交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
1 巻, 1 号
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論文 (1) 基礎・応用学術研究
  • 矢野 伸裕, 横関 俊也, 森 健二
    2014 年 1 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2015/01/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,降雨による視認性低下が高速道路走行時の交通状況への対処反応や高次の認知情報処理過程に及ぼす影響を検討するため,2 つの走行実験を行って降雨条件と非降雨条件を比較した。実験 1 は先行車両の加速あるいは減速にすばやく対応する反応課題,実験 2 は瞬間的に呈示される前方交通状況を視認し前方の他車両の存在状況を同定する認知課題であった。結果より,降雨時では,(1) 空間解像度が低下するため,交通状況の細かい変化に気づきにくく,危険な交通状況への対処が遅れる傾向があること,(2) 空間解像度の低下により,前方交通状況の認知課題の難易度が高まって注意資源の必要量が増加し,その限界量に達しやすくなるため,認知エラーが発生しやすくなることが示唆された。これらの知見をもとに,降雨時の速度抑制の効果について論じた。
  • 成岡 尚哉, 瀬尾 亨, 日下部 貴彦, 朝倉 康夫
    2014 年 1 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2015/01/05
    ジャーナル フリー
    高速道路上で発生する事故などの突発事象によるボトルネックが引き起こす渋滞の損失を低減するためには,迅速かつ正確に突発的なボトルネックを検出し,事故処理などの対応を行うことが有効である.本研究では,車両感知器により蓄積された大量の交通流データを活かしたノンパラメトリック手法を用いることでパラメータの調節が容易な突発的ボトルネック検出手法を構築する.この手法は,推定された交通状態変化の生起確率を用いて異常状態を抽出し,その中でもボトルネックの特徴を持った状態を検出するものである.本手法を首都高速道路3号渋谷線で収集された実データに適用し,精度の検証を行った.さらに,既往の手法である California アルゴリズムと比較し,同等以上の精度であることを確認した.
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