことが明らかとなった。また,常に変化する乾燥大気圧に対し,大気条件係数が一定となるよう吸入空気温度を変化させて試験を実施することにより,試験結果のばらつきを小さくできる可能性があるため,その可能性を確認する必要がある。

  • 水上 智道, 吉田 隆延, 田中 庸之, 宮原 佳彦, 伊藤 達夫, 稲田 隆則, 田中 保雄, 徳田 宏紀, 太田 淳, 柴崎 大樹, 森 ...
    2016 年 78 巻 1 号 p. 54-63
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    単動油圧シリンダ,アキュムレータ,バルブブロックなどから構成されるブーム垂直変位低減装置を開発した。既存機のブーム昇降用油圧シリンダの代替として用いることで,両輪のタイヤから同時に入力される垂直変位を低減する。障害物設置路面の走行試験(両輪乗り越し,片輪乗り越し)および北海道の麦収穫後の畑および鹿児島県の水田走行において性能を確認し,以下の結果を得た。ブームの垂直方向の振幅は,両輪乗り越し試験で約65%,麦収穫後の畑で約36%低減した。しかし,開発した装置では車体のロールによって生じる垂直変位を低減することができず,別途車体のロール対策が必要である。

  • 大森 弘美, 黒崎 秀仁, 岩崎 泰永, 高市 益行
    2016 年 78 巻 1 号 p. 64-72
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    大規模トマト施設栽培での収穫コンテナ運搬作業を省力化するための無人搬送システムを開発した。システムは,収穫したトマトの入ったコンテナを作業者が置く集荷装置,通路に敷設した磁気テープに沿ってコンテナを輸送する搬送車両,調製出荷作業まで一時的にコンテナをストックする受入装置から構成される。各機器にはコンテナを移すプラスチックコンベアを備え,コンテナの受け渡しはコンベアを傾斜させることで行う。栽培面積1haの施設で5 tのトマトを運搬するための所要時間は4.4〜7.5hと試算された。また,緩衝材を敷いてトマトを入れたコンテナ搬送時の加速度は最大6.9m/s2で,トマトに損傷を与える衝撃ではなかった。

  • 中山 夏希, 山下 貴史, 重松 健太, 吉永 慶太, 小林 研, 窪田 陽介, 星 典宏
    2016 年 78 巻 1 号 p. 73-79
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    高品質農産物の安定生産に求められる適切なかん水管理を行うため,植物の水ストレスを迅速かつ簡便に,測定可能な装置の開発を目的に研究を行った。本研究では,ウンシュウミカン葉のヤング率から水ストレスの指標となる水ポテンシャルを推定する手法を用いて,園地で簡易にヤング率の計測が可能な携帯型植物水分情報測定装置を開発した。開発した装置は,ヤング率計算までの計測動作を自動で行い,推定した水ポテンシャルにより植物水分情報を得る事ができる。性能試験の結果,開発装置によるヤング率とプレッシャチャンバ法による水ポテンシャルは,相関係数が0.81であった。

  • 重田 一人, 塚本 隆行, 小林 有一, 加藤 仁, 薬師堂 謙一
    2016 年 78 巻 1 号 p. 80-85
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    稲わらの圃場乾燥に要する日数を削減する方法として,自脱コンバインの排わらカッタの回転刃を切断機構のないホイールと交換することで,稲わらを切断しないで圧砕する機構を開発した。室内実験では,圧砕わらは空間距離を広げただけのわらより初期の乾燥が早く進むことがわかった。稲収穫と同時に行った圃場実験では,圧砕わらは長わらよりも保存に適する水分まで早く到達し,途中で降雨があった場合でもより迅速に乾燥した。さらに,1日1回の反転作業との組み合せで最も早く水分が低下した。所要動力は細断時の約60%であった。

  • 井上 秀彦, 松尾 守展, 川出 哲生, 恒川 磯雄, 浦川 修司
    2016 年 78 巻 1 号 p. 86-94
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    籾米サイレージ調製作業を連続的に行なうシステムを構築し,その作業能率,必要人員数,調製コストの検討を行った。また,破砕機に飼料用米専用破砕機および籾殻処理装置を汎用利用する場合のそれぞれのコストを検討した。その結果,構築したシステムにおいて,作業能率3.5t/hの籾殻処理装置利用で作業人員3人体制では全ての工程を連続して行なうことが可能で,2人体制では脱気·密封作業を破砕機停止後にまとめて行なうことで,連続調製が可能であった。また,専用機を用いる場合で5.1ha以上,籾殻処理装置を汎用利用する場合で9.3ha以上の処理面積で籾米サイレージの調製コストが玄米利用における乾燥調製委託料金の25円/kgを下回る結果となった。

  • 野田 崇啓, 日髙 靖之, 伊與田 浩志, 中村 透, 軽部 勇希
    2016 年 78 巻 1 号 p. 95-105
    発行日: 2016/01/01
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

    筆者らは前報において,開発した水稲種子消毒装置は,穀温測定法に準じて測定した加熱直後の種子温度(以下,Tfin)を75±1°Cに設定することで,発芽率を維持したまま温湯浸漬法と同等以上の病害防除効果が得られることを明らかにした。そこで本報では,開発機でTfinを管理するプロセス制御の構築を目的に,モデル予測制御技術の開発,具体的には,開発機の運転状況からTfinを予測する回帰モデルを作成し,その精度を評価した。その結果,気流の湿度や加熱時間などの運転条件を説明変数とした重回帰モデルは,Tfin=66.0〜82.7°Cの予測範囲において,標準誤差0.5°C以内でTfinを予測できることを示した。これより,作成したモデルは装置の運転制御に活用できる見通しを得た。

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