日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
21 巻, 1 号
21巻1号(通巻54号)
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表紙
理事長ご挨拶と抱負
原著
  • 林 純子, 舩越 俊一, 神山 隆道, 林 富, 上埜 高志
    2005 年 21 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
    [目 的]鎖肛やヒルシュスプルング病など先天疾患による排泄機能障害児は、大腸がんの治療などのためストーマを造設した成人と比較すると、長期間にわたってその障害に対処しなければならない。障害の重症度が高い場合には、障害を抱えたまま乳幼児期、児童期、思春期へと発達を遂げていく。本研究では、ストーマをもつ小児が、人生においてこのような移行を経験するとき、その受容は各発達段階においてどのようなものであるかについて検討をおこなった。
    [方 法]ストーマを造設した成人1名に対してインタビューを実施し、回想的分析を行い、各発達段階でのストーマ受容について調査した。対象はヒルシュスプルング病のため乳児期よりストーマを造設した20代の男性である。
    [結 果]本研究で、乳児期よりストーマを造設した小児の、ストーマ受容の心理的特徴は、発達段階によって依存期、自立期、同調期の3期に分けられることが示唆された。依存期ではストーマは世話をする母親のものであるという意識であったが、自分自身でストーマの管理をするようになる自立期以降、ストーマ患者はストーマに関わる問題に自分で対処するようになった。この過程は、両親らによるサポートや友人とのかかわりによって出来たものであった。
短報
  • 工藤 礼子, 三隅 裕美, 中山 えみ子, 天野 好子, 鈴木 衛
    2005 年 21 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 2005年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
     ここ数年娯楽として入浴を楽しむという傾向が高まっている。しかし、ストーマ造設後は自宅以外での入浴を止めている場合も多いのではないかと考え、その現状を明らかにするためストーマ保有者130人を対象に自宅外入浴の実態についてアンケート調査を行った。
     その結果、64名(74%)のストーマ保有者が自宅外入浴を経験していた。経験後は肯定的な感想が多くみられた。未経験の理由は生活習慣によるものと心情的な理由が大半であり、誤解、手技、合併症による理由は少数であった。
     今後ストーマ保有者に対する教育として自宅外入浴経験の実態の広報と入浴指導、セルフケア指導、合併症ケアを含めた適切なケア提供が大切であると考える。
研究会報告
地方会抄録(地域研究会記録)
編集後記
feedback
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