Dental Materials Journal
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15 巻, 2 号
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  • アメリカにおける研究の推移
    中島 裕, 岡部 徹
    1996 年 15 巻 2 号 p. 77-90,249
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    近年,チタンは材料学研究者や臨床医に大きく注目を浴びてきている.アメリカでのチタンの生体材料としての歴史は,1940年にチタンインプラントの動物実験が行われた時から始まる.その後,1959年,口腔内インプラントを作製するにあたりチタン鋳造の必要性をアメリカのBedgerとPlogerがはじめて唱えた.1977年には最初のチタン鋳造による歯科補綴物が作製する試みがなされたと報告されている.過去10年間,IADRおよびAADRにおいてチタンに関連する発表数は毎年増加し続けている.大多数の研究発表は,アメリカからの研究であるが,そのうち半数以上は歯科用インプラントに関連したものである.チタン鋳造や補綴物としての応用に関するアメリカからの報告は,近年増加しているものの,今のところ数が限られている.このレポートは,アメリカにおける歯科用チタンの発展と研究の動向を報告する.
  • 平野 進, 安川 宏美, 野本 理恵, 森山 圭介, 平澤 忠
    1996 年 15 巻 2 号 p. 91-97,249
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    SUS444ステンレス鋼フィラーを含み,磁石と吸着する化学重合型コンポジットレジンを作製した.フィラーには種々の濃度のシラン処理を施した.このコンポジットレジンは操作性がよく,保存安定性に優れていた.もっとも良い性質を示したコンポジットレジンは以下のようであった.市販磁性アタッチメント用の磁石に対する吸引力は磁石附属のキーパシステムのそれの1/3-1/4であった.曲げ強さとヌープ硬さは各々76MPa (7.7kgf/mm2)ならびに64KHNで,市販の化学重合型コア用コンポジットレジンよりも低い値であった.コンポジットレジンからの溶出金属量は1%乳酸溶液7日間浸漬の結果0.7mg/cm2で,0.9% NaCl溶液7日間浸潰では検出できなかった.
  • 宮坂 平
    1996 年 15 巻 2 号 p. 98-110,249
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    平均粒径1.7∼21.5μmの無定形フィラー4種類,平均粒径0.46∼31.2μmの球形フィラー5種類および平均0.04μmのミクロフィラーのうちから,それぞれ2種類づつを組み合わせて混合した二成分系のハイブリッド型フィラーを用い光重合型コンポジットレジンを試作し,圧縮強さおよび間接引張強さを測定した.この結果,無定形フィラーと球形フィラーを混合すると,組み合わせるフィラーの粒径が小さいほど強度は大きくなる傾向を示した.形状が同じもの同士の混合では,いずれの形状においても,組み合わせる粒径が小さいほど強度は大きくなる傾向を示した.ミクロフィラーを30%添加した場合においても,同様の傾向を示し,特に,小さな球形フィラーで大きな強度を示した.
  • 岡 謙次, 塙 隆夫, 今 政幸, 李 海衡, 河野 文昭, 友竹 偉則, 松本 直之, 浅岡 憲三
    1996 年 15 巻 2 号 p. 111-120,250
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    市販チタン焼付用陶材にBaCO3を混合,溶解,急冷し,5, 10および15重量%バリウムを含有した陶材粉末を作製した.この陶材をチタン棒(3mmφ)周囲に焼付け処理して引き抜き試験を行い,陶材中のバリウム含有量がチタン/陶材接合強さに与える影響を比較検討した.その結果,バリウム含有量の増加に伴い,チタン/陶材接合強さは有意に増加する傾向を示した.これは,チタン/陶材接合部に陶材中のバリウムが拡散することによってバリウムを含有する層が形成されたためと考えられる.また,バリウム添加による陶材の機械的性質の劣化,および熱膨張係数の変化が考えられるため,曲げ強さと熱膨張についても測定を行ったが,バリウム添加による変化は認められなかった.したがって,陶材に対するバリウム添加は,チタン/陶材結合強さの向上に効果的であることが示唆された.
  • 浅岡 憲三, John A. TESK
    1996 年 15 巻 2 号 p. 121-131,250
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    埋没材の加熱過程で生じる熱応力に関しては定性的な議論がなされてきたにすぎない.この問題を明確にするために,軸対称半無限円筒を一定速度で加熱したときの温度分布を理論解から計算した.この温度分布から熱膨張,鋳型材中の熱応力を計算する式を導き,数値シミュレーションを行った.材料として石膏系クリストバライト埋没材を選び,熱拡散率,弾性率,熱膨張には実測値を用いた.その結果,クリストバライトの相変態との関係で熱応力が計算され,合金の鋳込み温度で,鋳型の表面に圧縮,中心部に引張応力が存在することが明らかにされた.また,この応力が加熱速度と関係していることが示された.次に,鋳造リング内の鋳型の熱応力計算から,鋳型には圧縮応力が生じていることが示された.以上の結果から,鋳型材の加熱速度,鋳型リングの熱膨張は寸法適合精度を決める因子であり,ここでの方法が鋳型の最適加熱プロセスの設計に有効であると結論した.
