日本語の研究
Online ISSN : 2189-5732
Print ISSN : 1349-5119
12 巻 , 1 号
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  • ──宮古語を中心に──
    衣畑 智秀
    2016 年 12 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/01/24
    ジャーナル フリー

     本稿では係り結びと不定構文の相補性について論じる。日本語の歴史においては、カによる係り結びが衰退した後に、カによる間接疑問・選言・不定などの不定構文が現れたが、このような係り結びと不定構文の相補性が、現在も係り結びが残る南琉球宮古語においても見られるか調査を行った。その結果、疑問の助詞gaによる係り結びが使われる中南部諸方言ではgaによって不定構文が形成できず、疑問のgaによる係り結びが衰退した北部の諸方言ではgaによる間接疑問や選言が見られた。このような係り結びと不定構文の相補的な分布は、係り結びの主文生起性によって説明できる。つまり、主文に生起するという係り結びの性質が、不定構文における名詞句内や従属節内でのその助詞の使用に影響しているのである。

  • ──シテイテとシテオリとの比較による分析──
    森田 耕平
    2016 年 12 巻 1 号 p. 18-34
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/01/24
    ジャーナル フリー

     動詞中止形の継続相相当のアスペクト形式であるシテイテとシテオリについて、両形式の比較を通じて意味・機能を記述し、次のことを明らかにした。

     ①シテイテとシテオリを比較すると、シテイテのみが用いられる場合がある。

     ②継続相のシテイテとシテオリの共通の意味・機能は、定形動詞のアスペクトとの相関によって出来事間の同時的時間関係を表すことである。

     ③シテイテのみが用いられる文の構文的特徴は、(a)定形動詞のアスペクトが完成相で、(b)二つの出来事の主体が同一であり、(c)シテイテが、定形動詞が表す偶発的な出来事が発生する状況を表す点である。

     ④このときシテイテは、定形動詞と並列された述語というよりも、主語と述語が表す出来事に対して、任意的な文の成分である状況語的意味・機能を持つ。これは同じ動詞中止形で修飾語的に機能するシテとは異なったあり方を示す。

〔書評〕
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