• 原始太陽系星雲中での物質進化に関わるダストの振る舞い
  木村 勇気
  セッションID: 226
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.51.0
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  実際に原始太陽系星雲中で、どのような物質進化を経て惑星、彗星、隕石等が誕生したのだろうか？この疑問に少しでも答えるべく、実験室での再現実験を行なっている。原始太陽系星雲中の環境を完全に再現する事は出来ないが、実際に煙の中で固体微粒子を生成することで、原始太陽系星雲中で起こった物質進化を予測する試みを行なっている。

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• 高出力レーザーによる球状飛翔体の加速：秒速１０ｋｍ以上の実現
  門野 敏彦, 重森 啓介, 藤岡 慎介, 大谷 一人, 佐野 孝好, 坂和 洋一, 疇地 宏, 尾崎 典雅, 木村 友亮, 宮西 宏併, 遠 ...
  セッションID: 301
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.52.0
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  阪大レーザー研GXIIレーザーを用いて弾丸飛翔体の加速実験を行った．球状の飛翔体に高出力レーザーを照射した．X線バックライト法により，レーザー照射によってガラス球が加速される様子の観測に成功した．ガラス球はおよそ秒速１３ｋｍに加速されていることが分かった．また，衝突により発生する蒸気からの自発光の分光計測では，ガラスに含まれるCaO由来と思われるCaOの輝線が観測された．

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• 多孔質衝突体による衝突閃光
  柳澤 正久, 池上 裕美
  セッションID: 302
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.53.0
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  大きな流星体が月面に高速度で衝突して発光する｢月面衝突閃光｣の観測から、流星体の運動エネルギーの約0.2 %が可視光エネルギーとして放射されると見積もられている(変換効率)。この値は室内衝突実験で得られる値より一桁以上大きい。理由の一つとして、月面衝突と実験での衝突速度の一桁以上の違いが考えられる。一方、前者では衝突体がおそらく多孔質であることも、変換効率の違いに影響している可能性がある。ここでは、多孔質衝突体では変換効率が高くなることを簡単な一次元衝突モデルで示す。この問題を実験的に検証する室内実験の準備状況についても発表する。

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• 氷クレーターの形成に伴う衝突残留熱に関する実験的研究
  荒川 政彦, 保井 みなみ
  セッションID: 303
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.54.0
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  氷の高速度衝突時における温度上昇は、氷天体の集積加熱やクレーターの粘性緩和の熱源として重要である。そこで本研究では、衝突クレーター形成実験を行い、衝突後のクレーターの上昇温度を赤外線ビデオカメラで実測した。そして観測される温度履歴から、弾丸の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換効率を求めることを試みた。クレーター孔に蓄積された衝突残留熱を赤外線ビデオ画像から見積もった結果、弾丸の運動エネルギーの1%―10％が衝突残留熱に分配されることがわかった。

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• 石膏球の低速度衝突実験 －多孔質小天体の圧密と反発係数－
  藤井 雄一, 中村 昭子, 平岡 賢介
  セッションID: 304
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.55.0
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  低速度衝突は惑星形成の中でダストから微惑星に至る進化の過程や土星のリング粒子の衝突などを考えるうえで重要な素過程である。そこで我々は50%程度の空隙率を持つ石膏球を用いた低速度衝突実験を行い、その結果石膏球に圧密が生じ、反発係数に影響を及ぼすことを見出した（2006年惑星科学会）。本研究では石膏球の空隙率を変化させることによる圧密の程度の変化を調べるほか、圧密によるエネルギー散逸をより詳細に定量的に求めるとともに、回転などの他のエネルギー散逸の要素も考慮した反発係数への影響を調べ、議論を行う。

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• 水標的でのクレーター形成過程のその場観測
  山本 聡, 杉田 精司, 松井 孝典
  セッションID: 305
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.56.0
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  これまでレーザーを用いた観測手法によりクレーター直径の時間発展について調べてきた。その結果(1)掘削初期段階では掘削領域直径は時間に対してベキ乗則で増加するが、後半段階はベキ乗からずれること、(2)ベキ乗の傾きおよびベキ乗からのずれ度合いが標的の種類によって変化することを明らかにした。本研究では、様々な標的（ソーダライムガラスビーズ、乾燥砂、水）に対して衝突実験を行い、ベキ乗の傾きとベキ乗からのずれ度合いの測定を行った。これらのデータを基にして、クレーター形成過程に対するスケーリング則の標的物性依存性について議論する。

