日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
14 巻, 1 号
14巻1号(通巻33号)
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表紙・目次
報告
  • ストーマ用品JIS規格原案作成委員会, ISO/TC173/SC3国際規格回答原案調査作成委員会
    1998 年 14 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 1998年
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
     ストーマ用品に関する標準化の作業が国際的にはISO/TC173/SC3/WG3において約13年間行われ、3件のISO規格が制定され、国内的には平成2年度から3年間調査研究の作業がなされた後、平成5年度から2年間ストーマ用品JIS規格原案作成委員会において用語、試験法の2件のJIS原案が作成され、平成9年7月正式制定をみた。
     ISO規格はオストミー収集袋について、用語、試験方法と必要性能、臭いもれ試験の3件であるが、JIS規格は用語と試験方法の2件である。その範囲が単に収集袋だけでなく、ストーマ装具(袋および粘着絆)、皮膚保護剤、洗腸具を含んでいる。
原著
症例報告
  • 北山 幸枝, 小西 千枝, 片田 真理子, 干場 順子, 真田 弘美, 藤田 秀人, 津川 浩一郎, 藤村 隆, 西村 元一, 三輪 晃一
    1998 年 14 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 1998年
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
     術後縫合不全による腹膜炎から創哆開し、小腸瘻を中に伴う縦28cm×横15cm の巨大開放創に対して、腸瘻部と創部を隔離するための創ケアを行うことにより治癒した症例を経験した。本症例では、感染に続発した壊死により腹直筋がほとんど欠損し、腸管が露出した中に小腸瘻を有する巨大開放創がみられた。①創の清浄化(クローズドサクションドレナージ法)、②開放創の治癒(ハイドロコロイドドレッシング材を用いた湿潤環境の維持)、③腸瘻閉鎖(ドレナージから耳鼻科用バルーン®使用によるタンポナーデの試み)という3つの目的に沿ったそれぞれのケアを、創傷治癒過程に対応させて工夫し継続したことが二次治癒につながったと考える。
  • 樋木 和子, 清水 明美, 西島 澄子, 西谷 美乃, 伊藤 安子, 真田 弘美, 須釜 淳子, 石森 安弘, 浅井 徹, 中野 あおい
    1998 年 14 巻 1 号 p. 29-36
    発行日: 1998年
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル フリー
    褥瘡の管理には褥瘡状態の正確な判定が重要である。今回、超音波で褥瘡の深度を測定することにより早期から有効なケア方法の選択が行えたので報告する。症例は88才女性で右大転子部と右外踝部にNPUAP分類でⅡ度の褥瘡がみられた。入院時に超音波で深度を測定し、1週間毎にNPUAPの深度分類と褥瘡状態判定用具(PSST)で評価し、肉眼的所見と比較した。褥瘡発生時は双方ともNPUAPではⅡ度、PSSTでは右大転子は16点、右外踝部は18点の浅井褥瘡であったが、超音波測定では、皮膚直下より骨に至る部分は高輝度、不均一エコーの腫瘤様褥瘡形成を認めた。右大転子、右外踝ともに筋層に達する創と査定し、ケア方法を選択したところ感染なく適切な時期に外科的デブリードマンが行なえた。このことから超音波測定は非侵襲的で且つ正確な褥瘡状態判定として有効であることが示唆された。
地方会抄録(地域研究会記録)
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