Chem-Bio Informatics Journal
Online ISSN : 1347-0442
Print ISSN : 1347-6297
ISSN-L : 1347-0442
6 巻, 2 号
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Original
  • 村田 善則, 村田-水上 里美, 北河 恵美子, 岩橋 均, 高見澤 一裕
    2006 年 6 巻 2 号 p. 29-46
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    我々はDNAマイクロアレイを用いた新たな環境水の評価法を提案する。21種類の環境水が焼却過程や産業廃水そして土壌からサンプリングされた。我々はDNAマイクロアレイを用いた包括的解析を行い、階層的クラスター法によって環境水を分類することを試みた。これらの環境水は他のストレス条件とともに、クラスターAからクラスターFまでいくつかのクラスターに分類された。クラスターAにグループ化された環境水は、タンパク質変性と酸化ストレスを引き起こしたが、変異は起こさなかった。クラスターBにグループ化された環境水は、タンパク質変性を引き起こした。クラスターCにグループ化された環境水は、突然変異生成とタンパク質変性、そして細胞壁ダメージを引き起こした。クラスターDにグループ化された環境水は突然変異生成を引き起こし、クラスターEに分類された環境水はタンパク質変性と酸化ストレスを引き起こした。クラスターFに分類された環境水は、酸化ストレスを引き起こした。これらの結果より環境水の潜在的な影響は、階層的クラスター解析法によって評価することが可能である。
Communication
  • 中田 琴子, 甘利 真司, 中野 達也
    2006 年 6 巻 2 号 p. 47-54
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    KiBankは結合阻害定数(Ki値)のデータベースであり、標的タンパク質および化学物質の3次元構造を含んでいる。データベースはhttp://kibank.iis.u-tokyo.ac.jp で利用できる。標的タンパク質は核内および膜受容体、酵素、そして新たに加えられたトランスポータ、イオンチャネル、イオンポンプからなっている。2006年4月のデータ数はKi値16084個 、標的タンパク質101個(サブタイプ数310個)、化学物質9279個である。標的タンパク質および対応する化学物質とのKi値の数を表示した。医薬品開発のためのKiBankの応用例が示されている。
Review
  • 梁 祐誠, 中谷 純
    2006 年 6 巻 2 号 p. 55-68
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    SNPs(single nucleotide polymorphisms)データサブセットは、遺伝子型と表現形の間の関係を理解する上で重要な情報を取得するために利用することができる。ここで、SNPs解析を論じる上で最も重要な課題は、関係についての検定力を最大化しつつ疾患と重要な関連を持つSNPs群をいかに選択するかということである。この観点から、本稿ではSNPs解析に利用するいくつかの統計ツールと手法を検討評価した。検討評価にあたっては、Hardy-Weinberg平衡、case-control連関解析、haplotype推定という手法に焦点をあて、特に、逐次検定を用いた場合に必要とされるサンプル・サイズの決め方に関して大きな注意を払った。本稿においては、SNPs解析における統計手法に関して、各手法の基本概念とその応用についての検討評価結果の報告とその考察を行う。
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