日本産のクワガタムシ科7種の染色体を調査した.ツヤハダクワガタCeruchus ignariusは再調査に当たるが,精原細胞と減数第2分裂における染色体について,Gバンド染色,Cバンド染色,NOR染色による結果を新しく付け加え,核型構成はn=10,メタ8,サブメタ1,アクロのXY;ルイスツノヒョウタンクワガタNigiidius lewisiの染色体構成は,n=16,メタ15,サブメタX,点状Y,XYp;ルリクワガタPlatycerus delicatulusは雌の核型構成n=10,メタ8,アクロ1,アクロのX,精母細胞における染色体および性染色体の対合様式XYpなどを新しく付け加えた.ネブトクワガタAegus laevicollisはn=13,染色体構成はメタまたはサブメタ3,サブメタ6,サブメタまたはアクロが1,アクロ2,アクロのX,点状のXYp;キンオニクワガタPrismognathus dauricus n=13,サブメタ1,メタまたはサブメタ9,アクロ2,アクロX,点状Y,XYp;ヒラタクワガタの未調査の2亜種(ツシャヒラタクワガタDorcus titanus castanicola,イキヒラタクワガタD.t.tatsutai)n=6,メタ3,サブメタ2,サブメタX,点状Y,XYp;マグソクワガタNicagus japonicus n=10,メタ6,サブメタ3,メタのX,点状Y,XYpを明らかにすることができた.
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