理学療法 - 臨床・研究・教育
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17 巻, 1 号
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講座
  • 黒川 幸雄
    原稿種別: 講座
    2010 年17 巻1 号 p. 2-5
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • ―重回帰分析と数量化Ⅱ類を用いて―
    小林 修二
    原稿種別: 講座
    2010 年17 巻1 号 p. 6-8
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    最近10年間のリハビリテーションにかかわる動向は,機能分化と連携や医療費適正化など,「良質な医療を効率的」に提供することを目指して推進されてきた。他方,理学療法士は大量養成時代を迎え,アイデンティティや質が問われる時代の到来となった。このような状況の中で,理学療法士が取り組むべき課題は多いが,なかでも良質な理学療法アプローチの開発と,情報開示の2点が特に重要であろう。患者ごとに最適な理学療法と適切な予後予測を提供すること,これが21世紀の我々理学療法士に課せられた重要な責務である。後者の課題を解決するためのツールとして,重回帰分析と数量化Ⅱ類を用いた予後予測の適用可能性を考察した。
研究と報告
  • ―若年者と高齢者の比較と測定方法の相違による比較から―
    関根 百合香, 中野 佳子, 廣瀬 圭子, 田口 孝行
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 9-13
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    Timed UP & Go Test(TUG)には起立・直線歩行・方向転換・着座の運動要素が含まれる。本研究では,若年者と高齢者におけるTUGの測定値の差はTUGのいずれの運動要素に現われるのか,そして,TUGの測定方法の相違(指摘速度TUGcom・最大速度TUGmax)における差はTUGのいずれの運動要素に現われるのかを明らかにすることを目的とした。健常な女子大学生と女性高齢者を対象にTUG(TUGcom・TUGmax)とTUGの運動要素(①起立,②直線歩行,③方向転換,④直線歩行と着座)の所要時間を測定し,若年者と高齢者の比較,およびTUGcomとTUGmaxの比較を行った。その結果,加齢によるTUGの差は②・④の運動要素に現れ,高齢者におけるTUGcomとTUGmaxの差は,②・③・④の運動要素に現れることが明らかとなった。したがって,TUGにおける若年者と高齢者の差および測定方法の相違(TUGcom・TUGmax)による差は歩行に関係する運動要素に現れることが明らかとなった。
  • 佐々木 諒平
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 14-17
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究は,健常成人12名(男女各6名)を対象に,足趾機能がバランス能力に与える影響について,足趾把持力と重心動揺を測定し,検討したものである。結果,足趾把持力について,男女間での差および左右での差は認められなかった。足趾把持力と重心動揺との関係については,男性において足趾把持力と総軌跡長とは負の相関関係,足趾把持力と単位面積軌跡長とは正の相関関係が認められ,統計学的な有意差も認められた。逆に,女性では必ずしも男性と同様の結果は認められなかった。これらのことから,男性において足趾把持力はバランス能力を規定する上で有利に働いていると思われ,バランス能力向上のための運動療法において足趾把持力の強化が有効であることが推察された。また,女性においては男性と同様な結果は得られず,また男女間に足趾把持力の有意差が認められなかったにも関わらず,男性のみ足趾把持力と重心動揺とに有意な相関が認められたことから,男女のバランス戦略が異なる可能性が示唆された。
  • 鈴木 陽介, 金子 誠喜, 金村 尚彦, 西原 賢, 原 和彦
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 18-21