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• 高濃度粒子混合氷の粘性率とその氷天体流動地形への応用
  保井 みなみ, 荒川 政彦
  セッションID: 306
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.57.0
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  火星凍土や氷衛星は高濃度の固体粒子を含んでいる。これら氷・固体粒子混合物が作る流動地形の成因を知るためには、その流動特性を明らかにする必要がある。そこで粒子含有率を50、70、80wt.%として氷・固体粒子混合物の変形実験を行った。まず含有率と有効粘性率の関係を調べ、さらに粒径、鉱物種の異なる3種類の固体粒子を用いて、その依存性も調べた。その結果、粒径1ミクロンのシリカビーズ混合氷と粒径数ミクロンの蛇紋岩混合氷は、含有率の増加と共に有効粘性率が増加した。一方、粒径1mmのガラスビーズ混合氷は、含有率の増加と共に有効粘性率が減少した。

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• 月レゴリスの熱伝導率：ヒータ印加によるその場測定の再検討
  斎藤 靖之, 田中 智, 宝来 帰一, アクセル ハーガマン
  セッションID: 307
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.58.0
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  アポロ15号，17号ミッションによって月熱流量値が測定された．この測定では，深さ方向の温度勾配とレゴリスの熱伝導率を独立に測定することで，熱流量値を決定されている．しかしこれまでレゴリスの熱伝導率について，精密に議論されたことがない．そこで本研究ではヒータ印加を利用したその場測定実験の結果を，高精度の数値モデルを構築することによって再検討を行った．その結果について報告する．

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• アポロ17号着陸地点で観測された深発月震の初期解析
  斎藤 靖之, 川村 太一, 田中 智, 小野 正太, 宝来 帰一, アクセル ハーガマン
  セッションID: 308
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.59.0
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  アポロ17号で実施された月面重力計(以下LSG)は，重力波の検出を目的に設置されたが失敗に終わった．しかしLSGが地震計として機能していることが，先行研究から示されている(Saito et al., 2007)．本講演ではLSGデータに記録された深発月震の初期解析を報告し，このデータが持つ極めて高い科学的意義について紹介する．

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• 人工月震を利用した月浅部構造探査ミッションの提案
  寺薗 淳也, 北澤 幸人, 岡田 達明, 田中 智, 金森 洋史
  セッションID: 309
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.60.0
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  月浅部構造は、月面拠点の構築や資源利用(特にレゴリスの活用)、局地地質構造の解明などの観点から注目されている。これまでの月浅部構造の直接探査は、アポロ計画において行われた地震波探査が主である。アポロ計画では人工地震探査も行われたが、月震データはほとんどが自然地震で、ノイズなどの問題を抱えている。そこで、月面拠点構築やレゴリス利用のための基礎データとして、月面における人工地震波探査の可能性を提案したい。本講演では、セレーネ以後の無人探査及び初期有人探査で実施すべき地震波探査について議論する。

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• かぐや（SELENE）による月の統合サイエンス
  岩田 隆浩, 並木 則行, 大竹 真紀子, 岡田 達明, 荒井 朋子, 杉原 孝充, 山口 靖, 山路 敦, 中村 良介, 荒木 博志
  セッションID: 310
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.61.0
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  かぐや（SELENE）による月の統合サイエンスのストラテジーとして、１）表面の２次元地質図の作成、２）３次元構造の定量化、３）地殻の形成など個別の科学目標の研究、４）月の熱史などより上位のサイエンスへ、との４ステップを構築した。これにより、特に海のテクトニクス、地殻の形成、極域探査、多重リング盆地の地下構造、月周囲の空間に注目して、解明しようとしており、その内容について論じる。

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• かぐや（SELENE）による月重力・測地探査
  佐々木 晶, 並木 則行, 花田 英夫, 荒木 博志, 岩田 隆浩, 河野 宣之, 松本 晃治, 野田 寛大, 鶴田 誠逸, 浅利 一善, ...
  セッションID: 311
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.62.0
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  かぐや（SELENE）には、月の裏側の重力を調べるためのリレー衛星、衛星位置決定精度を高めて重力場精度を向上させる目的のVLBI衛星、さらに月の全面の詳細地形を調べるためのレーザー高度計が搭載されている。この月重力・測地探査の現状・運用計画と、期待できる科学成果について詳説する。

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• 「かぐや」（SELENE)搭載 月面撮像分光機器(LISM)の観測運用計画
  春山 純一, 諸田 智克, 大竹 真紀子, 本田 親寿, 横田 康弘, 鳥居 雅也, 安部 正真, 松永 恒雄, 小川 佳子, LISM W ...
  セッションID: 312
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.63.0
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  月面撮像／分光機器（LISM：Lunar Imager / SpectroMeter）は、月探査衛星「かぐや」（SELENE）に搭載される光学機器で、地形カメラ（TC：Terrain Camera）、マルチバンドイメージャ（MI：Multi-band Imager）、スペクトルプロファイラ（SP：Spectral Profiler）から成る。本講演では、LISMの運用観測計画を、SELENE軌道計画を基に、いつ頃どのような観測が計画されるかを紹介する。

