軟鋼裸電極棒を使用する電弧熔接に於ては捧及び母材の熔融金屬が接觸して電弧が短絡してゐる期間に棒の熔融金屬が母材側へ移行することは既に知られてゐる所であるが,實際に起る短絡としては斯の如き金屡の移行を伴はない極短時間の短絡があり,前述の短絡と區別せうるべきであつて,つまり短絡の形式としては此等の二型がある.從來此の極短時間の短絡に競いてはあまり注意せられてゐなかつたやうであるが,本文に於ては斯の如き短時間の短絡が實在することを高速度寫眞,オシログラム等によつて證明し,熔融金屬の移行を伴ふ比較的長い短絡との發生囘數の割合,之の電洗の大小との關係その他の關係を實驗的に求めて,その發生機講を論じてこの現象を明かにしてゐる.
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