日本禁煙学会雑誌
Online ISSN : 1882-6806
ISSN-L : 1882-6806
12 巻, 2 号
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巻頭言
調査報告
  • 鈴木 立紀, 肥田 典子, 龍 家圭, 山崎 太義, 竹ノ下 祥子, 三邉 武彦, 内田 直樹, 小林 真一
    2017 年 12 巻 2 号 p. 40-48
    発行日: 2017/04/25
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー

    【目 的】 喫煙習慣のある昭和大学附属烏山病院職員の喫煙に対する行動・意識を職場敷地内全面禁煙化前後で調査し、同時に、自身の呼気中一酸化炭素濃度(COex)を知ることが禁煙行動につながるかを検討した。

    【対象と方法】 全面禁煙化直前の時期に敷地内喫煙所を利用していた職員33名に対し、全面禁煙化直前、禁煙化後1、3、6か月後に、喫煙習慣に関するアンケート調査とCOex測定を行った。

    【結 果】 6か月後まで追跡できた32名のうち、禁煙者3名を含む19名で喫煙量が減少した。また、喫煙量減少の最大誘因は16名が「職場の禁煙化」、2名が「自身のCOexの認知」と回答した。COexは1日喫煙本数および直近の喫煙時間帯のいずれとも有意に相関した。

    【考察と結論】 職場敷地内全面禁煙化は喫煙量減少への大きな誘因となった。また、COexと喫煙量を関連付けて考えるようになった喫煙者にとっては、個別の禁煙指導を伴わない条件下でも、自身のCOexを知ることが喫煙量減少に繋がり得ることが示唆された。

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