日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
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95 巻, 3 号
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投稿論文
論文
  • Eriko ANKYU, Toshihiko OTSUKA, Ryozo NOGUCHI
    2016 年 95 巻 3 号 p. 275-282
    発行日: 2016/03/20
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
    食品加工場のエネルギーリサイクルシステムの構築を目指して,排水処理に油水分離装置を導入する際の経済性評価手法を,分離工学における価値関数(VF)と分離作業量(SWU)を用いて提案した。SWUの算出に必要なVF は,食品加工場(株式会社直江津油脂)における現地調査から決定した。その結果,対象の食品加工場において経済性を生むために油水分離装置に必要な分離性能は,少なくとも1 0 %であることが示された。また,排水処理システムを構成する排水処理施設と油水分離装置の初期投資の回収期間は割引率0 %の場合,16 2 .6 か月と算出された。これは,排水処理システムの耐久年数よりも短いことから,対象の食品加工場において,油水分離装置の導入は経済的に有効であると判断された。さらに,提案された手法は,異なる油水分離技術や異なる環境条件下での経済性評価が可能であるため,システム全体の性能改善ができるとともに,代替装置の選択や周辺環境の改善の際に有用であることが明らかとなった。
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