日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
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101 巻, 2 号
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目次
技術論文
  • 古俣 寛隆, 前川 洋平, 山田 敦, 石川 佳生, 柳田 高志, 久保山 裕史, 吉田 貴紘
    原稿種別: 技術論文
    2022 年 101 巻 2 号 p. 24-35
    発行日: 2022/02/20
    公開日: 2022/02/28
    ジャーナル フリー

    複数の熱分解ガス化・CHPユニットを導入した合計発電出力1,815 kWの木質バイオマスFIT 事業の採算性を評価した。稼働時間等の不確実性を考慮したシミュレーションを実施し,事業成立の条件や採算性向上の可能性を検討した。その結果,以下のことが明らかとなった。ペレット単価25 円/kg,年間稼働時間7,632時間/年のベースライン条件においては,発電事業のみで良好な採算性が得られる。投資回収期間に対する影響力は,ペレット単価ならびに年間稼働時間の2つが支配的であり,それらに比べれば他の要素の影響力は小さい。プラントの稼働時間低下のリスクを考慮すると,発電事業のみで採算性を得るためにはペレットを30円/kg 程度以下で調達しなければならない。売熱シナリオの実行により事業の採算性は向上し,ペレット単価ならびに年間稼働時間に対する要求条件も緩和されることから,地域と連携した積極的な熱供給事業の検討を行うべきである。

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