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• 月周回衛星「かぐや（SELENE）」搭載マルチバンドイメージャを用いた研究計画
  大竹 真紀子, 春山 純一, 松永 恒雄, 横田 康弘, 諸田 智克, 本田 親寿, LISM サイエンスチーム
  セッションID: 313
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.64.0
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  マルチバンドイメージャは2007年に打ち上げる月周回衛星かぐや（SELENE）に搭載するLISM（月面撮像/分光機器）観測機器の１つであり、415nm～1550nmの可視・近赤外波長域において合計9バンドの月表層分光画像を取得し、月全球の表層の鉱物分布を知り、月の化学組成と進化過程を調べる。これまでにLISMデータを用いた研究テーマを議論し、3機器全体で80個程度の研究提案が出されている。うちMIデータを主に使用する研究テーマはクレータ中央丘に露出する地下物質の詳細解析など約40個である。

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• ALISプロジェクト月反射率公開データの使用方法と活用方法
  佐伯 和人
  セッションID: 314
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.65.0
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  月面反射率データのうち、デジタルデータと計算手法をオープンにしているものはクレメンタイン衛星のものしかなかった。しかし、このデータは算出方法に問題があり、明るすぎる。発表者主催のALISプロジェクトでは液晶フィルタ望遠鏡を用いて、地上観測により、クレメンタイン衛星よりも正確な月の表側の反射率データを得ることに成功した。この生データ、解析用ツール、反射率データをインターネットで一般公開するにあたり、その使用方法と、岩相同定や月探査機搭載カメラの露光時間設定等、月科学への活用のアイデアを紹介する。

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• 可視・近赤外波長域における反射スペクトルを用いたilmenite検出方法の改良
  山本 拓, 大竹 真紀子, 岩田 隆浩
  セッションID: 315
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.66.0
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  月表層のTiO₂分布図は月の海の形成過程等の理解に役立つため、これまでTiの主なキャリアであるイルメナイトの反射スペクトルの特徴を用いて作成されてきた。しかし本研究により、これまでイルメナイトの反射スペクトルの可視光波長域にあると考えられていた吸収は顕著には存在しないこと、また、より小さいサイズの反射スペクトルを用いることで、精度良く月面上のTiO₂存在量を推測できることが分かった。今後、今回の結果を考慮することで、より精度良く月面上のTi存在量を推定できる手法の確立に役立てられると考える。

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• 月周回衛星「かぐや（SELENE）」の探査対象となる月隕石放出クレーター
  荒井 朋子, 大竹 真紀子
  セッションID: 316
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.67.0
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  月隕石はランダムに月面から飛んできたものであるが、極端な化学組成、岩石・鉱物組成、岩石生成年代、月面放出年代を持つものについては、放出クレーターが特定できる。これらは、未探査地域の情報源であるとともに、リモートセンシング探査において校正サイトを提供するという意味で、極めて重要である。本発表では、放出クレーターが特定されている月隕石の紹介とかぐや（SELENE）での探査計画について述べる。

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• QBOインタフェースを利用した月面地名検索システム
  寺薗 淳也, バーラ サブハッシ, 出水田 智子, 浅田 智朗, 出村 裕英, 平田 成
  セッションID: 317
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.68.0
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  月面の領域や特徴的な地形を選択する際、場所による選択以外にも、地名による選択ができれば便利である。しかし、こういったシステムは国内、海外とも使いやすいシステムが存在しないのが現状である。そのため我々は、QBO(Query-By-Object)というアプローチを利用した地名検索システムを構築しようとしている。この方法は、ある地形の近くの特徴点といった指定ができるなど優れた特徴を持つ。現在、コペルニクス・クレーター周辺について、地名データベースの構築を行っている。講演ではその進捗状況について述べる。

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• 浮遊したメルトからのアモルファスフォルステライト形成
  森内 善伸, 長嶋 剣, 田中 今日子, 塚本 勝男
  セッションID: 318
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.69.0
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  多くの赤外線観測により、AGB星や超新星爆発などから放出されたダストにはアモルファスシリケイトが存在していることが分かっている。特徴的なのは、そのアモルファスシリケイトがMg2SiO4（フォルステライト）やMgSiO3（エンスタタイト）組成に近い吸収ピークを示していることであり、地上でこれらの組成の鉱物が結晶として存在していることと対照的なことである。今回、我々は通常のメルト急冷法では作成が困難なアモルファスフォルステライトを浮遊メルト急冷法によって得たので報告する。

