造園雑誌
Online ISSN : 2185-3053
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57 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 俵 浩三
    1993 年 57 巻 1 号 p. 1-15
    発行日: 1993/08/27
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    植物への理解を深めることは造園学の重要な基礎となるが, 植物情報源として大きな役割をはたす植物図鑑の発達史は, 造園史, 植物学史, 理科教育史の分野を含めて十分に研究されていない。そこで,(1) 明治以降に出版された一般野生植物を対象とする植物図鑑の発達史を展望して時代区分を行い, その特徴を明らかにするとともに,(2) とくに明治40年ころに近代的, 啓蒙的植物図鑑を出現させた原因には, 当時の初等理科教育における博物重視と, 画一的ではない「身近な自然」を教科書とする教育の方針があったこと,(3) さらに「牧野植物図鑑」の成立には, 牧野を敬愛す人々によってつくられた英雄伝説的な “誤伝” があること, を明らかにした。
  • 姜 信龍
    1993 年 57 巻 1 号 p. 16-33
    発行日: 1993/08/27
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    1876年の開国以降, 欧米の公園に関する情報が国内にかなり伝えられ, 韓国々内でも居留地内に最初に公園が造成され始めた。複雑な社会・政治状況に影響され, 居留民・独立協会・韓国政府によって公園が造成されていったが, 公園造成は制度化されることなく, 日本の植民地になった。日本人居留民にとって, 神社保護のために整備された境内外そのものは公園地であった。韓国政府によりパゴダ公園が造成されたものの, 造成から約13年が経過した19.3年から一般市民の平日入園が達成された。特に, 独立公園と仁川各国居留地内に造成された自由公園は, 最初から市民或は居留民のために造成された近代的な意味の公園として評価される。
  • 永松 義博
    1993 年 57 巻 1 号 p. 34-38
    発行日: 1993/08/27
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    福岡県浮羽郡古井町延寿寺の浅田家に残る, 作庭に関する古文書 “山水路地石立” について紹介する。文書は江戸末期の弘化3年 (1846) に書かれてあり, 地方に伝わる造庭資料として興味深い。
    浅田家は当時, 久留米藩の印銭方を勤める家柄であった。この作庭書には “藝阿弥流大秘傳” と印されており, 書院庭路地, 山水石, 原庭平路地, 中島, 出島, 水門, 飛石等について記されている。
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