日本消化器集団検診学会雑誌
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38 巻, 1 号
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  • 岩崎 有良
    2000 年 38 巻 1 号 p. 3
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
  • 土亀 直俊, 浦田 譲治, 緒方 一朗, 西村 龍一, 荒川 昭彦, 西東 龍一, 宮崎 俊幸, 松川 哲也, 畑中 義美, 中村 郁夫, ...
    2000 年 38 巻 1 号 p. 5-9
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    胃集団検診における精度を向上させるために高濃度バリウム (180W/V%) を間接X線検査に用い, その結果から有用性について検討した。
    2年連続して受診したある地域住民315例の120W/V%バリウムとの比較でも, 明らかに付着性には優れていると評価された。しかしこのバリウムは流動性が高く十二指腸へのバリウムの流れが読影の妨げとなる事が欠点であり, 撮影・読影に工夫が必要であった。胃集団検診の結果から比較すると, 癌発見率, 早期胃癌率には変わりはなかった。要精検率は若干の低下がみられたが有意の差ではなかった。また胃癌以外の疾患についても検討したが, 高濃度バリウムによる発見率の有用性はほとんどみられなかった。病変の発見率だけでは評価できないように思われる。また読影上はバリウムを150mlに減らさざるを得ないため, 読影の慣れが必要であったが, 概ね高評価であり, 発見胃癌も明瞭に描出されている傾向にあり, 有用性は高いと考えられる。更なる調査が必要であろう。
  • 内視鏡検査経過観察例の検討より
    井上 和彦, 真田 泰興, 桑田 幸央, 藤村 二郎, 板倉 滋, 三原 修, 吉原 正治, 春間 賢, 隅井 浩治
    2000 年 38 巻 1 号 p. 10-15
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    人間ドックにおける血清ペプシノゲン (PG) 法受診者1912例を対象にPG法陽性者 (PGI≦70ng/mlかつI/II比≦3.0) のみならず, 陰性者の1年後, 2年後の内視鏡所見の検討を行った。PG法陽性者593例からは2年後に新たに4例 (0.68%) の胃癌が発見されたが, PG法陰性者1319例からは2年間に新たに発見された胃癌はなかった。PG法陽性者からは1年後に1例, 2年後に1例の胃腺腫2例 (0.34%) が新たに発見されたが, PG法陰性者からは2年間に新たに発見された胃腺腫はなかった。2年間に新たに発見された胃癌4例, 胃腺腫2例の初年度のPG法判定はいずれも中等度以上陽性 (PGI≦50ng/mlかつI/II比≦3.0) であった。PG法受診者のその後の内視鏡所見の検討からもPG法は胃癌の高危険群の集約に有用と考えられ, また, PG法陽性者, 特に, 中等度以上陽性者では管理精検が重要と考えられた。しかし, PG法陽性者の1年後, 2年後の内視鏡受診率は陰性者に比べて高いものの50%未満であり, PG法の更なる啓蒙が必要と考えられた。
  • 加藤 卓次, 東 健, 上田 敬, 岩城 真, 郡 大裕
    2000 年 38 巻 1 号 p. 16-22
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    職場での総合検診で胃X線検査または内視鏡検査にて胃・十二指腸病変を認めない477例 (男性337例, 女性140例) を対象にして, 血清抗H.pylori抗体価および血清ペプシノゲン値を指標に, H.pylori感染と萎縮性胃炎および加齢との関連性について疫学的に検討した。その結果, 抗H.pylori抗体陽性例では, 血清ペプシノゲン1値は陰性例と比べて高値を示し, 加齢とともに軽度低下傾向を示した。血清ペプシノゲンII値は抗H.pylori抗体陽性例では, 陰性例の約2倍の有意な高値を示し, 血清ペプシノゲンI/II比を有意に低下させる要因といえる。胃粘膜萎縮は明らかに抗H.pylori抗体陽性例に多く, 加齢とともに増加した。しかし, これは単なる加齢性変化ではなく, H.pylori感染期間の長さによる影響を, 年齢との関係で捉えていることが考えられた。
  • 一般財源化の問題も含めて
    井上 義朗, 金田 進, 高橋 範子, 戸堀 文雄, 正宗 研
    2000 年 38 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    過去数年間の秋田県における胃・大腸集検の現況を一般財源化の問題も含めて検討した。
    秋田県では従来通りの検診体制を継続した結果, 一般財源化後も検診を中止する市町村はなかった。胃集検では年度毎に受診者数, 40歳以上人口カバー率とも低下した。特に一般財源化後受診者費用負担が大幅に増額した市町村で, 受診者数が減少する傾向がみられた。一方大腸集検では, 受診者数, 40歳以上人口カバー率とも年度毎に増加した。受診者費用負担の増額も胃集検より少なく受診者数の減少には繋がらなかった。なお費用負担の増額のなかった市町村でも胃集検, 大腸集検の受診者の減少がそれぞれに11.5%, 14.2%みられた。このように一般財源化された10年度の受診者減少は受診者費用負担の増額の他, 検診の多様化なども含め十分な検討が必要と思われる。
  • 松田 徹, 長島 義弘, 板坂 勝良, 遠藤 一平, 大泉 晴史, 柏倉 惇一, 桜本 基嗣, 塩野 孝一, 高橋 恒男, 多田 久人, 深 ...
    2000 年 38 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    二重造影法のみによる胃X線撮影法は胃体部や前壁病変を含めて胃全域を詳細に描出できる方法として評価できる。山形県医師会消化器検診中央委員会では講演会や研修会などを通じ, 本法の胃がん検診への積極的な採用を推進してきた。県内の本法による胃がん検診の状況を調査した結果, 1995年度に2検診施設で約1万名に対して本法が開始され, その後実施数は漸次増加し, 1998年度には9万8千名に行われ, 県全体の約50%の実施率となった。使用している造影剤は様々で2種類混合が多く, 濃度は全施設で200W/V%を用いており, 造影剤の使用量は100から120ml, 発泡剤は4.5から5-09であった。読影に影響があるような胃と小腸の重なりの割合は30%であった。本県ではさらに本法の実施率を上げ, 胃がん検診の向上に努める予定である。
  • 山田 弘徳, 平塚 伸, 大塚 誉子, 高木 直行, 池延 東男, 市川 平三郎
    2000 年 38 巻 1 号 p. 32-36
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    3年4カ月 (40カ月) の経過を観察しえた表面陥凹 (IIc+IIa) 型大腸早期 (sm) 癌の1例を経験したので報告する。症例は54歳, 男性。平成5年11月注腸X線・大腸内視鏡検査にて, S状結腸に不整型陥凹を有する12×12mmの隆起性病変を認めたが放置された。平成9年3月再び当診療所を受診, 同一部位に12×11mmのIIc+IIa型病変を認めた。以前と比べ大きさ・肉眼形態に著変を認めなかった。粘膜下浸潤が疑われたため, S状結腸切除を施行した。病理組織学的に高分化腺癌, IIc型, 12×3mm, smla, lyo, voで, 腺腫を伴わなかった。
    表面陥凹型の大腸癌は, 病変が小さいうちから粘膜下に浸潤する可能性があると言われるが, 本症例は, 3年4カ月 (40カ月) の経過で大きさ・肉眼形態に著変を認めず, 大腸癌の自然史を知る上で非常に貴重な症例と考えられた。
  • 2000 年 38 巻 1 号 p. 37-49
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 38 巻 1 号 p. 50-61
    発行日: 2000/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
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