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• 浮遊したコンドリュールメルトの結晶化その場観察
  長嶋 剣, 森内 善伸, 田中 今日子, 塚本 勝男
  セッションID: 319
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.70.0
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  容器に接触したメルトからの結晶化に比べ、浮遊した非接触のメルトからの結晶化は非常に困難であることが理論的に予測されるため、コンドリュールの結晶化現象に大きな影響を及ぼすことが考えられる。そのためガスジェット浮遊炉を開発し、浮遊したマグネシウムシリケイトの結晶化実験を行ったところ、ほとんどのケースでガラス化してしまうほど結晶化が困難になることがわかった。よって、星雲ダストとの衝突など特別な現象を考えない限り、コンドリュールが結晶化していることを説明できない。

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• コンドリュール形成時に発生するシリケイト蒸気の凝縮過程
  田中 今日子, 山本 哲生, 三浦 均, 中本 泰史
  セッションID: 320
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.71.0
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  コンドリュール形成の加熱時に出来た蒸気の凝縮過程についてモデル化し、均質核生成と不均質凝縮の競合過程について調べた。その結果、加熱時の粒子数密度、蒸気ガスの密度、冷却時間をパラメータとして、不均質凝縮により、コアーマントル型粒子が形成されるための条件が得られた。コンドリュール数密度が十分に大きい場合、蒸気ガスの大部分はもともとある粒子の表面に凝縮するが、コンドリュール数密度が小さい場合、蒸気ガスは核生成し、新たな微粒子を形成する。本研究の結果と、コンドリュールのリムの解析から、コンドリュールの形成条件に制約を与えることが可能である。

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• 鉄粒子の放出によるコンドリュールの親鉄性元素の欠乏の可能性
  上椙 真之, 関谷 実, 中村 智樹, 佐伯 和人, 土`山 明
  セッションID: 321
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.72.0
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  本研究ではコンドリュール内部に鉄粒子が存在した場合の力学的安定性を調べた。この場合、表面を通過する際の粘性散逸によるエネルギーのロスが十分に小さければ、鉄粒子はコンドリュールの内部から、表面を通過して外部に放出されることが判った。この結果は、コンドリュールの化学組成から親鉄性元素が大きく欠乏しているという特徴を説明する事が出来る可能性がある

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• 分子線エピタキシー型装置を用いたエンスタタイト形成実験
  橘 省吾, 永原 裕子, 小澤 一仁
  セッションID: 322
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.73.0
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  宇宙空間でのフォルステライトとケイ素に富んだガスとの反応に関する実験的研究を分子線エピタキシー型実験装置を用いておこなった．実験生成物を分析した結果，表面反応層は非晶質であることがわかった．表面非晶質反応層の組成はO/Si < 2であることが示唆され，SiO非晶質層が形成されている可能性が高い．実際の宇宙空間のガスは，Si/O >> 2 であるため，酸素を導入した実験をおこなう必要があるが，実験結果は晩期星周環境でのフォルステライトとガスとの反応による結晶質エンスタタイト形成が起こりにくい可能性を示唆する．

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• 隕石マトリックスオリビン微粒子形態の成長条件依存性
  山田 淳也, 小畠 秀和, 野澤 純, 塚本 勝男
  セッションID: 323
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.74.0
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  本研究では隕石マトリックスオリビン粒子の形態と表面の成長パターンに着目し、実験と観察を対比する事で実際のマトリックスがどのように形成したかを推定した。実験は気相中でforsteriteを様々な温度・過飽和度条件で成長させた時、どのような形態または成長パターンを結晶表面が持つのかを調べた。天然の隕石試料にはAllende隕石を用いた。本研究の結果、Allende隕石のマトリックスは様々な環境で形成した物が集まって構成されている事が分かった。

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• アエンデ隕石に含まれるコンドルールを構成する鉱物のリチウム含有量および同位体比
  丸山 誠史, 国広 卓也, 中村 栄三
  セッションID: 324
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.75.0
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  アエンデ隕石に含まれるコンドルールを構成する鉱物のLi含有量とオリビンのLi同位体比を、SIMSを用いて測定した。殆どのオリビンのLi濃度は1.0 ppm未満の枯渇した組成を示した。また、コンドルールごとにLi濃度の分布幅と平均組成も異なっていた。オリビンのLi含有量と同位体組成には、明確なゾーニングは見出されなかった。母天体内での二次変質作用と熱変成作用によるオリビンのLi拡散距離は最大でも70μm程度と見積もられる事から、コンドルールは形成当時のLiの不均一性をある程度保持しているものと考えられる。