  • 池村 邦夫, 紅露 良明, 遠藤 剛
    1996 年 15 巻 2 号 p. 132-143,251
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    研削象牙質へのセルフエッチングプライマーの開発のため,4-アクリロキシエチルトリメリット酸(4-AET)を新規に合成し,研削象牙質への剪断接着強さにおける,プライマー中4-AETの配合効果およびN, N-ジ(ヒドロキシエチル)-p-トルイジン(DEPT)の硬化剤としての役割を検討した結果,象牙質への接着強さは4-AET配合により顕著に影響を受け,コントロール(0% 4-AET)に対し有意に高いことが明らかとなった(p>0.01). 4-AET最適濃度と平均接着強さは6.8wt%: 24.2 (3.6)MPaおよび37.4wt%∼54.4wt%: 21.2∼29.7 (12.9)MPaを示すことが見出された.一方,4-AET/HEMA系プライマー中DEPTの役割を検索した結果,DEPTの最適濃度はO.307mol%であった.その接着機構は,水/HEMA中でイオン化した4-AETが象牙質組織内へ浸透し,さらにDEPTが接着界面付近のレジンの光重合を促進することにより,研削象牙質に対する接着強さが向上したことが考えられた.
  • 池村 邦夫, 新井 浩一, 橋本 弘一, 川上 隆也
    1996 年 15 巻 2 号 p. 144-153,251
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    セルフエッチングプライマー成分中アミノ安息香酸誘導体(ABAD)の配合が研削象牙質への剪断接着強さに及ぼす影響を検討した.各種ABAD, 4-アクリロキシエチルトリメリット酸(4-AET), HEMAおよび水から成るプライマーを試作し,象牙質への接着強さを測定した結果,接着強さは0.307mol% ABADの配合により,コントロール(0mol% ABAD)に比べて有意に向上した(p<0.01).特に,p-ニトロアントラニル酸(p-NAA)は38.0MPaという高い接着強さを示し,その効果は-NO2基の強い電子吸引性によるものと考えられた.一方,接着界面のSEM観察により,ボンデイング材が象牙細管内にレジンタグの形成無しで強力に接着している所見が認められた.以上の結果より,水/HEMA中イオン解離した4-AETが象牙質組織内へ浸透し,その接着界面付近でABADが硬化剤として光重合を促進することにより象牙質への接着強さが向上することが推測された.さらに,ABADの置換基の電気陰性度が接着強さに影響することが考えられた.
  • 池村 邦夫, 新井 浩一, 遠藤 剛, 川上 隆也, 橋本 弘一
    1996 年 15 巻 2 号 p. 154-167,252
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    非重合収縮性接着レジンの開発のため,2種のラジカル重合性スピロ環モノマー:2-メチレン-1, 4, 6-トリオキサスピロ[4, 6]ウンデカン(MTSU)および2-メチレン-8, 9-ベンゾ-1, 4, 6-トリオキサスピロ[4, 4]ノナン(BTSN)を合成し,これらモノマーと3種の新規重合触媒システムを含有する試作接着レジンの接着性を検討した.Ni-Cr合金あるいは研削エナメル質に対する引張接着強さは,MTSUまたはBTSNの添加量により有意に影響され,その添加量の増加に伴い低下し,負の相関関係を示した.しかし,金属接着では,5wt% BTSNを含有するものが引張接着強さで最も高い値を示し,その接着効果は接着レジン組成のIPN効果に起因することが考えられた.また,DSC結果からも,MTSUと従来のメタクリレートモノマーの共重合の反応速度が一致しないことが示唆された.
