農業食料工学会誌
Online ISSN : 2189-0765
Print ISSN : 2188-224X
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81 巻, 6 号
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論文
研究論文
  • 吉嵜 隆一, 平井 康丸, 井上 真大朗, 稲垣 紫緒, 井上 英二, 岡安 崇史, 光岡 宗司
    2019 年 81 巻 6 号 p. 383-391
    発行日: 2019/11/01
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー

    グレンタンクに堆積した籾層の空隙率と負の相関があると予想され,空隙率の指標になり得る籾層の底面圧力を,Janssenの式により推定可能か検討した。Janssenの式による推定値は,四角柱容器に堆積した籾層(含水率:14 %,18 %,25 %,30 %)の底面圧力を良好に再現し,RMSEは0.04~0.13 kPaであった。本結果から,断面形状が概ね矩形のグレンタンクにJanssenの式を適用可能と判断した。しかし,四角柱容器に堆積した籾層の空隙率は密充填化しており,各含水率でほぼ一定であった。したがって,収穫時の籾層の空隙率が底面圧力と負の相関を示す範囲にあるかについて,さらに検証を要する。

  • 朝田 諒, 飯田 訓久, 村主 勝彦, 増田 良平
    2019 年 81 巻 6 号 p. 392-402
    発行日: 2019/11/01
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー

    ロボットコンバインが安全にイネを刈取るため,ステレオカメラを用いて物体を検出し,衝突回避を行うシステムの開発を行った。ディープラーニングによる物体認識手法の一つYOLOを用いて物体を検出し,ステレオ距離画像からその物体の距離推定を行う手法と,ステレオビジョンによる点群データから空間的密度に基づいて物体検出と位置推定を行う手法の2つを開発した。どちらの検出手法も人検出のF値が0.95以上と高い性能を示し,ステレオカメラによる検出手法の有用性が確認できたが,YOLOを用いた手法では高性能なPCが必要とわかった。圃場実験では,物体検出の結果に応じて,刈取作業中のロボットコンバインが減速と停止を行い,衝突を回避できた。

技術論文
  • 大西 正洋, 深井 智子, 太田 智彦, 吉井 秀夫
    2019 年 81 巻 6 号 p. 403-411
    発行日: 2019/11/01
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー

    歩行型の法面用草刈機をベース機として,樹園地用の草刈機を2方式試作するとともに,リンゴ栽培ほ場の樹冠下幹周部分の草刈作業において省力化および労働負担軽減効果の検証を行った。一定作業幅の樹冠下幹周部分における草刈作業において,刈払機と比較して法面用歩行型草刈機にキャスタを付設した草刈機は約4割,車体左右方向に揺動可能なオフセット草刈部を付設した草刈機は約2倍作業能率が向上した。試作した2方式の草刈機は,腰曲げ姿勢等の有害な作業姿勢の割合が刈払機より5~13 %小さかった。

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