Journal of Surface Analysis
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29 巻, 2 号
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巻頭言
連載(講義)
解説
研究論文
  • 二宮 啓, 川瀬 幹大, 常木 誠之助, チェン リーチュイン, 平岡 賢三
    2022 年 29 巻 2 号 p. 90-96
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/07/15
    ジャーナル フリー
    我々は真空下で水溶液をエレクトロスプレーすることによって発生させた液滴イオン(帯電液滴)をビームとして用いる真空エレクトロスプレー液滴イオン(V-EDI)ビームの技術開発を進めてきた.そのV-EDIビームを二次イオン質量分析(SIMS)やX線光電子分光(XPS)におけるイオン化やスパッタのプローブとして有効に活用するには,V-EDIビームに含まれる液滴イオンのサイズや価数を最適化する必要があると考えている.しかしながらV-EDIビームに含まれる液滴イオンそのものの特徴を十分把握できていない.そこでV-EDIビームそのものの基本特性を明らかにすることを目的に,液滴イオン1つ1つの衝撃によって試料表面に形成された衝突痕を原子間力顕微鏡(AFM)で観測した.V-EDIビームの発生源であるキャピラリーの先端内径を5から15 μmの範囲で変化させただけでも,衝突痕の大きさやその個数分布および衝突痕から算出したスパッタ体積が大きく変化することがわかった.これらの実験結果は,V-EDIビームを表面分析で有効に活用するための貴重な指針になると考えられる.
技術報告
エクステンディド・アブストラクト
  • 渡邉 俊祐
    2022 年 29 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/07/15
    ジャーナル フリー
    LIB(Lithium Ion Battery)はモバイル機器や電気自動車など様々なところで用いられている.LIBの電池性能は,負極上に生成されるSEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜に大きく左右される.SEI被膜は初回充電時に,負極上にナノメートルオーダーの厚みで生成されることが知られている.SEI被膜はLIBの充放電に必要不可欠なものであるが,必要以上に厚みが増すと電池性能の低下につながる.このため,LIBのさらなる性能向上には,SEI被膜の構造を解析し,SEI被膜を制御することが重要である.本稿では,ラボ用HAXPES(Hard X-ray Photoelectron Spectroscopy)であるAg Lα線と従来から使用されているAl Kα線を用いて,LIB負極上に生成されたSEI被膜を分析した事例を紹介する.
編集後記
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