  • 中島 裕, Eduardo LORENZANA, Jack L. FERRACANE, 岡部 徹
    1996 年 15 巻 2 号 p. 168-174,252
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アマルガムにインジウムを含有させると硬化初期過程での水銀の蒸発が有意に抑制されることが知られている.本実験では,インジウムを含有した2種の市販高銅型合金粉を使用して作製したアマルガムからの硬化初期過程における水銀の総蒸発量を測定した.実験結果を既報の単一組成高銅型合金粉(Tytin, T)とインジウムを含有した水銀とを練和して作製したアマルガムからの水銀の蒸発挙動と比較した.インジウムを高銅型合金に合金化した粉末(Indiloy, S)を水銀と練和して作られたアマルガムと,水銀-インジウム液体合金で練和したTアマルガムは,練和開始後3時間以内で水銀の蒸発が検出されなくなるのに対し,純インジウム粉末を高銅粉と混和した混合粉末(Indisperse, D)と水銀からのアマルガムは3時間以上にわたり水銀の蒸発が認められた.アマルガムDからの蒸発水銀量は,アマルガムSや水銀-インジウム液体合金で練和したTアマルガムよりも有意に大きな値を示した.インジウムをアマルガムに添加するにあたり,インジウムを直接水銀と合金化する方法ないしアマルガム用合金粉末に合金化する方法は純インジウム粉末をアマルガム用合金粉末と混和する方法よりも蒸発水銀の抑制にはより効果的と考えられた.
  • ミン ミンニュン, 今井 庸二
    1996 年 15 巻 2 号 p. 175-182,253
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    スルフィン酸/BPO/アミン系重合開始剤を用いたMMA/PMMAレジンの象牙質への接着に関し,リン酸あるいはクエン酸の象牙質前処理剤に添加する塩化鉄あるいは塩化銅の効果およびレジンへの酸性モノマーの添加効果について検討した.10%リン酸/3%塩化鉄で象牙質を前処理することにより接着強さは顕著に向上した.クエン酸系前処理剤および銅塩添加の前処理剤は接着強さの向上にあまり効果的ではなかった.接着強さが向上したメカニズムについて,象牙質-レジン界面での鉄イオンによる重合促進作用という観点から考察した.接着強さの向上には適当な酸性モノマーの存在が不可欠であった.その有効性は酸の種類によって異なり,2つのリン酸エステル系モノマーは効果的であったが,メタクリル酸はほとんど効果がなかった.
  • 大野 弘機, 荒木 吉馬, 遠藤 一彦, 山根 由朗, 川島 功
    1996 年 15 巻 2 号 p. 183-192,253
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    薄いレジンを金属に接着させ,水中浸漬後に液体チッ素を用いた熱衝撃を負荷し,剥離面積によって接着界面の耐水性を評価した.接着界面に生じる熱応力を三次元有限要素法で解析した.4-METAレジンと強固に接着するステンレス鋼を用いてレジンの厚さと剥離の関係を調べたところ,レジンの厚さが0.55mm以上の場合は,界面の劣化のいかんに関わりなく界面の全面において剥離した.界面が劣化していない場合には熱衝撃によって剥離せず,界面が劣化した場合にのみ界面で剥離するようなレジンの厚さとして,本法では,0.25mmを採用した.この場合の最大剪断応力は16MPaであった.水によって接着界面が劣化する被着体として軟鋼を選び,4-METAレジンとの接着界面について,接着界面の水の濃度と界面劣化の関係を論じた.本法は接着界面の耐水性の短時間評価法として有効である.
  • 吸水膨張と接着強さの影響
    入江 正郎, 中井 宏之
    1996 年 15 巻 2 号 p. 193-200,253
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    修復操作の一連の過程における,光硬化型グラスアイオノマーで裏層した場合の窩洞辺縁部の適合性の改善を期待して,水中浸漬1週間後までの象牙質窩洞およびテフロン製窩洞辺縁部の間隙を測定,同時に対象牙質せん断接着強さも測定した.その結果,1日間水中浸漬後に研磨すれば光照射直後研磨と比較して,象牙質窩洞およびテフロン製窩洞辺縁部の間隙は,有意に減少した.また,せん断接着強さも,1日間水中浸漬後の方が光照射直後と比較して有意に向上した.この間,象牙質窩洞辺縁部の間隙とテフロン製窩洞辺縁部の間隙の両者は有意な関係にあったことから,象牙質窩洞辺縁部の適合性の改善には吸水膨張が有意に影響していると推察した.また,各測定時の象牙質窩洞辺縁部の間隙とテフロン製窩洞辺縁部の間隙の差は,水中浸漬期間が増加するに伴い減少し,せん断接着強さが向上した結果から,経時的経過に伴う硬化反応の進行による接着強さの向上も適合性改善に影響していると考えられた.
