1. 局部床義歯caseの1分類法として記号標示法を案出した.
2. 歯列弓のうち, 4つの部位, すなわち, 左右側の「犬歯, 第1小臼歯部」および「最後方の大臼歯部」に残存する支台歯を局部床義歯学的に重視し, これらを「支持と維持の鍵」と名づけた.
3. 「支持と維持の鍵」の残存またはこれらを含んで連続的な歯列を構成する歯牙残存を“一”(バー)の記号であらわした.
4. 欠損歯標示配号として前歯部“A”右側臼歯部“R”, 左側臼歯部“L”を用いた.
5. 3と4の組合せによつてすべての局部床義歯caseは20種類の標示記号であらわされる.
6.「鍵」記号の数と欠損記号の数の比(差)によつてこれらを3類に大別した.
7. 咀嚼圧負担の立場からみて, I類は歯牙支持型, II類は歯牙粘膜支持型, III類は, より粘膜支持の程度の大きいものに類別される.
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