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• 太陽系始原物質としての非晶質ケイ酸塩の水質変成実験
  コンドライト隕石中の鉱物との比較
  野口 遼, 村田 敬介, 土`山 明, 中村 智樹, 茅原 弘毅, 野口 高明
  セッションID: 325
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.76.0
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  炭素質コンドライトは始原的な隕石であり、その変成過程は太陽系始原物質の進化を考える上で重要である。結晶質ケイ酸塩の水質変成過程は過去に再現実験例が有るが、より始原的な非晶質ケイ酸塩の変成実験は行われていない。そこで我々はCIコンドライト組成の非晶質ケイ酸塩を作成し水質変成実験を行った。生成物を分析したところ、コンドライト中の鉱物saponiteやserpentineが純水中で容易に生成する事が分かった。今回の実験結果をコンドライト中の鉱物組み合わせと比較し、コンドライトの変成条件について議論する。

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• レールゾライトシャーゴッタイト火星隕石の結晶化過程について
  三河内 岳
  セッションID: 326
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.77.0
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  これまでに見つかっているレールゾライト質シャーゴッタイトの鉱物学的研究を行ない、この火星隕石グループの結晶化過程を明らかにした。その結果、すべてのサンプルが火星表層に近い同一の岩体を起源としていることが明らかになった。特に、最近見つかったRBT04262というサンプルは、この岩体の中でも集積鉱物が少ないために、表層部に位置していたものと考えられる。また、玄武岩質のサンプルであるRBT04262の存在から、このグループを「レールゾライト質」と呼ぶのは適当ではないと言える。

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• 小惑星イトカワの内部構造: 地形観測及び空隙率推定からの考察
  平田 成, 出村 裕英, 中村 良介, 阿部 新助, 中村 昭子, 道上 達広, 野口 高明, 佐々木 晶
  セッションID: 327
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.78.0
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  小惑星探査機「はやぶさ」の観測により，小惑星イトカワはラブルパイル構造を持つ高空隙率の天体であることが明らかになった．講演では，各種の観測データから予想されるイトカワの内部構造について議論する．

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• 小惑星イトカワの岩塊の軸比
  道上 達広, 中村 昭子, 平田 成
  セッションID: 328
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.79.0
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  衝突破壊における破片の形状の分布は、特徴的でかつ普遍的な分布になっていることが知られている。つまり長軸a: 中間軸ｂ：短軸ｃ=2:√2:1が成り立っている。今回は、探査機「はやぶさ」から得られた画像から小惑星イトカワの岩塊形状の軸比を測定することで、この普遍性が成り立っているのかを調べた。

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• Ｘ線マイクロトモグラフィーを用いた微隕石の３次元内部空隙構造とフラクタル次元の研究
  村田 和樹, 岡崎 隆秀, 土′山 明, 野口 高明, 中村 智樹, 中野 司, 上杉 健太朗, 和田 浩二, 木村 宏, 遠藤 徳孝
  セッションID: 329
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.80.0
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  南極の雪の中からは彗星起源と考えられる微隕石が見つかっている。これらの微隕石の空隙率やフラクタル次元といった構造の指標となるパラメーターは 太陽系初期の情報を持っており、ダストの進化過程を考える上で重要である。我々は南極の雪の中から採集した微隕石のＸ線ＣＴ撮影をSPring-8で行い、得られた高分解能３次元データをもとに微隕石の空隙率とフラクタル次元の関係を求めた。またモデルダストなどの空隙率とフラクタル次元も同様に求め、微隕石とモデルダストの間に相関があることがわかった。

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• 同位体マッピング法による隕石中の星間微粒子の探査－Preliminary Report
  橋爪 光, 高畑 直人, 奈良岡 浩, 佐野 有司
  セッションID: 330
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.81.0
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  始原隕石中には、重水素や15窒素が濃縮した、冷たい宇宙空間を起源に持つことが示唆される有機物が含まれることが知らせている。しかし、これらの有機物の隕石中で存在形態、星間微粒子の形・粒径・構造などは明らかではない。我々は、サブミクロンの空間分解能を持つ同位体顕微鏡(nanosims)を用い、有機物をまとった星間微粒子の探査を隕石中において進めている。今回は、その手法を紹介し、これまでに得られた初期成果を報告する。

