【目 的】 看護学生の受動喫煙に関する認識を入学前の喫煙防止教育受講歴の違いに着目して比較分析する。
【方 法】 看護学生を対象にアンケート調査を実施した。
【結 果】 全体の喫煙率は1.3%、受動喫煙の回避を心がけている者は全体の67.1%であった。受動喫煙の害の認識別にみると、「妊婦への影響」と「歯周病」を認識している群のほうが認識していない群よりも有意に受動喫煙の害について学んだ回数が多かった。また、「妊婦への影響」と「歯周病」を認識している群のほうが認識していない群よりも有意に受動喫煙の害について小学校で学んだ割合が多かった。さらに、小学校で最初に学んだ群では、受動喫煙の害として認識している項目数が多かった。しかしながら、受動喫煙の回避行動別にみると、受動喫煙の回避を心がけている群と回避しない群とでは、入学前の受講回数に統計的有意な差は認められなかった。
【考 察】 入学前の喫煙防止教育受講歴の違いが受動喫煙に対する知識や認識に影響する可能性が示唆された。
【結 論】 受動喫煙に関する認識を高めるためには早期からの継続的で発展的な教育が重要である。
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