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    上半身の質量は下肢の筋活動に大きな影響を及ぼすことから,動作中に上半身質量中心点を推定することは重要である。本研究では,健常成人を対象として,静止立位時と歩行時において上半身・下半身質量中心位置の前額面上の関係性を捉え,静止立位時の各質量中心位置の評価から歩行時の質量中心の動きが推定可能かどうかを探索した。測定は,3次元動作解析装置を使用して静止立位および歩行を計測し,静止立位時の上半身質量中心偏倚量と歩行時の各立脚相における偏倚量の関係性を求めた。その結果,前額面上の上半身質量中心偏倚量において静止立位と左右立脚相の差の間に強い正の相関がみられた。このことから,静止立位における上半身および下半身質量中心の配列を観察することが歩行時の身質量中心の変位パターンの推定につながることが示唆された。
  • 山岸 恵理子, 榎本 隆, 廣瀬 圭子, 田口 孝行
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 22-26
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究ではトレーニング方法の相違による体幹伸展筋群の筋活動を比較し,体幹伸展筋群のトレーニング方法における筋活動量の段階付けを行うことを目的とした。被験者には①腹臥位で最大筋力発揮,②腹臥位で対角上下肢挙上,③徒手筋力検査(MMT)5,④四つ這いで対角上下肢挙上,⑤MMT3,⑥逆ブリッジ,⑦ブリッジ,⑧座位で重錘挙上,⑨座位で上肢挙上・頭部伸展を行わせ,その肢位を3秒間保持させた。その際,胸部傍脊柱筋(T9),腰部傍脊柱筋(L3)から表面筋電図(EMG)を導出し,積分筋電図(IEMG)を求めた。その後①のIEMGを基準とし②~⑨の最大随意収縮に対する割合(%MVC)を求め,T9・L3における②~⑨の筋活動量を比較,分類した。その結果,T9ではA②・③・④,B⑤・⑥,C⑦・⑧・⑨に,L3ではD②・③・⑤・⑥・⑦,E④,F⑧・⑨に分類することができた。T9ではA,Bは最大筋力の増強,Cは筋持久力増強に適していることが推測された。L3ではDは最大筋力の増強,Eは筋持久力増強,Fは筋力増強効果が期待できないことが推測された。
  • ―改良Frankel分類に着目して―
    武川 真弓, 高橋 恵子, 杉山 真理, 山崎 大, 川口 桂蔵, 中野 克己
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 27-30
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    当センターに入院した脊髄損傷者92名から,移乗や歩行についての獲得日数,自立に至った割合を調査・検討した。対象を疾患部位別,改良Frankelの分類(以下F分類)別に分け,発症日からi)移乗動作自立までの日数,ii)病棟内歩行自立までの日数,iii)屋外歩行練習開始までの日数を比較・検討した。疾患部位およびF分類毎に順位相関係数を求め,より有意に上記3項目に関係のあったF分類を予後予測の指標として選んだ。さらにF分類を有意差のあるグループに分け,動作自立した割合・日数を求めた。移乗・歩行ともにD群が有意に早く自立・実施できた。しかし,C群の中でもC2群は約37%の例が屋外歩行練習を行う結果となっており,C2の要素は歩行練習を行えると考えた。予後予測をするときにはF分類を評価し,C2群は屋内歩行,D群は屋外歩行自立を目標にできる可能性が示唆された。
  • 上野 貴大, 荻野 雅史, 堀切 康平, 松谷 実, 榎本 陽介, 塚田 陽一, 強瀬 敏正, 青木 恭兵, 富井 美妃, 中浦 由美子, ...
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 31-36
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    当院は脳卒中急性期病院として機能するために,ゲートキーパーとしての役割を果たすことが求められ,我々理学療法士も急性期医療チームの一員として転帰予測への関与が求められる。このことより,急性期における早期転帰予測方法の検討の必要性に迫られた。その方法の一つとして,NIH Stroke Scale(以下NIHSS)を用いた早期転帰予測を考察した。当院入院患者の転帰調査結果から,理学療法初回介入時NIHSSを用いた重症度分類により分類された軽症例群では自宅退院,中等度,重症例群では他院転院という転帰予測が可能と考えられた。また,初回介入時NIHSSと在院日数との間に高い正の相関が認められ,初回介入時NIHSSによる在院日数の予測は可能と考えられた。在院日数の予測が可能と考えられたことから,回復期病院のみならず,維持期病院,施設等への直接移行も視野に入れた更に詳細な転帰予測が可能となると考えられる。今後,初回介入時NIHSSによる重症度分類の細分化を行うことで,更なる予測精度の向上が見込まれ,実用化が可能と考えられる。
  • ―前額面における下腿軸アライメントに着目して―
    塚田 陽一, 松谷 実, 榎本 陽介, 強瀬 敏正, 上野 貴大, 青木 恭兵, 富井 美妃, 中浦 由美子, 堀切 康平, 荻野 雅史, ...
