日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
19 巻, 1 号
19巻1号(通巻48号)
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表紙
学会総会報告
総説
  • 川満 富裕
    2003 年 19 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 2003年
    公開日: 2022/08/31
    ジャーナル フリー
     人工肛門に言及した1903年以前の文献を探し出し、わが国における人工肛門の初期史を考察した。文献は18件みつかった。これによると、人工肛門に関する知識が西洋から日本に伝わった。人工肛門を意味する最古の訳語は1832年に現れた「義肛」で、人工肛門に関する知識は『泰西名医彙講』(1837年)の出版後に深まったと思われる。人工肛門の実際については、はじめて人工肛門が造られたのがいつかは分からないが、遅くとも1892年に造られた記録がある。また、1910年までには数十例の人工肛門造設術が行われたという報告がある。
原著
  • 神原 紀之, 高橋 哲也, 久保 善規, 青柳 孝信
    2003 年 19 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2003年
    公開日: 2022/08/31
    ジャーナル フリー
     高い脱臭能力を有し、容易なガス抜けと排泄物の染み出しによる漏れ防止を満足する採便袋用の脱臭フィルターを開発した。元来、両立が困難であった通気性の確保と排泄物の漏れ防止について、それぞれの機器分析による定量評価と実使用を想定した官能評価結果から、実使用に適した数値目標を設定し、活性炭繊維と透気防水膜の組合せで目標値に達した。結果、通気度11sec、耐水圧949hPa(712mmHg)、脱臭能力154minの採便袋用の脱臭フィルターを開発した。また、諸物性は市販品に対して優位であり、実使用の評価も良好な結果を得たことから、本開発品の有用性が示唆された。
症例報告
  • 山田 陽子, 武田 信子, 太田 博俊, 菊地 かな子
    2003 年 19 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 2003年
    公開日: 2022/08/31
    ジャーナル フリー
     ストーマ粘膜皮膚縫合部の離開を生じると、排泄物が創部へ浸入して創管理に難渋する。また、治癒した後もストーマ狭窄や変形をきたすためストーマ管理が困難となる。従って、ストーマ縫合部のトラブルを回避する術直後管理と、トラブルが発生した場合は早期に治癒させる必要がある。
     今回我々は、ストーマ粘膜皮膚縫合部に発生した開放創に、ヒトbFGF製剤(塩基性線維芽細胞増殖因子)を使用し、肉芽形成に良好な効果が得られた症例を経験した。しかし、過剰肉芽となり創閉鎖まで長期間要した。ヒトbFGF製剤は、本例のような創管理困難例において新たな治療手段になると期待されているが、その使用法については今後の検討課題である。
臨床速報
  • 山下 留美子, 井口 美奈枝, 上原 美紀, 末永 きよみ, 武田 信子, 沼田 美幸, 根本 秀美, 藤井 久美子, 増川 美加子, 渡辺 ...
    2003 年 19 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 2003年
    公開日: 2022/08/31
    ジャーナル フリー
     近年、インターネットの普及により、ストーマをもつ患者・家族がここから知識を得る事もあるが、中には好ましくないWeb Siteの存在も懸念される。そこで我々は、ストーマケアに関するWed Siteの現状を調査し、患者・家族にとって望ましいWeb Siteとは何かを検討した。
     その結果、ストーマケアに関するWeb Siteは16件であったが、読み難かったり、内容に誤りがみられるWeb Siteも多く見られた。内容が正確、見やすい・読みやすい、情報が簡単に入手できる等、利用者のニーズを配慮し、インターネットの利点を生かしたWeb Siteの数の増加・質の向上が今後期待される。
地方会抄録(地域研究会記録)
編集後記
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