日本エネルギー学会誌
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102 巻, 10 号
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目次
論文
  • Yuuya HAYASHI, Tadanori HASHIMOTO, Atsushi ISHIHARA
    原稿種別: 論文
    2023 年 102 巻 10 号 p. 110-119
    発行日: 2023/10/20
    公開日: 2023/10/31
    ジャーナル フリー

    ZSM-5-Al2O3-TiO2複合担体をゾル- ゲル法および混錬法で作製し,Pt,NiおよびMoを含浸担持した触媒を作製した。予備硫化後,大豆油の環化脱水素化分解反応を1.0 MPaおよび420-580 °Cの条件で行った。ゾル- ゲル法で調製したPt/NM/Z(24)75Ti(500sg)(N=Ni, M=Mo, Z=ZSM-5, 24=SiO2/Al2O3, 75=weight ratio, Ti=TiO2, 500=calcination temp.°C, sg=sol gel method)とPt/NM/Z(24)75Ti(600sg)触媒は,混錬法でAl2O3およびTiO2を用いて作製した触媒よりも高活性と高芳香族収率を示した。混錬法で作製したPt/NM/Z(24)30Al30Tiとゾル- ゲル法で作製したPt/NM/Z(24)75Al(600sg)は最も高い芳香族収率15%を示した。TiO2の複合担体への添加はMoS2とTiO2の相互作用により,水素を活性化し,トリグリセリドのエステル結合の分解と生成した炭化水素部位の環化を促した。Pt/NM/Z(24)75Ti(500sg)とPt/NM/Z(24)75Ti(600sg)はガス生成を抑制したが,Pt/NM/Z(24)30Al30TiとPt/NM/Z(24)75Al(600sg)はガス生成物を増加させ,芳香族の生成機構が異なることが示唆された。前者では長鎖の炭化水素の直接環化が進行し,後者ではガス成分のDiels-Alder反応による環化が進行していると考えられる。

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