ボルトと熔接と併用したる接手に關し、第1回實驗後引績き行ひたる實驗結果を報告せるものであつて、第1回實驗がボルトの緩みを主眼おして行ひたるに反し、第2回實驗(今回の實驗)に於ては、特に伸の多い熔接を用ひた場合及びボルトと側面隅肉熔接との間の距離の問題を目的として取扱つてゐる。
今回の實驗の結果は次の如ぐ要約し得る。
(1)普通の熔接(伸率16%程度)を用ひた場合は、ボルトの緩みが0.5m/mの時は其強さは兩者の加算値の75%程度、緩みの殆んどない場合は80%程度であるに對し、伸の多い熔接(伸率30%程度)の時は0.5m/mの緩みがあつても80%程度となる。
(2)ボルトと熔接線との距離が強さに及ぼす影響に就ては多少の影響に認め得るも適確なる結果を得る事が出來なかつた。
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