機能的かつ形態的に調和のとれた歯や歯列弓を解析するために,歯列模型の計測,咬頭頂のサーチおよび隅角部における3次元座標の取得を行うシステムの開発を行った.計測された歯列模型の詳細な形態は,サーフェスモデルを用いたCGにより明確に表示された.
臼歯では咬頭頂の,犬歯では近遠心隅角部と尖頭頂の,前歯では近遠心隅角部の3次元データを取得した後,歯列弓では4次関数を,前後的および側方的咬合彎曲では2次関数をあてはめた.そしてCGにより,これらの関数を歯列模型のサーフェスモデルと同時表示した.
一方,咬頭頂の位置の誤差について,50μmから400μmまで計測ピッチを変えて検討した.計測ピッチをあげていくにつれ,誤差も大きくなった.計測誤差,計測時間およびデータ量も考慮すると,計測ピッチは200μmが最も効率的であることがわかった.
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