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• 不規則形状粒子による光散乱への吸収の効果
  イウ゛ゲニ ズブコ, 木村 宏, ユリ シュクラトフ, ゴーデン ウ゛ィディーン, カリー ムイノネン, 山本 哲生
  セッションID: 331
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.82.0
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  彗星塵は、ケイ酸塩、硫化物、金属と有機物から成る。有機物は最も豊富な構成要素であるが、模擬有機物サンプルを使った実験でもその組成に関する制約は得られていない。ここでは、離散双極子近似法を使って、凝集した破片粒子による光散乱が屈折率の虚数部分にどのように依存するかを研究する。我々の結果を彗星観測と比較することによって、彗星塵に含まれる有機物の屈折率の虚数部分に制約を加える。

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• フォルステライト形成過程をアグリゲイトダストモデルの赤外線スペクトルから探る
  木村 宏, 千貝 健, 山本 哲生
  セッションID: 332
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.83.0
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  彗星塵や惑星間塵に含まれるフォルステライトの起源から、塵の母天体となる微惑星形成時の環境を知ることができる。そのフォルステライトの形成過程をアグリゲイトダストモデルの赤外線スペクトルから探る。

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• 星周塵赤外観測に向けたフォルステライト蒸発異方性の温度・水素圧依存性
  瀧川 晶, 橘 省吾, 永原 裕子, 小澤 一仁, 横山 聖典
  セッションID: 333
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.84.0
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  原始惑星系円盤や進化末期星周囲にフォルステライトが存在することが観測によって示されている．赤外スペクトルフィーチャーを変化させる要素としての形状に着目し，水素ガス中でのフォルステライト蒸発実験を行い，温度に依存して蒸発速度の異方性が変化することを示した．ある原始惑星系円盤 (HD100546) のフォルステライトのスペクトルはc軸につぶれた円盤状粒子でよく説明されるが，このような形状は水素中の蒸発で説明できることがわかった．

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• 特異な形状をもつスターダスト衝突トラックについて
  土山 明, 飯田 洋祐, 中村 智樹, 門野 敏彦, 上杉 健太朗, 中野 司, メッセンジャー 圭子, ゾレンスキー マイク
  セッションID: 334
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.85.0
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  スターダスト計画において超音速でエアロジェルに突入した彗星塵粒子は衝突トラックを作って捕獲されたが、形状の多様性は突入粒子の多様性を反映している。これらの中には、スパイラル状にみえるものなど特異な形状をもつものもある。スパイラル状のものが突入粒子の回転で形成されたとすると、その速度は毎秒約400万回転とになる。これらのトラックの３次元構造を放射光マイクロトモグラフィーによって求めた。スパイラル状のウィングはクラックであるが、完全なスパイラル状のものは存在せず、突入粒子の回転によるものではない。

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• スターダストによる彗星塵衝突痕における突入粒子推定の試み
  飯田 洋祐, 土`山 明, 中村 智樹, 門野 敏彦, 坂本 佳奈子, 嘉数 勇基, 中野 司, 上杉 健太朗
  セッションID: 335
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.86.0
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  Stardust計画により、ビルト第２彗星から放出された塵の採取が行われた。捕獲粒子は多くの破片に分裂して捕獲されており、エアロジェル中の衝突痕の形状はさまざまであった。そこで我々は突入前の粒子の再構成を最終目的として、Ｘ線吸収トモグラフィーよって得られる衝突痕の３次元構造を調べた。特に衝突痕の入口は突入粒子の形状を比較的正確にとどめている事がわかり、また入口以降の衝突痕の形状とあわせて考えると、捕獲時における突入粒子の物理過程についてある程度推定できる。またこの３次元構造とXRFにより計測された捕獲粒子の元素量またその分布とを比較し考察する。

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• ガス惑星 内部構造に対する不確定性の系統的理解
  堀 安範, 佐野 孝好, 生駒 大洋, 井田 茂
  セッションID: 336
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.87.0
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  木星及び土星、更には近年、200個以上発見されている系外惑星の大多数は、巨大ガス惑星である。これらのガス惑星の内部構造は、未だ完全には解明されていない。この問題には、エネルギー輸送、観測精度、超高圧・高温下での物性(状態方程式)の不定性が起因している。
  そこで、本研究では、観測量の誤差、全対流と輻射／対流平衡の二つの熱輸送、状態方程式モデルの違いから、木星および土星の内部構造に対する三つの不定性に依る影響を調べた。

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• 木星探査計画
  佐々木 晶, 藤本 正樹, 笠羽 康正, 高橋 幸弘, 高島 健, 岡田 達明, 木星探査 ワーキンググループ
  セッションID: 337
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.88.0
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  2020年代の実施を目指して、木星探査計画を日欧共同ミッションで行うという計画がはじまった。木星は、太陽系最大の惑星で、その起源を調べることはすなわち、太陽系形成を制約付ける。計画では、エウロパ周回機、衛星観察オービター（もしくは木星観察オービター）、磁気圏探査衛星の３機構成で木星系を調べるという野心的なものである。ヨーロッパ側はCosmic Visionへの応募を行い、日本側はISAS/JAXAでワーキンググループ設立を本年行った。

