全国11地域(札幌,秋田,仙台,千葉北部,千葉南部,静岡,富山,大阪,広島,福岡,鹿児島)の331住宅の温熱環境(居間,浴室,脱衣室,廊下,寝室,屋外)を1週間にわたって測定した.入浴時には湯温も同時に記録した.測定は2004年12月から2005年3月にかけて行った.室温の測定は床上0.6〜1.1mの高さで直射日光が当たらない場所に温度センサーを設置した.得られた結果は以下の通りである. 1.札幌では部屋間の温度差が小さく,廊下を含めて15℃以上に保たれていた.その他の地域では,居間は高い室温に保たれていたが,その他の部屋(場所)は低い気温であった. 2.札幌以外では,脱衣室,廊下が特に低い気温であった. 3.溺死死亡率と脱衣室温との間に有意な相関が存在した.
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