人工肛門閉鎖前に術後の排便機能を確認する方法として,二連式の人工肛門を有する症例に,人工肛門閉鎖前に口側および肛門側の人工肛門を連絡する装具(colostomy connectorと名付けた)を使用し,術前に排便機能を確認し,排便訓練を行う方法を試みた。対象は第4度会陰裂傷に対する肛門括約筋形成術,covering sigmoid colostomy術後の2例で,人工肛門閉鎖前にcolostomy trainerとしてBiomax new入浴用キャップ
®(東京衛材研究所)を使用し,正常な排便機能が確認された。人工肛門閉鎖術後も良好な排便状況であり,colostomy connectorは,人工肛門閉鎖前に排便機能の確認や排便訓練が出来る新しい概念の装具として有用と考えられた。
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