昆蟲.ニューシリーズ
Online ISSN : 2432-0269
Print ISSN : 1343-8794
12 巻, 3 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 阿部 東, 寺山 博
    原稿種別: 本文
    2009 年 12 巻 3 号 p. 93-103
    発行日: 2009/09/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    日本産のクワガタムシ科7種の染色体を調査した.ツヤハダクワガタCeruchus ignariusは再調査に当たるが,精原細胞と減数第2分裂における染色体について,Gバンド染色,Cバンド染色,NOR染色による結果を新しく付け加え,核型構成はn=10,メタ8,サブメタ1,アクロのXY;ルイスツノヒョウタンクワガタNigiidius lewisiの染色体構成は,n=16,メタ15,サブメタX,点状Y,XYp;ルリクワガタPlatycerus delicatulusは雌の核型構成n=10,メタ8,アクロ1,アクロのX,精母細胞における染色体および性染色体の対合様式XYpなどを新しく付け加えた.ネブトクワガタAegus laevicollisはn=13,染色体構成はメタまたはサブメタ3,サブメタ6,サブメタまたはアクロが1,アクロ2,アクロのX,点状のXYp;キンオニクワガタPrismognathus dauricus n=13,サブメタ1,メタまたはサブメタ9,アクロ2,アクロX,点状Y,XYp;ヒラタクワガタの未調査の2亜種(ツシャヒラタクワガタDorcus titanus castanicola,イキヒラタクワガタD.t.tatsutai)n=6,メタ3,サブメタ2,サブメタX,点状Y,XYp;マグソクワガタNicagus japonicus n=10,メタ6,サブメタ3,メタのX,点状Y,XYpを明らかにすることができた.
  • 村田 浩平
    原稿種別: 本文
    2009 年 12 巻 3 号 p. 105-113
    発行日: 2009/09/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    水田内におけるヒメイトアメンボH.proceraの発生消長,捕食行動および餌動物の種構成に関する調査を実施し,以下のような結果を得た.1.野外における本種の捕食行動は,餌動物に近づき,口吻を伸ばして構えた後,餌動物の胸部側面に口吻を刺し体液を摂取するなど,室内においてこれまで観察されている捕食行動と同様であった.2.本調査により確認された餌動物は,セジロウンカ,ツマグロヨコバイ,ユスリカ科の1種,トビムシ目の1種など水田面にいる3目5科6種の昆虫と1科のクモであった.3.本種の水田内個体数が最も多くなる9月中旬の個体数のピークは,トビイロウンカの個体数のピークとよく一致し,トビムシ目やツマグロヨコバイの発生消長とも一致する傾向がみられた.また,6月の越冬後のピークはセジロウンカのピークと一致することがあり,これらの水田昆虫が水田面において本種の餌動物になっていることが示唆された.4.本種の卵巣は,田植直後の5月下旬には未熟であり,6月下旬までに成熟し,7月中旬まで成熟個体の割合が高いこと,その後は,10月にかけて卵巣発育個体の割合は低下し,卵巣の発育を休止して越冬する可能性が高いことが示唆された.5.本種の発育零点は14.0℃,発育有効積算温量は250日度であった.これらの結果から,本種は,水田面において多様な餌動物を捕食し,ウンカ・ヨコバイ類など水稲害虫を餌の1つとしていることが明らかになった.また,トビイロウンカやツマグロヨコバイが少なくなった9月以降,越冬までの間は,トビムシ目を餌の1つとしていることが示唆された.
  • 石川 忠, 菊原 勇作
    原稿種別: 本文
    2009 年 12 巻 3 号 p. 115-116
    発行日: 2009/09/25
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    Leptoglossus occidentalis Heidemann, 1910 (Hemiptera: Coreidae, Coreinae, Anisoscelini) is an economically important conifer pest in North America. Three individuals of this species were found in uptown Tokyo in 2008: a pair in late March and a single female in late October. This is the first record of the species from Japan. The host plant of this coreid was not detected in these occasions.
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