  • 山本 宏治, 大橋 静江, 滝 永一, 平田 健一
    1996 年 15 巻 2 号 p. 201-204,254
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    コンポジットレジンに口腔細菌が付着することによって2次カリエスが生じる.本検索は上顎第1大臼歯に装置したコンポジットレジン片から優位に分離されたS. oralisの種々の表面あらさを有するコンポジットレジンへの付着性を検討した.供試コンポジットレジンは市販のものを使用し,スクロール非存在下で細菌付着性試験を行った.また供試コンポジットレジンの表面あらさ値は0.2μm∼3μmであった.その結果,S. oralisはフィラーに付着していたことから,表面あらさと細菌付着性との間に相関性は認められなかった.
  • 礪波 健一, 高橋 英和, 西村 文夫
    1996 年 15 巻 2 号 p. 205-211,254
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    歯科材料の実験に人歯の代替材料として牛歯が多く使用されているが,大量の牛歯を一度に処理するのは困難であるため,試験に供せられる前に何らかの形で保管されているのが現状と考えられる.そこで,本研究では,冷凍保管した牛歯と比較のために沸騰水で煮沸した牛歯の引張強さを検討した.
    抜歯直後と冷凍庫内にて1週間,4週間,1年間の保管,もしくは沸騰水で煮沸した牛歯よりダンベル型の試験片を製作し,引張試験を行った.その結果,抜歯直後が76.1MPaであったのに対し,1週間保管したものでは78.7MPa,4週間保管したものでは79.9MPa,1年間保管したものでは79.0MPaとなった.1年間の冷凍保管では牛歯象牙質の引張強さに変化はみられなかった.一方,牛歯を45分間水中にて煮沸したところその引張強さは,70.3MPaであり,引張強さは煮沸することによって有意に減少した.
  • 渡辺 孝一, 大川 成剛, 金谷 貢, 中野 周二, 宮川 修, 小林 正義
    1996 年 15 巻 2 号 p. 212-219,254
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    チタン用遠心鋳造機を使用し合金を鋳造する際,凝固過程でのマクロ偏析の可能性について,X線マイクロアナライザーを用いて元素分布マッピング,線分析および定量分析により検討した.鋳込み過程において,溶湯中に局部的に少量の白金が添加されるよう鋳造し,これによる,せいぜい0.1g/cm3と見積もられた密度差の条件でも偏析が確認された.この結果は,作用した遠心力の強大なことを裏付けている.しかしながら,チタン合金,Ti-6Al-4Vを鋳込んだ場合,遠心力によるマクロ偏析は認められなかった.以上の結果より,今回使用した遠心鋳造機では強大な遠心力が発生するが,この合金にマクロ偏析を生じさせることはない,と結論された.
  • 村上 弘, 佐久間 重光, 中村 健太郎, 伊藤 裕, 服部 正巳, 浅井 博昭, 野口 俊英, 前田 初彦, 亀山 洋一郎, 木村 嘉宏, ...
    1996 年 15 巻 2 号 p. 220-225,255
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    口腔内には多くの細菌が棲息しているため,可撤性義歯を衛生管理が十分に行われていない状態で,長期間使用しているとデンチャープラークが義歯表面に付着し,義歯性口内炎を起こしたり,義歯特有の臭いを発するようになる.そのため,可撤性義歯を可及的清潔に保つことが重要である.
    そこで,われわれは殺菌力,脱臭力に優れたオゾンに着目し,これを義歯の殺菌,洗浄に使用するため,オゾンを使用した義歯洗浄器を試作した.今回はこの試作洗浄器を使用し,デンチャープラークの主体であるCandida albicansに対する殺菌力を調べた結果,約10ppmのオゾン濃度では,30分後に約1/10, 60分後に1/103程度に減少することが判明し,可撤性義歯の洗浄に使用可能と思われた.
  • 栗原 彩, 真鍋 厚史, 勝野 和之, 伊藤 和雄, 久光 久, 和久本 貞雄, 吉田 武美
    1996 年 15 巻 2 号 p. 226-232,255
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    この研究の目的は,当教室で開発されたデンティンプライマーすなわち62.5% ethylene glycol, 45% 1, 6-hexanediol水溶液の皮膚安全性を一次皮膚刺激試験,累積皮膚刺激試験,Guinea Pig Maximization testおよびヒトパッチテストによって検討,観察することである.その結果,一次皮膚刺激試験,累積皮膚刺激試験とヒトパッチテストでは両水溶液ともに刺激性は認められなかった.しかしながら,Guinea Pig Maximization testによる2-HEMAに感作された動物に対し,100% hex-anediolで弱い誘発反応が認められた.以上の結果より,2-HEMAの様なメタクリル酸プライマーと比較してethylene glycolや45% 1, 6-hexanediol水溶液は比較的安全で臨床的にも十分使用可能なプライマーであると思われる.
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