【目 的】 日本の禁煙治療における看護師の役割の現状を明らかにすることを目的とした。
【方 法】 ニコチン依存症管理料算定施設のうち、診療所750施設、病院350施設、計1,100施設を無作為に抽出し、質問紙調査を行った。調査票の内容は、看護師の禁煙治療での役割、支援時間、禁煙支援のスキルをどの程度学べているか等とした。
【結 果】 調査票の回収率は25.9%であった。看護師が禁煙支援を行っている施設は63.9%であった。看護師の禁煙支援のうち、患者の禁煙後に起きる個別の問題への対処について実施率が低かった。禁煙支援のスキルを学べていると回答した施設は56.7%にとどまり、スキルを学べていないと回答した施設に比べて2.3倍(95%信頼区間:1.16~4.67)高い禁煙成功率に関連していた。
【考 察】 今後、禁煙治療における看護師の禁煙支援に関するガイドラインやリーフレットの作成等により、看護師の禁煙支援体制の強化を目指す必要があることが示唆された。
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