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• 常時自由振動と超低周波音波
  小林 直樹, 久須見 健弘, 須田 直樹
  セッションID: 338
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.89.0
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  大地震が起こっていない期間でも地球自由振動が励起されていることが分かってきた．その振幅は0.5 nano gal程度であるが，大気音波モードと固体地球のモードのブランチの交差で振幅が増大する．そこで関連する固体モード，音波モードを大気を含んだ地球モデルで計算した．その結果，大気の乱流境界層を励起源とすると非常によく観測スペクトルを説明できた．

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• ハイドロダイナミックエスケープによる初期金星大気の散逸
  佐々木 貴教, 阿部 豊
  セッションID: 339
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.90.0
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  ハイドロダイナミックエスケープによる惑星大気散逸の計算コードを開発した。この数値計算コードを用いて、初期金星大気における水素のハイドロダイナミックエスケープ、およびそれに引きずられる形でのより重い元素の散逸を計算することで、以下の２つの金星大気問題の解決を図る。（１）過去に金星表面に存在した水の散逸メカニズム（２）金星大気中の希ガス同位体の大気散逸による分別 本発表では特に水の光解離に伴う水素＋酸素の散逸と、大気中のCOによるクーリングの効果が希ガス同位体分別に及ぼす影響について議論したい。

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• タイタンN2大気の衝突起源：再考
  石丸 亮, 関根 康人, 松井 孝典
  セッションID: 340
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.91.0
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  タイタンの窒素大気が衝突によって形成されたことが先行研究によって提唱されている。しかしながら本研究で独自に構築した衝突モデルの結果によると先行研究の想定している条件では窒素大気が形成されないことがわかった。そこで本研究では様々な衝突条件での数値計算を行うことによって窒素大気が形成される条件について再検討した。

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• 3 次元火星大気非静力学モデルの開発と放射対流の数値計算
  小高 正嗣, 杉山 耕一朗, 中島 健介, 林 祥介
  セッションID: 341
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.92.0
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  火星大気の鉛直対流の基本的な特徴を把握することを目指し, 3 次元非静力学大気モデルを新たに開発し数値実験を行った. モデル方程式として準圧縮系方程式を用い, 乱流拡散係数は 1.5 次のクロージャモデル, 下部境界からの熱フラックスはバルク法で与える. 予備的な実験として, 放射過程は陽には計算せず, 鉛直 1 次元放射対流平衡モデルから予想される対流加熱量に等しいだけの冷却を水平一様に与えて対流を生成することを行った. 得られた統計的平衡状態における対流場について報告を行う.

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• 木星を念頭においた湿潤惑星の大気大循環モデルによる数値実験
  森川 靖大, 杉山 耕一朗, 高橋 芳幸, 小高 正嗣, 石渡 正樹, 中島 健介, 林 祥介
  セッションID: 342
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.93.0
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  地球大気や木星大気など湿潤大気に対する数値実験を包括的に行うことを念頭に, プログラムの可変性を重視した大気大循環モデルの設計と実装を行った. 積雲過程など不確定性の高い物理過程の計算スキームを交換することはしばしば必要になる. そのような交換を容易に実現するために, (1) 設定パラメータの初期設定ルーチンを備えた形式での物理過程の計算モジュールの設計, (2) 物理過程毎に行うべき動作テストの実行手順の定型化とテストプログラム作成において利用できるライブラリの開発を行った.

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• 軌道要素が惑星気候に与える影響とそのメカニズムの解明に向けて
  対比地 大輔, 阿部 豊
  セッションID: 343
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.94.0
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  軌道長半径、軌道離心率、自転軸傾斜角といった軌道要素は日射量の変化を通じて惑星気候に大きく影響を及ぼす。これまで発見された系外惑星には様々な軌道要素を持つものが存在し、それらが惑星気候に与える影響を知ることは地球外生命の可能性を探る上で非常に重要である。これまで私達は南北１次元エナジーバランスモデルを用いて軌道要素と惑星気候の関係を探ってきた。今回はより現実に近いモデルとして大気大循環モデルを用いてその結果を検証し、違いや詳細な仕組みから生存可能環境への影響を考察した。

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• 大気大循環モデルを用いた同期回転惑星大気の数値計算
  石渡 正樹, 中島 健介, 森川 靖大, 高橋 芳幸, 小高 正嗣, 倉本 圭, 林 祥介
  セッションID: 344
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.95.0
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  中心星の近傍に存在する惑星は, 強い潮汐力により同期回転をしていると考えられる. 同期回転惑星では, 常に入射放射を受ける昼半球と入射放射が無い夜半球が存在する. Joshi et al.(1997)は, 大気大循環モデルを用いた同期回転惑星の数値計算を行ったが, 二酸化炭素大気しか扱っていない. 本研究では水蒸気を含む場合について数値計算を行い, 同期回転惑星大気における熱輸送に関する調査を行った. その結果, 昼半球と夜半球の間の東西熱輸送は, 赤道域では赤道波を, 中高緯度域では傾圧不安定擾乱を介してなされることがわかった.

