日本消化器集団検診学会雑誌
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40 巻, 3 号
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  • 高橋 克也, 浜崎 寛, 長谷川 精一, 後藤 司, 名畑 孝
    2002 年 40 巻 3 号 p. 255-260
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    各種の免疫便潜血検査試薬の中から, 我が国の大腸がん検診でよく使用されているRPHA法のイムディア-HemSP, LA法のOCヘモディア, 金コロイド法のLタイプIGオートHemの3種類を選んで, 疑似便でのヘモグロビン検出感度を比較検討した。その結果, イムディア-HemSPのヘモグロビン検出感度限界域が15μgHb/g疑似便, OCヘモディアが30~40μgHb/g疑似便であり, LタイプIGオートHemでは25~35μgHb/g疑似便であった。また, 定量法であるOCヘモディアとLタイプIGオート Hemについて, カットオフ値を取扱説明書やメーカーの推奨する値 (双方とも100ng/ml) より低値に変化させてヘモグロビン検出感度を調べ, その時のカットオフ値の実用性についても検討した。その結果, OCヘモディアでは25ng/ml, LタイプIGオートHemで10ng/mlのカットオフ値では実用性がある結果となった。
    その時のヘモグロビン検出感度限界域はそれぞれ10~15μgHb/g疑似便, 7.5~10μgHb/g疑似便であった。
  • とくに肝胆膵領域を中心に
    今井 英夫, 刑部 恵介, 堀口 祐爾, 中野 浩, 水野 文雄, 岩月 稔
    2002 年 40 巻 3 号 p. 261-267
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    肝胆膵領域における腹部超音波集団検診の最近の成績を解析し現状の問題点と今後の展望について検討した。最近4年間のUS集検実施数は年々増加していた。また要治療および要再検精査の比率は, 検診受診者の3.7~5.9%程度で, 年度別の増加傾向は認められなかった。1次検査における各臓器における腫瘤性病変の指摘率は, 肝臓で14~16%, 胆嚢で隆起性病変として11%前後であったが, 膵では 0.1%にも満たなかった。それぞれの精検結果から悪性疾患 (膵内分泌性腫瘍を含む) 発見率は年度別にみると1996年度胆嚢癌1例 (0.01%), 97年度肝細胞癌1例と膵内分泌腫瘍1例の計2例 (0.02%), 98年度肝細胞癌, 胆嚢癌, 膵癌それぞれ1例の計3例 (0.03%), 99年度肝細胞癌1例 (0.01%) であった。現時点では超音波集検における肝胆膵の悪性疾患発見率は満足できないものの有所見率は高く疾患の拾い上げには有用で, 特にhigh risk groupの設定が困難な胆道, 膵悪性腫瘍での期待は高い。また精査法として再度USが選ばれることが多くTissue Harmonic Imaging法やカラードプラの積極的な導入が強く望まれる。
  • 比佐 岳史, 岡庭 信司, 荻原 毅, 佐々木 宏子, 小山 恒男, 山田 繁, 夏川 周介
    2002 年 40 巻 3 号 p. 268-273
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    腹部超音波 (以下US) 検診における粘液産生膵腫瘍 (以下MPT) の発見向上を目的に, 人間ドックにおける膵嚢胞性疾患の発見状況, およびMPT症例の特徴を検討した。
    ドック例では, 膵嚢胞性疾患としてMPT5例 (0.03%), 非腫瘍性膵嚢胞40例 (0.24%) が発見された。臨床例を加えたMPT12例と非腫瘍性膵嚢胞40例の特徴を比較すると, MPTの5 & 3%に発熱, 黄疸, 上腹部痛, 背部痛のいずれかを認めた。また, MPTの58.3%に血液検査異常を認め, 総ビリルビン値, GOT, GPTの上昇が有意に多く認められた。一方, US所見では, 4mm以上の主膵管拡張および, 径 11mm以上あるいは多胞性嚢胞性腫瘤像がMPTに有意に多く認められ, MPTの拾い上げに有用と考えられた。
    MPTの発見契機となった検査は全例USであり, MPTの50.0%は検診目的のUSにて発見されていることから, MPT発見向上のためにはUS検診が有用と思われた。
  • 透視観察の重要性について
    手林 明雄, 吉田 裕司
    2002 年 40 巻 3 号 p. 274-281
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    間接X線写真の精度は胃集検全体の精度に大きな影響を及ぼす。そこで間接X線写真の精度に影響を及ぼす因子のなかから, 撮影者である技師の病変に対する認識度が描出能に及ぼす影響を間接写真の再読影から検討した。その結果進行癌は標準撮影法といった定型の撮影でも病変の多くは描出されると考えられた。一方早期癌は定型の撮影では無示現率は高くなると思われた。しかしながら早期癌でも病変を認識して撮影した場合は癌の型に関係なく良好に描出することが出来ていて, 撮影に注意をはかれば無示現率を下げることも可能と考えられた。以上より間接X線の診断能の向上には技師が病変を撮影中に認識することが重要であると思われた。そして病変を確実に認識するためにはよい透視装置や微細な変化も描出出来る高濃度バリウムなどの整備も必要であると考えられた。
  • 2002 年 40 巻 3 号 p. 282-293
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
  • 2002 年 40 巻 3 号 p. 295-303
    発行日: 2002/05/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
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