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 37-41
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    近年,装具療法は運動回復に効果を上げる機能障害に対するアプローチとして有効とされている。理学療法士が最も関わるプラスチック短下肢装具(以下PAFO)は,作製後の角度変更が困難であり処方には苦慮する。今回,PAFOの前額面における下腿軸アライメントの違いが片脚立位時の重心動揺とその姿勢に与える影響を,裸足,下腿軸が内転位のPAFO,下腿軸が外転位のPAFOの3種類で比較した。結果から裸足と内転位のPAFOは重心動揺,片脚立位姿勢共にほぼ同様となった。これに対し,外転位のPAFOでは片脚立位時の重心動揺は大きい値を示し,片脚立位姿勢についても骨盤や体幹の代償動作を認めた。このことから,前額面における下腿軸アライメントの違いにより,重心動揺や骨盤,体幹アライメントに影響を与えることが推察された。脳卒中片麻痺患者の装具療法においては,前額面にも着目する必要があり,歩行評価や三次元的アライメント,装具採型時における採型肢位,角度設定などの評価が必要と考える。
  • 渡辺 学, 網本 和, 大沢 涼子, 新井 智之, 桒原 慶太
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 42-46
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    半側空間無視に対するプリズム順応は効果の持続性と課題以外への汎化が認められているが,効果が症例により特定の課題にしか現れないことや無効なことも報告されている。本研究ではプリズム順応前後での無視症状の変化を比較し,効果の違いと臨床属性の関連性を検討した。対象は,右頭頂葉損傷による半側空間無視4例である。方法は,対象者にプリズム順応を行い,その前後で線分二等分試験,文字抹消試験と車いす操作課題を行った。その結果,線分二等分試験では症例により成績の差がみられ,右中前頭回白質損傷を含む症例で改善がみられなかった。プリズム順応の効果は病巣部位によって差が生じる可能性があり,同じ右頭頂葉損傷例でも深部白質を含めた病巣のわずかな違いが無視の改善に影響を与える可能性が考えられた。
  • 長谷川 みなみ, 飯田 大, 原嶋 創, 若林 綾子, 塚本 好美, 田口 孝行, 廣瀬 圭子
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 47-51
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究は,トラッキング課題遂行能力を測定し,要介護高齢者の転倒と関連があるとされる自己認識の逸脱程度の測定方法として代替できるか否か明らかにすることを目的とした。要介護高齢者と健常大学生を対象とし,トラッキング課題遂行能力・自己認識の逸脱程度・転倒経験の有無・歩行速度について測定・調査した。トラッキング課題遂行能力測定は前-中央の目標点を5往復する設定とし,①全所要時間,②前方所要時間,③後方所要時間を測定した。その結果,トラッキング課題の各所要時間(①~③)・自己認識の逸脱程度において要介護高齢者と健常大学生の間に有意差を認めた(p<0.05)。また,トラッキング課題の各所要時間(①~③)と自己認識の逸脱程度の間に有意な相関関係が認められた。つまり,トラッキング課題は自己認識の逸脱程度と代替可能である可能性が示唆された。
  • 高野 利彦
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 52-55
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    当施設では廃用症候群の予防や夜間の睡眠を促すことを目的に,車いす乗車による離床時間の確保が行われている。しかし乗車時に不良姿勢や褥瘡の発生,利用者本人からの不快感の訴えが聞かれる事も多いのが現状である。また車いすのほぼすべてが当施設が貸し出している標準型車いすである。そこで本研究では当施設入所利用者に対し,セラピストによる評価を行い,ホームセンターで購入できる安価な材料を使用したシーティングを試みた。その中で,ベニヤ板やクッション用スポンジ,発泡スチロールを使用し,車いすの座面や側方,背面へ調整を行うことで,車いす座位姿勢の改善と準備期から咽頭期の時間の短縮がみられた症例を経験した。入所中は介護保険による車いすやクッションの貸与サービスは受けられないので,今後も安価な材料を使用し,施設入所者に対してシーティングを行う事が必要と考えられた。
  • ―車椅子足踏みサーキットトレーニング―
    髙栁 淳子, 辻田 美和, 佐々木 和人, 鈴木 英二
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 56-61
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    グループ体操において効率良く運動量を得ることを目的として,高負荷の上下肢・体幹運動と低負荷の足踏みを取り入れた2種類の「車椅子足踏みサーキットトレーニング」を考案し,呼吸困難感,筋疲労感および酸素消費量を比較した。2種類のプログラムとは足踏み分割型と足踏み連続型である。足踏み分割型では上下肢・体幹運動と足踏みを交互に行い,足踏み連続型では最初に足踏みだけ行った後に上下肢・体幹運動を行った。呼吸困難感と筋疲労感は足踏み分割型の方が足踏み連続型よりも有意に低く,酸素消費量には有意差は認められなかった。足踏み分割型では,高負荷運動の間に行う低負荷の足踏みによって,運動しながら疲労の回復が促進される現象が生じた可能性が考えられる。足踏み分割型プログラムは疲労感を少なくしながら一定の運動量を得ることができる点で効果的であり,機能や体力の低下した患者や高齢者に適したプログラムとなっていることが示唆された。
  • 室岡 修, 杉本 諭, 丸谷 康平, 伊勢崎 嘉則, 工藤 紗希, 大隈 統, 小林 正宏, 加藤 美香, 小島 慎一郎, 三品 礼子, 佐 ...