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• トランジット法による系外惑星の検出とその諸量の導出
  塚田 健, 渡部 潤一
  セッションID: P01
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.96.0
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  トランジット法は、惑星の食による主星の減光を捉える系外惑星の検出法のひとつで、小望遠鏡でも捉えることが可能であり、ドップラーシフト法の結果と組み合わせることによって、惑星の様々な諸量を求めることができる。
  国立天文台三鷹キャンパスにある口径50cm社会教育用公開望遠鏡では、そのトランジット法を用いて、N2Kコンソーシアムによって発見された、惑星をもつ候補天体のフォローアップ観測を行っている。本発表では、その概要と現在までの観測・解析結果を報告する。

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• 公共天文台を利用したトランジット法による太陽系外惑星観測
  大石 尊久, 佐野 康男, 杉山 耕一朗, 小高 正嗣, 渡部 重十
  セッションID: P02
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.97.0
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  我々は，北海道名寄市の木原天文台と協力し，トランジット法を用いた系外惑星観測システム構築及びその検証を行った．公共天文台の望遠鏡を用いる利点は, 研究機関の望遠鏡に比べ多くの観測時間を確保できることにある. 両機関の機器を使用して観測システムを構築し，惑星パラメタと恒星面通過日時の知られている TrES-1 を観測することで検証を行った．得られた恒星の等級時間変化は，これまでになされた報告 (Alonso et al., 2004) と良く一致していることが確かめられた．

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• 木曽シュミット望遠鏡による系外惑星のトランジットサーベイ
  石隈 慎一郎, 浦川 聖太郎, 佐藤 文衛, 山田 亨, 豊田 英里, 伊藤 洋一
  セッションID: P03
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.98.0
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  トランジットとは恒星の前をその惑星が横切る現象で、検出すると惑星の質量や密度等を知ることができる。我々は木曽シュミット望遠鏡によるトランジットサーベイ観測を2005年から定期的に行っている。この観測は多くの星の光度を、高い精度で数週間以上にモニターする必要がある。木曽シュミット望遠鏡は50'x 50'の広い視野を有しており、この条件を十分に満たしている。我々はこれまでに約3,000個の星のライトカーブを取得し、その中から50個程度の変光星候補を検出した。本講演ではサーベイ観測の内容及び成果について報告する。

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• シリケイトの異方的な結晶化が赤外線吸収スペクトルに与える影響
  村田 敬介, 茅原 弘毅, 高倉 崇, 小池 千代枝, 土`山 明
  セッションID: P04
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.99.0
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  晩期星や若い星の星周領域において結晶質シリケイトの鋭い赤外線ピークが検出され，オリビンやパイロキシンなどの存在が確認されている．それらシリケイトの晶系は異方的であり，各軸に対して異方的な結晶成長速度をもって成長することが期待される．我々は非晶質シリケイトから結晶化した結晶質シリケイトの赤外線吸収分光を行い，過去の実験室スペクトルやスペクトル計算の結果と比較することで，結晶化による異方性がスペクトルに与える影響を考察した．

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• SWAN彗星（C/2006 M4）の尾の多色撮像
  秋澤 宏樹, 菅原 賢, 渡部 潤一
  セッションID: P05
  発行日: 2007年
  公開日: 2008/04/28
  
  DOIhttps://doi.org/10.14909/jsps.2007f.0.100.0
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  SWAN彗星は2006年10月末～11月初旬に6等級程度の予報を2等級上回って明るくなった。姫路市宿泊型児童館『星の子館』の15cm屈折望遠鏡(f.l.1800mm)直焦点に冷却CCDカメラSTL-1001Eを用い、2006年10月31.41－31.47日(UT)に5バンド（B,V,Rc,Ic及びノーフィルター）の彗星追尾撮像で2種類の尾を捉えた。各画像の比較から、通常は青いイオンの尾に赤の成分が含まれておりH₂O⁺の尾と思われる。またダストの尾の形状をベッセル・ブレデキン法で計算した結果、ダストは近日点通過頃に放出されたことが解った。

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