日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
13 巻, 1 号
13巻1号(通巻30号)
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
表紙・目次
連載講座
  • 進藤 勝久
    1997 年 13 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/08/31
    ジャーナル フリー
     論文査読によってえられたコメントに対応して、表題の変更、要旨の書き直し、研究目的の絞り込み、研究方法の組み直し、結果図表の適正化、考察における自己主張の仕方の変更、結論の単純化、文献の追加や削減などが行われる。査読者に対しても、筆者自身に対しても、費やした多大の時間を無駄にすることなく、研究実績を残すことこそ、次の患者と医療者のためになることである。再提出を厭わず、速くて正確な対応が求められる。
     投稿前から、過去によく遭遇したコメントを学んで、同じ誤りを繰り返さないようにすることが肝心である。さらに、ここに掲げる事柄を克服しているか自己査読を繰り返してみるとよい。校正方法についても述べた。
原著
  • 土田 敏恵, 中村 康子, 大西 良子, 山崎 芳郎, 桑田 圭司
    1997 年 13 巻 1 号 p. 9-17
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/08/31
    ジャーナル フリー
     肛門括約筋温存術後に発生する排便機能障害に対して、骨盤底筋体操と洗腸療法を選択施行し、薬物療法と比較して患者の術後QOL向上に有用か否かを検討した。直腸癌または直腸絨毛腺腫に対して肛門括約筋温存術を受けた17例を対象とし、骨盤底筋体操を5例、洗腸療法を3例、骨盤底筋体操+洗腸療法を3例、止痢剤や緩下剤および整腸剤投与といった薬物療法(対照群)を6例に施行した。その結果、骨盤底筋体操または洗腸療法を施行した群では、1日の便意回数は、施行前6.9±0.9回、施行後4週目4.2±0.9回、8週目4.3±0.7回と有意に改善した。したがって、骨盤底筋体操および洗腸療法は、肛門括約筋温存術後の排便機能障害に対して、有効な理学療法であると考えられた。
  • 渡辺 敏, 藤田 昌宏, 影沼澤 明美, 井上 美幸, 宮本 路代, 実方 由美
    1997 年 13 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/08/31
    ジャーナル フリー
    [目的]胃癌の腹膜播種型進展による消化管通過障害例に対する外科的介入の効果についての研究。
    [方法]上部消化管狭窄型(n:6)と下部狭窄型(n:17)に分けて外科的対処施行後の在宅への移行状況(IVH離脱下で)について検討した。
    [結果]上部狭窄群では、1例のみが在宅へ移行しその期間が16日間であったのに対し、下部狭窄群では10例が在宅に移行し、平均在宅期間は288日間であり、特に直腸狭窄が主体の症例の中には、結腸人工肛門造設ののちさらに年余にわたって経口摂取が可能となった症例が認められた。
  • 田中 智也, 沼田 悟, 久保 善規, 吉川 隆造, 進藤 勝久, 穴澤 貞夫, 大村 裕子
    1997 年 13 巻 1 号 p. 23-32
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/08/31
    ジャーナル フリー
     現在市販の皮膚保護剤はかなりの頻度で皮膚保護剤による皮膚障害を発生している1),2)
     現在市場に多く普及している皮膚保護剤よりも皮膚保護性に優れた皮膚保護剤を開発するため、親水性ポリマーとしてカラヤガム、柑橘ペクチンのみを含み、ソジウムカルボキシメチルセルロースを含まない皮膚保護剤を試作し、2施設において5名のオストメイトに対して、ストーマ造設術直後から最長3年1ヶ月にわたり連続貼付した。また、健常男子14名による1ヶ月間の連続貼付による剝離力の変化を市販の皮膚保護剤との比較において検討した。
     その結果、試作した皮膚保護剤には優れた皮膚保護性を有することが示唆された。
地方会抄録(地域研究会記録)
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