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 62-64
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    後出しじゃんけんはレクリエーション活動などで広く用いられている種目の1つであり,健常成人を対象とした研究において,前頭前野や補足運動野などの関与が指摘されている。今回我々は後出しじゃんけん課題を作成し,介護保険サービス利用者55名を対象に,後出し負けじゃんけんとMMSE得点および下位項目との関連について分析した。後出しじゃんけんの回数はあいこ,勝ち,負けの順に少なかった。対象を負け回数により4群に分類し,MMSE得点と群間比較した結果,負け回数が多いほどMMSE得点が高かった。負け回数とMMSE下位項目との関連を見ると,場所の見当識および計算において有意差を認め,負け回数が多いほどMMSE下位項目が高得点の割合が高かった。以上の結果より,後出し負けじゃんけん課題は軽度の認知機能低下を検出する手がかりになる可能性が示唆された。
  • ―内部疾患により寝たきり状態に陥った症例への関わりの重要性―
    芳野 純, 黒目 桃子
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 65-67
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    高齢者は,軽度な疾病によっても容易に廃用症候群を来すとされているが,内部疾患など身体機能に重大な障害を来さない疾患に起因した安静による廃用症候群の場合はリハビリテーション(以下リハ)の専門家によりチェックされていないことがある。本研究の目的は,内部疾患に起因した安静による廃用症候群対象者2症例に対して訪問リハを行い,介入の方法とその効果を検討することである。2症例とも80歳を超える高齢者であり,内部疾患に起因した安静期間は1ヶ月以内であったが,長時間端座位保持困難で寝たきりに近い状態となった。介入早期から,家族・介助者指導および環境調整を行い,積極的に離床・日中座位保持を促し,外出・通所サービス利用開始へとつながった。本研究の結果から,内部疾患による廃用症候群に対する訪問リハは,著明な効果が期待されることが示唆された。
  • 小澤 佑介, 田尻 和行
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 68-70
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    リハビリテーション領域における教育活動は専門職としての質を高め,より高度な医療サービスを提供する上で重要な役割を担っている。当院はリハビリテーション専門病院であり,リハビリテーションスタッフは約80名(平均経験年数4.7年)在籍し,主な対象疾患は脳血管障害である。当院での卒後教育の特徴はボバース概念を基軸に装具や車椅子シーティング,住宅改修などの基礎教育と,スーパービジョンやケーススタディといった実践教育に力を入れている点である。このような施設レベルにおける教育活動の充実と協会レベルでの生涯学習の推進が結果としてリハビリテーション専門職の職能拡充に寄与するものと考える。
  • ―理学療法課勉強会を中心に―
    小菅 利幸, 矢代 直哉, 井口 裕子, 田中 靖子
    原稿種別: 研究と報告
    2010 年17 巻1 号 p. 71-75
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    近年の理学療法士(以下PT)を取り巻く情勢として,PT養成校増加に伴う新人を含めた経験の浅いPTが急増しており,より院内研修を含めた卒後教育の重要性がうかがわれる。今回,当院のPTに対し「PTとしての不十分な点」,院内研修の「利用状況」「満足度」「問題点と改善案」について調査し,当院での院内研修のあり方について検討した。結果として,院内研修に対して①求める内容と提供される内容に差があり満足度が低い,②質疑応答を含めた意見交流が少ない,③勉強会の内容に対する意見や疑問に対して,適切な回答や発展的な助言が挙がりにくいなどの問題点を感じていることがわかった。それらに対する意見や他院の取り組みを参考に改善案を検討した。現在,改善案を導入し,より良い院内研修体制の構築に試行錯誤中である。今後も定期的に満足度調査を行い,自分たちの取り組みを客観的にとらえ,さらなる発展に向けて努力していくことが重要であると考える。
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