火花式抵抗衝合熔接法による鐵筋熔接の接合部に就て各種の試驗を行ひ其信頼性を確めんとしたもので,第1次及第2次の再度に亘る實驗の結果本研究の範囲内では次の如き結果を得てゐる.
(a)本工法による鐵筋熔接部は其儘何等の處理を加へなく共,引張,繰返衝撃,繰返曲げ試驗等に充分の成績を示してゐる.
(b)衝撃試驗及び曲げ試驗の結果は其儘では餘りよい成績ではなく,熔接部の脆弱性を現してゐる.
(c)此缺點は熱處理によつて改善する事が出來,其温度は650°~700°位で殘留應力を除去する程度で充分である.
以上を綜合して,本工法による鐵筋熔接は強さに就ては充分信頼が出來,又曲げに對しては若し必要なれば上記程度の熱處理を加へれば充分改善し得る事が判つた.
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