本年度よりJr.セッション委員会の委員長を務めさせていただいております.Jr.セッションは,中高生,高専生(1~3年生)を対象とし,部活動での研究や個人研究などを通して得られた成果を発表する研究発表会です.30人を超える大所帯の本
日本物理学会物理教育委員会は,現代社会における物理教育の役割を考え,教育現場の課題や新たな可能性について,高校教育,大学教育,アウトリーチなどを横断して議論する場として,例年3月に物理教育シンポジウムを開催しています.第
1.はじめに:量子ネイティブ育成
量子コンピュータの実用化が現実味を帯びる中,次世代の技術を牽引し,社会実装を担う「量子人材」の育成が急務となっている.しかし,量子力学や量子情報科学は,いまなお「高度な数学を修
1.はじめに
著者は公立高校,私立高校教諭や公立大学講師として従事し,さらにネットや新聞,ラジオ,テレビなどのメディアを活用した生涯学習まで広範な物理教育に携わってきた経験を有する高校教師
文系学部大学生を対象とした物理学教育は多くの大学で実施されており,米国では量子力学と相対性理論を含む文系学部大学生に向けた標準的な教科書も出版されています1,2).本稿では,文系学
今でこそ「量子コンピュータ」という具体的な技術の普及によって,一般社会の中である程度科学的な文脈を獲得しつつある「量子」.しかし一方で,「量子」という言葉は,科学とは異なる文脈,
物理教育150年の歩みは発展してきたのだろうか.授業における実験の役割は明確になり,教え込み教育から脱却して,学習者主体の物理教育が成立しているのだろうか.歴史を振り返って検討
本連載「日本の物理教育150年」は,物理教育史をたどりながら,今日の物理教育が担う役割と課題を読者と共有する試みである.物理教育は教科理科の中核を成し,近代学校制度の成立,産業
「運動している物体には,その向きに力がはたらいている」.このような考え方は,MIF(Motion Implies a Force)型の推論として知られている.柏木聞吉は,慣性の法則を強調した後でさえ,多く
ここ数年,AIとSNSの普及によって学生の学習環境が大きく変わり,従来の授業運営では,思ったような教育効果が得られなくなりました.そこで,以前に提案した授業法1)をさらに改善したも
1.問う力を量子コンピュータで養う
本稿は東北大学を中心に開講中の全学講義「実践的量子ソリューション創出論」の実践報告である.本講義は,量子コンピューティングを「学ぶ対象」ではなく「問いを検証するための道具」と
本稿は,大学教養課程などにおける物理教育での,X線顕微鏡(X-ray Microscope)の活用について考察する.X線顕微鏡は,従来の光学顕微鏡では捉えきれない微細情報を可視化する革新的な技
本稿では,筆者が2023年4月に熊本学園大学に着任してから担当してきた,教養科目としての物理学について,講義の内容や筆者なりに工夫した点などを振り返りつつ,いわゆる文系の大学生
本稿では,筆者が北里大学一般教育部において担当した,初年次教育に位置付けられる3つの授業「物理学要習」,「物理学実験」,および「大学基礎演習」について,その実践を振り返る.「物理学
近年,大学における物理教育を取り巻く環境は大きく変化している.学習内容の高度化や学生の多様化に加え,生成AIの普及により,知識の獲得や文章作成の在り方にも再考が迫られている.一
本書は2021年度に複雑系の研究でノーベル物理学賞を受賞したジョルジョ・パリージの手になる一般向け啓蒙書である.評者自身のことになってしまうが,これが評者に送られてきたのは多分,訳者の大関があとがきにも述べている大関の指導
月や太陽に対して地球の裏側では海面が持ち上がる.遠いので重力が弱いからというのが最も単純な説明だが曖昧である.地球の(月/太陽に対する)公転を向心加速度での落下運動という枠組で考
1.力学としてのピアノ演奏
YouTubeでピアノ演奏に関する解説を調べると,多くの専門家が「重力」や「脱力」といった力学用語を使って解説している.しかし,よく見ると力学的な説明としては不完全であり,肝心な
ドップラー効果は身近な現象であるが,そのしくみをイメージするのは難しいようで,ドップラー効果の式を使った「解く作業」になっている生徒が多いと感じていた.そこで筆者は「ベルトコンベアにお饅頭を並べる」「お饅頭を拾う」といった
開催情報
編集後記
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